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PART6.彩色のこだわり
今日は「モスラ幼虫」の2つのバージョンの配色のこだわりについて書きます。
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▲「モスラ幼虫 誕生バージョン」
■それぞれの塗装のこだわった所
今日も2体の「モスラ幼虫」を説明の便宜上、それぞれ仮に「太郎」と「花子」と呼称させていただきます。
どちらも成型色はブラウン(チョコレート色に近い茶色)です。モスラ幼虫と言えば一般的に思いつく定番の色です。
このまま、もしくはそれに近い色で彩色となるとリアルになってしまうので、バリエーションで明るめに見えるように色をそれぞれ選んで上からスプレーしています。
小さいと言うのもありますが、複数の色を使用するとうるさいし、リアルよりになってしまうので、身体の塗装の色数はあえてそれぞれ1つずつで彩色しています。それでもメリハリをつけるために、スプレーの際に濃く塗る部分と薄く塗る部分とで強弱をつけ、グラデーションになるように立体感を出しました。
「誕生バージョン」は、オレンジゴールドでスプレーしていますが、どちらかと言うとオレンジよりではなく、ゴールドの方に近い色にしています。赤味が強いと成型色とのパランスで実際の色より暗く見えてしまうためです。生まれてすぐのイメージのシチュエーションですので、明るくなるようにしました。
実際の劇中では、後のシーンと比較して見ると、全体的に薄めの茶色に見えます。それに近い色で塗装すると「岩島戦バージョン」と近くなってしまうので区別化をするためとう事もありますが、生れたてと言う事でキラキラさせたいと言う意向があり、それらを強調するためにメタリックの色を選びました。
実際に卵から生まれるシーンでは、卵が何度かピカッと光ってひびが入り、双子が顔を出します。幼虫自体が光るカットはありませんが、その卵が光ったシチュエーションも多少は意識はしております。
「岩島戦バージョン」は、やや赤味の強い肌色に近い薄茶色でスプレーしています。劇中でのゴジラとの戦いがイメージですので、もっと汚れを意識した色も検討しましたが、暗くなってしまうためと造形的にも明るさはある方が良いのでこの色をチョイスしました。
ある意味オーソドックスな「モスラ幼虫」の色のイメージに近いと言えるでしょう。これまでのメモリーズセレクションのパターンに当てはめると、「スタンダードカラー」的な配色と言ってもいいのかもしれません。弊社の「モスゴジ」の側に一緒に並べるとしたら、この「岩島戦バージョン」の方がよりイメージしやすいと思います。
目はどちらのバージョンも共通で、劇中同様の青を意識して、メタリックシアン(シルバーの入ったライトブルー)です。この2つのバージョンに限っては、どちらも劇中シチュエーションがテーマですので、劇中にならってこの色のみです。同一バージョン名で赤い目にして発売する事はしません。
彩色そのものでは、どちらのバージョンも「太郎」「花子」の区別は付けずに、それぞれ同じように行なっていますが、口を開けている「太郎」の口の中だけツヤ消しでブラックにしています。
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▲「モスラ幼虫 岩島戦バージョン」