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肥宝館 -貧すれば丼する-

【長野 松本】 らあめん寸八 総本店「味玉 豚骨醤油らあめん 並(税別957円)」

信州ラーメン四天王① 松本「らあめん寸八」

長野のラーメンシーンを盛り上げるべく、2011年4月に長野県内の34店で発足した「信州麺友会」。信州のラーメン界を牽引し、都内にも人気店を展開する「ボンドオブハーツ」グループの塚田兼司氏が顧問を務め、精力的にメディア出演やイベント、加盟店コラボ、商品開発を行ってきた。今では加盟店は100に迫る勢いだ。

その中でも特に勢いのある長野市「ゆいが」、上田市「おおぼし」、佐久市「麺匠 文蔵」、松本市「らあめん寸八」の4店主で結成されたのが「信州ラーメン四天王」である。まあ、こういった存在と距離をとっている名店もあるのだろうが、まず長野のラーメンを知る上で制覇する必要がある。4店の本店を巡ることにしよう。

まず訪れたのは松本「らあめん寸八 総本店」だ。JR松本駅から東へ歩いて25分ほど。筑摩神社そばの県道63号=アルプス展望しののめのみち沿いの住宅街にある。ご主人の堀江勇太氏は横浜出身だが、子供が産まれたのを機に妻の実家がある松本に移住。市内の「三村家」「凌駕IDEA」での修行を経て、2006年7月に独立創業した。

当初は北松本駅のそばで、寸胴鍋とカウンター8席でスタート。屋号を「寸八」とした。2007年12月に現在の場所に移転。カウンターと小上がりで20席程に広くなった。麺類は看板メニューの「豚骨醤油らあめん」を筆頭に、あっさり支那そば、信州味噌らあめん、豚骨魚介つけめん、油そばなどをラインナップ。

また、かつて長野市権堂にあった名店「光蘭」の中華そばを信州麺友会が復活した「信州王様中華そば」を始め、本節そば、屋台らあめんも提供する。さらに毎週水曜は「塩八」として醤油メニューは封印。毎週金土日は朝7時から9時20分まで「朝らあめん」営業を。第二金曜は「金八」として豚骨魚介らあめんが啜れるという。

サイドメニューには手作り餃子、自家製キャベツキムチ、おつまみチャーシュー、アイスクリームなど。また肉胡椒ごはん、明太とろろごはん、寸丼といった飯モノもあり一杯引っかけることも出来る。今回は「豚骨醤油らあめん」の並盛に味玉をトッピングしオーダー。麺の硬さ、味の濃さ、油の量は全て「普通」でお願いした。

到着までは待つこと6分ほど。スープは豚ガラと鶏ガラを12時間以上かけた炊いたという白湯。そこに松本の老舗醸造所・丸正醸造の醤油を使ったカエシを重ねている。かなりクリーミーな飲み口は、修業元「三村家」ゆずりとの評判。少々油は強めだが万人受けする味わいだ。合わせる麺は自家製でモッチリした太ストレート麺。

チャーシューはホロホロの豚バラ肉。味玉は黄身がトロリと溶け出し良い味だ。ほか、歯応えあるキャベツ、のり3枚、ほうれん草、刻みネギが乗る。途中で卓上の辛ニラを加えサッパリと完食した。味の方向性としては大手資本の家系ライクだが、素材の良さで一段上に昇華している。メニューの多さも魅力か。人気も納得である。

<店舗データ>

【店名】 らあめん寸八(ずんぱち)
【住所】 長野県松本市筑摩4-3-1
【最寄】 JR篠ノ井線「松本駅」お城口徒歩25分(1.9km)

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