Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その203

2010年10月13日 | 制作裏話


Part.4 全体の配色について(2)



■デスゴジ風にしないために
「ビオゴジ 三原山出現バージョン」は、全体の配色を赤系、オレンジ系等にしないで、テーマを表現できる色の組み合わせを考える事にしました。
 実際の色や詳細は、以前に「こだわり」に書きましたのでここでは割愛します。改めて確認されたい方は、そちらをご覧下さい。

 決定となった色は、とにかく何度か複数の色を調合して完成した物ですが、いつも以上の量でした。特にボディにスプレーした色は、メタリック系ですし、地色が暗いダークブラウンですから、微妙な調合比の差やスプレーの強弱でも色の見え方が変わるのです。
 ですからスプレー塗装の際は、強弱の緩急をつけて塗り分ける部分はかなり意識して作業を行いました。
 その点、この時の経験は後の各商品の塗装の際に役立ち、複数の色によるスプレーの強弱の表現をより意識し作業をする事で配色の枠がもっと広がり、もっと展開がいろいろとできる事となりました。(その分、時間と手間はかかりますが……笑)

 この時はこうしてこのような配色で商品化しました。もちろん納得した色として発売させていただきました。
 おかげさまで多くの皆さんからお褒めの言葉をいただき、たくさんの方々にお求めいただきました。
 しかし、別の意味で心残りがない訳ではありません。VSシリーズのゴジラはもちろん、他のゴジラでも、シチュエーションテーマをしっかり重視した上で、あえて赤系、オレンジ系の配色で、決してデスゴジにならない配色にもいつか挑戦してみたいと思っております。
 独自の配色の路線はGメモリーズセレクションの個性の一つでもあると思っていますので、それを楽しみにして下さっている皆さんを良い意味で驚かせて喜んでいただけるものを目指したいと思います。

ソフビ制作裏話 その202

2010年10月12日 | 制作裏話


Part.3 全体の配色について(1)



■デスゴジ風にしないために
 この「ビオゴジ 三原山出現バージョン」は、その名の通り劇中のゴジラが爆発する三原山から出現するシーンをテーマとした配色で企画したものです。
 そのため三原山火口の爆発の炎や爆風、塵等の中から現れる様子の表現が必要と考えました。

 最初に考えたのは、全体のイメージを赤系、オレンジ系の印象になる配色です。爆発の炎を中心とした表現にするためです。成型色を暗めの色にして、炎の照り返しで反射している部分だけを赤やオレンジで塗装するパターンです。さらに一部や細部で爆風や塵等の汚れた部分を表現しようと思いました。
 今でも決して間違った表現にはならないと思いましたし、テーマからも外れないものだと思います。
 が、いったんそれを白紙に戻しました。
 デスゴジに似ていると思われる可能性があるからです。

 ご承知の通り、平成VSシリーズのゴジラはすべて造形が似ています。デスゴジには全身の各所に見られる赤やオレンジのファイアーパターンが見られますので、最初の配色案をビオゴジで表現するとデスゴジに近くなってしまう恐れがあるからです。
 これまで他社さんのゴジラソフビ商品でも、ビオゴジをはじめとする他のゴジラで赤系、オレンジ系の配色、デスゴジ風にして発売されていたものが多くありました。レトロタイプでは今でもよく見られます。それぞれのゴジラの造形に合っていたり、シチュエーションを彷彿とさせられている物は赤いゴジラでもアリだと思いますし、これらを全否定する訳ではないのです。が、あきらかにデスゴジを意識しているだろう、赤系だから売れるだろう意図だけで作られているなぁと感じてしまうものは、コレクターやゴジラファンの気持ちになると「どうだろう?」と疑問視してしまいます。
 弊社のビオゴジで、シチュエーションテーマを明確にしているにも関わらず、赤系、オレンジ系の配色にしてしまうと、「デスゴジを意識している」と勘違いされたり、イメージダウンになってしまう可能性が大きいと思うのです。
 ましてやこの頃、「流行なの?」と思えるほど、レトロソフビメーカー各社でそういったいろんなゴジラで赤系の商品がたくさん発売されていました。
 ですから、この時期に近い色のビオゴジを発売するとなるとその中に埋もれてしまうようで、こういった配色を避けたいと考え、別の案を改めて考えたのです。

ソフビ制作裏話 その201

2010年10月09日 | 制作裏話


Part.2 川北監督に見ていただいて



■贅沢と幸せに日々感謝です!!
 平成VSシリーズ20周年にふさわしいカラーバリエーションは、劇中の三原山からの出現シーンをおいて他にないと考えました。
 前作の「84ゴジラ」の流用映像はありましたが、平成ゴジラが初めて姿を我々の前に見せたファーストシーンです。平成ゴジラの中でも屈指の印象深い名シーンの一つです。
 そして幸運にもその名場面を撮られた川北紘一特技監督に、この「三原山出現バージョン」の彩色サンプルを直接見ていただける機会がありました。川北監督にはGメモリーズセレクションの第一号商品である「キンゴジ グリーンバージョン」からかわいがっていただいております。当時からもちろんの事、今でも言葉には表せないほど感謝と感激でいっぱいなのですが、直接見ていただくのはあまりにも恐縮とずっと思っていました。
 Gメモリーズセレクションの商品展開としては、形態が劇中のゴジラをリアルに表現するものではなく独自のディフォルメ路線であり、生産個数に限りがありますし、販売の規模が大きい訳ではありません。ですから商品を映画作品に関わられた方々に見ていただくのは、筋違いであり失礼かとも思っていました。正直なところ、今でもその気持ちがない訳ではありません。もし「監督クラスの人に見てもらうなんて生意気だ」と思われている方がいらっしゃっても否定しません。
 しかし、川北監督の寛容なお気持ちへの甘えと、僭越ではありますがGメモリーズセレクションのディフォルメ路線を気に入って下さっている喜びで、この時ばかりは「見ていただきたい」という気持ちの方が勝ってしまいました。弊社としての20周年への形にどうしてもしたかったためです。
 以前にもお伝えしましたが、見ていただいて配色にはお褒めの言葉をいただき、気に入って下さいました。感激以外の言葉はありませんでした。
 実際にこのゴジラの出現シーンの当時のお話や、ビオゴジスーツの実際の色の話を聞かせてくださり、さらにはアドバイスやアイディアもいただいております。大きい規模の展開ができている訳ではない弊社のゴジラソフビではありますが、とても贅沢で幸せな事です。
 しかも現在でも「ビオゴジ」以外でもいろいろとお話をして下さり、参考になる事が多く、弊社の各商品には多大な影響をいただいています。
 川北監督は平成VSシリーズから監督として担当されていますが、ゴジラ昭和シリーズ初期はもちろん、多くの東宝特撮作品に関わられています。ですから平成シリーズ以外のゴジラ作品についてもお話しして下さり、つい甘えていつもいろいろと質問をさせていただいています。日々、感謝と尊敬の気持ちが大きくなるばかりです。
 と、同時につい監督の優しさと心の広さに甘えて、天狗にならないように、これからも羽沢組らしくブレない独自のゴジラたちを作らなきゃいけないと強く思うのです。

ソフビ制作裏話 その200

2010年10月08日 | 制作裏話


Part.1 発売のきっかけ


 今日から昨年12月に発売を開始した「ビオゴジ 三原山出現バージョン」の制作裏話を書きます。商品の詳細は2009年11月9日の記事、同11月26~29日掲載の「こだわり」をご覧下さい。
 商品は現在も発売中です。これを機にご希望される方は弊社までお電話でお申し込み下さい。


■VSシリーズの20周年を記念して
 第3弾のカラバリとして企画した「ビオゴジ」がこの「三原山出現バージョン」です。
 以前「こだわり」でも書きましたが、昨年、平成ゴジラVSシリーズがスタートして(『ゴジラVSビオランテ』から)20周年という事でそれを記念した企画として発売しました。
 基本的にGメモリーズセレクションは、そういった何かしらの記念的な流れに添った企画というのは、それまでしてきませんでした。
 また、怪獣ソフビの世界では、プチブーム的に近い時期にソフビメーカー各社から同じような商品があちこちで売られている傾向が昔から多くあり、今もないとは言えません。やはりそういった流れにも弊社としては、流れがなかったその前に発売する事はあっても後からは乗らないようにしてきました。
 ですから全般的に弊社では、多くの他社さんが一斉に同じキャラクターや似た企画で勝負している時期に、それらを避けてきた傾向にあります。だからと言って、特別それらを強く意識して訳ではありません。あえてこだわらず、弊社の企画や生産の流れで判断してその都度発売企画内容を決定しているのです。

 Gメモリーズセレクションでは昨年の前半に「ビオゴジ」「ギドゴジ」の発売をスタートさせました。VSシリーズの20周年には気がついていましたが、あえて特別意識しての企画ではなかったのです。
 しかしこの年、いくつか活字等ではVSシリーズの20周年について目にする事はあっても、不思議な事に怪獣ソフビではそれらを記念した企画で「ビオゴジ」を発売しているところはほとんどなかったと言えます。
 VSシリーズの20周年はゴジラファンにとっては大きな出来事です。昨年は夏以降、関連書籍が発売されたり、トークショーや関連イベント等が企画され始めました。「あちこちで似た企画をするならウチはやらないけど、どこもやらないんだったらウチがやる」という、ちょっとへそ曲がりな弊社(私?)の方針(?)で、「ビオゴジ」の20周年を記念したカラーバリエーションの企画に入ったのです。
 皆さんご存知の通り、『ゴジラVSビオランテ』はゴジラシリーズの中でも人気のある作品ですし、後の各ゴジラ作品にも大きな影響を与えています。この時からゴジラファンになった方も多くいらっしゃると思います。せっかくの20周年ですから、弊社なりの形にしたかったのです。

ポスター風お遊び

2010年10月07日 | Gフォトギャラリー


『モスラ対ゴジラ』の劇場ポスターは複数存在しますが、いずれもゴジラとモスラ成虫が大きく掲載されています。モスラ幼虫の扱いは小さく、中には写真が使用されていないものもあります。
 インパクトや全体の色を考えれば仕方がないのかもしれません。
 もしモスラ幼虫を大きく使用するポスターが当時あったら……という仮定でお遊びとして作ってみました。
 使用しているのは「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」と「モスラ幼虫 岩島戦バージョン」です。
 どうでしょう!?

ゴジラをやっつけろ!!

2010年10月06日 | Gフォトギャラリー


 昨日書いた文章、自分でも画像を作って遊んでみたくなりました。
 んーやっぱり合ってるかも。
 モスゴジとモスラ幼虫をワンセットとしてつい考えてしまっている最近の私です。

「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」、「モスラ幼虫」各バージョン、好評発売中です。

倉田浜出現バージョンを発売して

2010年10月05日 | 代表羽沢のG雑感
「倉田浜出現バージョン」はいろんなシーンにもぴったり!?



 先日発売を開始した「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」は、おかげさまでお求めいただいた皆様から好評をいただきありがとうございます。
 中には通販でお求めいただき、喜んでいただいたお声をわざわざお電話でおっしゃっていただいた方も何人かいらっしゃってとても感激しております。
 実際、ここで告知したものより商品の方がツヤ消し具合や塗装色等少しばかり凝った塗装にしていましたし、画像より実物の方が雰囲気は出せていたと思います。その点にも多くの方が気づいてくださり、感想をいただきました。
「これに合った劇中ゴジラの出現シーンのジオラマまで欲しくなります」というお声もいくつか。
 ジオラマまで欲しくなるというお声は、今年発売の弊社商品では他にもいくつかいただいていました。「ファイナルゴジラ エリアGバージョン」「ファイナルゴジラ 南極戦バージョン」(いずれも発売中)等の時もそういうお声をいただきました。シーンやシチュエーションをテーマにした配色の商品でそういうお声をいただくのは、お求めいただく事でその場面を想像させられたのだと思います。ですからそういう感想をいただくのはすごく嬉しいです。
 ご意見・感想を下さった皆様、本当にありがとうございます。そういった皆様のお陰で続けられる事に日々感謝しております。

「こだわり」でも書きましたが、「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」は、劇中の各シーンを振り返ってみると、出現シーンだけではなく、多くのシーンの雰囲気にも合っていると思います。対成虫モスラ戦、対防衛隊戦、対幼虫モスラ戦等、ゴジラが土や埃にまみれたり、茶色く見えたりしているシーンが多々あります。
 そういう意味ではもう一つの「スタンダードカラー」かもしれません。
 モスラ幼虫(発売中)と並べても充分雰囲気は出ていると思うのですが、いかがでしょう!? あの岩島での戦いのシーンをぜひご自宅で再現して楽しんでくださいませ。

今後の新商品について

2010年10月04日 | 新作商品情報


新商品につきましてはまだ未定です

 いつもなら次の新商品のお知らせをしているところですが、現在お知らせできる発売の予定がまだありません。
 と言うのも弊社はフィギュア制作・販売業務の他にグラフィックデザイン業務も行っており、現在そちらの方で大幅に通常よりも時間が取られてしまい、ソフビ制作業務の企画を進めるのがストップしております。
 当初、年内にあと1つか2つを考えていたのですが、それが1つ発売できるかどうか微妙な感じです。
 とは言え、今年は前半から先日発売した「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」まで、かなりのハイペースで発売してきましたので、年間トータルで言うと商品数としてはすでに例年並みの数ではあります。
 先日のスーパーフェスティバルでも、何人かの方々に「次は何ですか?」とお尋ねいただきましたが、こういった現状ですので、今はまだ何もお答えできる状況にありません。
 いずれにしても次の発売の企画が決まり次第、どこよりも早くここでお知らせいたします。お待たせする事になりますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 企画そのものはまだまだ山ほどあります。それらの商品も今まで以上に皆さんに喜んでいただける商品になるようがんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

倉田浜出現、GMK2種雑誌掲載報告

2010年10月02日 | ニュース


「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」「GMKゴジラ クライマックスバージョン」「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」各誌掲載!

 現在発売中の「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」「GMKゴジラ クライマックスバージョン」「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」に関する情報が、雑誌各誌に掲載されましたので報告致します。

●「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」
 電撃ホビーマガジン 9月号(アスキー・メディアワークス)
 ハイパーホビー 9月号(徳間書店)
 フィギュア王 150号(ワールドフォトプレス)

●「GMKゴジラ クライマックスバージョン」
●「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」

 月刊ホビージャパン 9月号(ホビージャパン)
 電撃ホビーマガジン 9月号(アスキー・メディアワークス)
 ハイパーホビー 9月号(徳間書店)
 フィギュア王 150号(ワールドフォトプレス)

 各誌担当の皆様ありがとうございました。

「モスゴジ 倉田浜出現バージョン」「GMKゴジラ クライマックスバージョン」「GMKゴジラ 熱戦ダメージバージョン」は、現在発売中です。すぐにでもお求めいただけます。
 希望の方は「通販情報」をご覧の上、弊社までお電話下さい。