Part.9 彩色のこだわり(4)
今日は全体のシルバー部分以外の所の塗装について。
■微妙な違いがこだわりです
弊社商品の「メカゴジラ」の目の形は、正面部分も横の部分も平面に作ってあります。しかも実物の顔の比率と比べて、目そのものを約1.5倍にしています。
これらは全てかわいく見せるためです。
しかし、本物の目は平面ではありません。昔のオートバイのライトのような凹凸面があり、正面部分には薄く円形に出ています。
原型制作時の初期にはそれをできるだけ忠実に作ろうと思っていたのですが、その部分を作り始めていくとどうしても違和感を感じるのです。目以外も全体的に頭部各所もかわいく見せるためにディフォルメアレンジしているのに、目を細かく造形すると、どうしても頭部だけがリアルになり、ボディとのバランスがおかしく見えます。面積的には同じはずなのに目の大きさも1.5倍よりは小さく見えてしまいます。目の造形の違いだけで印象が大きく変わるのです。
結果的に5頭身で手足を短めに作った首から下部分全体とのトータルバランスが取れないのです。
これまでお伝えしてきましたようにとにかく「かわいさ重視」の「メカゴジラ」です。
ですから思い切って正面も横も平面にし、目には細かな凹凸は一切付けない事にしました。
そしてその目ですが、全体のシルバーに映えて実物の目の色に近いライトオレンジにしました。
他社様のメカゴジラソフビの目は、ゴールドかそれに近い色が実に多いのでライトオレンジは新鮮に感じると思うのですが、いかがでしょう?
耳にあたる円形の部分は実物同様シンプルにレッドです。
腕のMGマークも、劇中スーツは耳の円形部分同様にノーマルレッドに塗られていたと思われますが、なにしろウレタン素材なので(頭部はFRP)、どうしても色が沈んでしまうようです。映像で見てもきれいな赤に見えるシーンは一つもありません(飛行形態を除く)。ましてやゴジラとの戦いでどんどん汚れていくと思われ、かなり変色してしまっているシーンもあります。
ですから汚れた感じで暗いイメージのダークレッドで彩色致しました。