正統派の永福町大勝軒系が啜れる佳店
東武線・一ノ割駅から歩いて4分ほど。駅西側の線路沿い、一ノ割呑龍通り商店街で朝11時から夜7時半まで通しで営業する「一ノ割 大勝軒」へ。1981年4月創業の老舗で、「永福町大勝軒」ご主人の元で修行した実弟が営んでいる事で知られている。白い暖簾をくぐると店内はL字カウンター11席と4人がけテーブル4卓の計27席。
麺メニューは「中華そば」の一本勝負だが、夏場は「冷し中華」も提供。麺大盛は220円。追加トッピングには玉子、チャーシュー、メンマ、ワンタン、ネギがある。ちなみに「ゆで玉子」はカウンター上のザルから自分で取るスタイルだ。永福町系は全体的に量が多めなので迷ったが、今回は「チャーシューワンタン麺(1350円)」を注文。
待つこと7分ほどで、永福町系の様式美である銀の四角いトレーに乗った大ぶりな丼が到着した。スープは煮干しの旨味と香りをしっかり感じる清湯に醤油のカエシを強過ぎぬ程度に重ねている。煮干しのエッジが立っているという感じではなく、じんわりと旨いというバランス。ラードも多くなくスッキリとした飲み口だ。
その煮干し香るスープに、これまた永福町系の本家本元「草村商店」製の中太麺が泳ぐ。平ザルで上げた麺は麺肌ツルツルで、モッチリというかふっくらした食感に。当然だがスープとの相性も抜群である。チャーシューは豚ロース肉の煮豚が4枚。噛み応えがあり、オールドスタイルではあるが良いアクセントになっている。
そしてワンタンはチュルチュルの大きな皮で小粒な餡を包んだもの。10個乗っているので、いくつかはレンゲに取り卓上の辣油や酢を加えて楽しんでみる。ほか茹で卵が半玉、メンマ、刻みネギがトッピングされる。卓上の白胡椒もスープと合うので味変に是非。正統派の永福町系、最後まで美味しく頂いた。今度は冷し中華も啜ってみたいなぁ。
<店舗データ>
【店名】 一ノ割 大勝軒
【住所】 埼玉県春日部市南4-21-3
【最寄】 東武スカイツリー線「一ノ割駅」徒歩4分