お茶の大和 ティータイム

大地からの贈り物“お茶”で素敵なティータイム

釜炒り茶とペットボトル

2015年09月29日 | マイライフ

先日 釜炒り茶の問合せがありました。お話を聞いていてチョッと思った事があります。

 問合せの内容は「あんなに美味しい釜炒り茶が、なぜ生産されなくなってきたの?」「煎茶は、味がくどいでしょう」ということでした。はじめは、自分の耳を疑ってしまいました。“聞き間違えたのかな?”と。

  日本の緑茶は、水色が緑色に出るのが良いというイメージからか、上級煎茶の味や香りを良しとするためか、食生活の変化からか、釜炒り茶の生産技術の低下からか?生葉を釜に直接投入して生産する釜炒り茶は、廃れてきています。

 釜炒り茶は蒸して作る煎茶とは全く異なり、鉄の釜で炒ります。生葉の青臭さを飛ばすと同時に、かま香という独特の芳香があります。水色は、煎茶に比べて、少し赤味を帯びた萌黄色(お客様と対面で説明するときは、煎茶に比べて少し“アカデ”します!と、表現しています?)になります。味わいはあっさりとしてくどさがなく、何杯でも飲める。(渋さを感じられる方も多いと思いますが、煎茶の持つくどさは無いと思っています。)

お茶の大和-釜炒り茶

 以前店にお茶を買いに来たお客様が「お茶屋さんの淹れてくれたお茶は美味しいけど、『二杯目はもういいです』と言いたくなる。濃い過ぎるのだと思いますよ」と言われたことがある。
 
そう言われてみると一杯目は美味しいですねと言われたお客さんも、二杯目は、口をつけないで話しをされることが多い。(今は、少し薄めに淹れて出すようにしています。)

 お茶の消費が、ペットボトル中心なって、“手軽さが受ける時代”には、急須でお茶を淹れる行為が受け入れられないのではと思いはじめています。
 最近そのペットボトルのお茶の味や香りが濃ゆくなっているのではと、特に渋みが気になります。

 現代人は、人工的に作られた甘味料等に慣らされて、自然界で供給されていた味や香りに物足りなさを感じているのだろうか?味や香りの刺激を強く求めているのでは?と思ったりもしています。

 糖尿病だ、成人病だと健康意識が高まっている現代、逆に香り音痴や、味音痴が増えているのではと思えてなりません。

 釜炒り茶の問合せを受けて感じたこと

お茶の大和