🌲🌲カフェー☕️パウリスタ、森🌲のコーヒー🌲🌲②
ジョン・ネット氏が、
有機・無農薬栽培珈琲の「哲学者 」なら、
「鉄人」と呼べる生産者が、リカルド・アギアール氏だ。
見かけはブラジリアン柔術の選手のよう。
だが実際は、農業大学の名門「ラブラス大学」を卒業、
大学院まで行ってコーヒー栽培を研究したという理論家だ。
彼の持論は
「3年先を見て仕事をすること」。
有機栽培は、結果がすぐには出ない。
病害虫が出ても農薬が使えないので、対症療法では間にあわない。
先を見て、予防的に手を打ってゆくことが3年先の品質につながるという。
その言葉通り、彼と私の関係もゆっくりと時間をかけて変化していった。
初めは、それほどすごい生産者とは思わなかったのだが、
彼は毎年品質を上げてきた。
有機JASの認証も取得し、
その他にも、
ブラジルスペシャルティコーヒー協会認証や、
グッドインサイド認証、
レインフォーレスト認証など
数々の認証を取得した。
私は、彼こそ「森のコーヒー」の生産をお願いするに足る人物だと確信した。
実は彼以外にも候補者は何かいたのだが、
次々と有機栽培に挫折してしまった。
手間とコストのわりに、生産性が安定しないからだ。
リカルドさんによると、失敗の原因は、農園内で堆肥が製造できできないことだという。
彼の「ノッサ・セニョーラ・デ・ファティマ農園」では牛と豚を飼い、堆肥をつくっている。
そして、糞のメタンガスによる発電で電気もまかなう。
農園内で物質が循環する仕組みを整えているのだ。
リカルドさんは本当に働き者だ。
朝5時からの農園に出て、自ら陣頭指揮して作業にあたる。
昼食はスタッフと一緒に社員食堂で食べる。
彼の情熱が、「森のコーヒー」の信頼を支えてくれている。
ー・ー・ー・ー
2010年のカップ・オブ・エクセレンス(国際コーヒー品評会)で、
ブラジル第1位の栄冠に輝いた有機・無農薬栽培の生産者がいる。
それが、クラウディオ・カルネイロ氏だ。
ブラジルの有機栽培の代表的農家「サンタ・テレジーニャ農園」のパウリーニョ氏を持ってして
「クラウディオのコーヒーは、すごい!」と言わしめるほどの実力。
芸術的な品質で、常に品評会では上位に入賞してきた。
だが、私は何故か彼からコーヒーを買ったというバイヤーに会ったことがなく、謎めいた存在だった。
実際に会った彼は、拍子抜けするほど普通の農家のおじさんという印象だった。
「白いハエって呼ばれているよ」
クラウディオさんは苦笑いした。
"変わり者" という意味らしい。
有機農業は、 "わざわざ苦労を好む"
と他の農家から揶揄されがちだ。
彼は長年にわたり有機・無農薬栽培を貫いてきた信念の人である。
彼の「バイシャウン農園」は良産地で知られるカルモ・デ・ミナスにある。
もともと私は、この地域の若者、ジャックとルイスパウロが起業した輸入業者から豆を買っていた。
驚いたことに、ジャックのおじさんにあたるのが、クラウディオさんだった。
ジャックによると、彼は "まるで商売気はない" のだとか。
輸出のハイシーズンをとっくに過ぎてから出荷するので、
バイヤーが買えなかったらしい。
さっそく、「森のコーヒー」を生産してもらうことになった。
甘く複雑なアロマ、シルキーでなめらかな液体。
クラウディオさんのコーヒーは、非常に上品だ。
「森のコーヒー」は彼の豆によって、さらにグレードアップした。
(つづく)
ジョン・ネット氏が、
有機・無農薬栽培珈琲の「哲学者 」なら、
「鉄人」と呼べる生産者が、リカルド・アギアール氏だ。
見かけはブラジリアン柔術の選手のよう。
だが実際は、農業大学の名門「ラブラス大学」を卒業、
大学院まで行ってコーヒー栽培を研究したという理論家だ。
彼の持論は
「3年先を見て仕事をすること」。
有機栽培は、結果がすぐには出ない。
病害虫が出ても農薬が使えないので、対症療法では間にあわない。
先を見て、予防的に手を打ってゆくことが3年先の品質につながるという。
その言葉通り、彼と私の関係もゆっくりと時間をかけて変化していった。
初めは、それほどすごい生産者とは思わなかったのだが、
彼は毎年品質を上げてきた。
有機JASの認証も取得し、
その他にも、
ブラジルスペシャルティコーヒー協会認証や、
グッドインサイド認証、
レインフォーレスト認証など
数々の認証を取得した。
私は、彼こそ「森のコーヒー」の生産をお願いするに足る人物だと確信した。
実は彼以外にも候補者は何かいたのだが、
次々と有機栽培に挫折してしまった。
手間とコストのわりに、生産性が安定しないからだ。
リカルドさんによると、失敗の原因は、農園内で堆肥が製造できできないことだという。
彼の「ノッサ・セニョーラ・デ・ファティマ農園」では牛と豚を飼い、堆肥をつくっている。
そして、糞のメタンガスによる発電で電気もまかなう。
農園内で物質が循環する仕組みを整えているのだ。
リカルドさんは本当に働き者だ。
朝5時からの農園に出て、自ら陣頭指揮して作業にあたる。
昼食はスタッフと一緒に社員食堂で食べる。
彼の情熱が、「森のコーヒー」の信頼を支えてくれている。
ー・ー・ー・ー
2010年のカップ・オブ・エクセレンス(国際コーヒー品評会)で、
ブラジル第1位の栄冠に輝いた有機・無農薬栽培の生産者がいる。
それが、クラウディオ・カルネイロ氏だ。
ブラジルの有機栽培の代表的農家「サンタ・テレジーニャ農園」のパウリーニョ氏を持ってして
「クラウディオのコーヒーは、すごい!」と言わしめるほどの実力。
芸術的な品質で、常に品評会では上位に入賞してきた。
だが、私は何故か彼からコーヒーを買ったというバイヤーに会ったことがなく、謎めいた存在だった。
実際に会った彼は、拍子抜けするほど普通の農家のおじさんという印象だった。
「白いハエって呼ばれているよ」
クラウディオさんは苦笑いした。
"変わり者" という意味らしい。
有機農業は、 "わざわざ苦労を好む"
と他の農家から揶揄されがちだ。
彼は長年にわたり有機・無農薬栽培を貫いてきた信念の人である。
彼の「バイシャウン農園」は良産地で知られるカルモ・デ・ミナスにある。
もともと私は、この地域の若者、ジャックとルイスパウロが起業した輸入業者から豆を買っていた。
驚いたことに、ジャックのおじさんにあたるのが、クラウディオさんだった。
ジャックによると、彼は "まるで商売気はない" のだとか。
輸出のハイシーズンをとっくに過ぎてから出荷するので、
バイヤーが買えなかったらしい。
さっそく、「森のコーヒー」を生産してもらうことになった。
甘く複雑なアロマ、シルキーでなめらかな液体。
クラウディオさんのコーヒーは、非常に上品だ。
「森のコーヒー」は彼の豆によって、さらにグレードアップした。
(つづく)