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地方自治の危機(追記4)… 説明責任と裁判の三審制度

2015-08-17 20:06:16 | 地方自治
 自分でもしつこいと思うが、また裁判制度の疑問について。
 私の経験した裁判所は、私が求めた説明(例えば「市は業者が収集した廃棄物の重量を、業者の報告のみで検収しているが、検収者は実物を見ていない。この種の取引には不祥事が多いので、支払いの正確性を示す説明をして欲しい。」)を無視したので、次のような素朴な疑問をもった。三権のうち司法は裁判官が司るが、裁判が三審制であると言っても、他の二権に比べて極めて少ない人数、極端には一つの事件に1名の裁判官で果たして公平できちんとした判断ができるのだろうかという疑問である。しかも判決は一方的文書なので、相手の質問を受け付けない。
 私の経験した住民訴訟の裁判は3名の裁判官の合議体であったが、右陪席裁判官は最初と最後以外は欠席、左陪席裁判官は非常に若い方であった。若い左陪席裁判官は、年配者である裁判長に反対意見を言えないであろうことは容易に察せられた。左陪席裁判官が判決の起案をしたとすれば、参照した判例文のパターンに当事件を当てはめて書いた可能性が高く、パターンにない私の指摘部分はことごとく無視したことが想像できる。
 独断と偏見かもしれないが、極めて限られた人が司法を判断する現行制度は不可避なのか種々考えた結果は以下のようである。すなわち一人の裁判官が判断したことでも、万人に周知されること、即ち住民全体に必要十分な説明をした内容であればかなり納得できるであろうということである。そのためには広く報道される必要がある。すなわち、裁判所にはもっと丁寧な説明責任が必要というインセンティブが生まれる。
 事件が最高裁まで行けば内容が報道もされかなり国民に知られるが、下級審の内容は余り知られない。最高裁の判決はネットで検索もできるが、下級裁判所の判決文は検索できるデータとしてほとんど準備されていない。その上、既述のように、長野地方裁判所は私の口頭弁論を非公開として、外部に知られないようにした。報道されるようにするには、三審制度を利用して控訴し、マスコミに取り上げてもらうようにすることが必要かもしれないが、骨の折れることである。

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