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ノーベル賞への道①

2016-12-06 14:37:29 | お話
根岸ノーベル賞①


発見に至るプロセス


(根岸先生は現在、どのような活動をされているのでしょうか)

🔹私は今年(2016年)で81歳になりましたが、今もアメリカのパデュー大学で研究を続けています。

科学者とは、1つの研究が成功したとしても、それで終わりではなく、

常に新たなテーマを見つけ、それに挑戦していくものです。

ですから、常に時代の先端を行く発見をしたいという思いだけは、
ずっと忘れずにやってきました。

長いことアメリカにおりますが、最近は1年のうち大学に入るのは2ヶ月位で、

あとはヨーロッパや日本などに滞在していることが多いですね。

大学にはスタッフ6、7人が中心となって研究が進められていて、

いくつか良い仕事が出てきています。

その意味で、私は科学者ではありますが、
中小零細企業の社長と同じだという思いが強いですね。

(あぁ、中小零細企業の経営者と同じだと)

🔹研究のコアとなる部分は、自分で考えることが必要で、人に任せることはできません。

ただ、その先のことになると、
実験などを含めて全て他の人の手を借りなければできない。

そうなると、中小零細企業の社長と一緒で、

やはり、ヒト・モノ・カネを、いかに裁量するかというのは常につきまとってくる問題です。

(なるほど。

新しい研究に取り組まれる際に、心がけておられる事はありますか)

🔹「発見に至るプロセス」というものを考えていて、

それに則って研究を進めています。

(発見に至るプロセス?)

🔹まず、出発点にあるのが、こういうものが欲しいとか、
こうなったらいいなぁという「ニーズ」や「願望」です。

セレンディピティー(思いがけない偶然の発見)というものも確かにありますが、

そればかりに頼ってはいけません。

次に、そのニーズや願望を達成するために作戦を練ります。

そして、この作戦で行こうと決めたら、それに沿う方向で「系統だった探究」を始める。

この系統だった研究というのが、実は非常に難物で、

これでいいのか、間違っているかもしれない、と思う瞬間が何度もあるんですよ。

失敗が続くと、こんなことをやっていても無駄かもしれないと思うことだってあります。

(あぁ、わかるような気がします)

🔹そんな時に大事なことは、

「いや、自分は絶対に屈しない。

これで、いくんだ」

と思い続けられるかどうか、です。

そう思い続けるには、「知識」、「アイディア」、「判断」、が要ります。

その三つが不屈の「意志力」と「行動力」を生むんですよ。

そして、こうしたプロセスを経ることで、ようやく、「幸福の発見」が生まれる。

(その一連のプロセスは、科学技術に限らず、あらゆる仕事に当てはまるかも知れませんね)

🔹おっしゃるとおりで、

これは研究の世界だけの話ではなく、
あらゆる仕事にも通ずるのではないかと思いますね。


(「致知」1月号 ノーベル賞受賞者 根岸英一さんより)