新丸子の煮干しの名店「麺や でこ」
東急東横線・新丸子駅の西口から日本医科大学武蔵小杉病院方面へ歩いて3分ほど。武蔵小杉駅からも徒歩圏内。住宅街の一角で2014年5月26日から営業する「麺や でこ」へ。ご主人の中島幹尚氏は縁のあった鹿児島のラーメン店「みそや」「一件目」で修行し、2007年に西小山で呑んで啜れる「麺喰酒場月音」を創業した。
店は数年で閉店。その後、製麺機メーカー「大和製作所」が運営するラーメン学校で学び「麺や でこ」をオープンしたという。現在は煮干し出汁の中華そばを主軸に、界隈随一の人気を博している。店内はL字カウンターに7席と2人がけテーブル2択の計11席。混雑時はまず券売機で食券を購入してから列に並ぶルールである。
麺メニューは「追い煮干しそば」を筆頭に、ニンニク香る「浅蜊香味そば」、数量限定「濃厚牡蠣そば」、追い煮干しつけそば、まぜそばをラインナップ。また限定麺も複数用意しており、この日は「サバとチーズのまぜそば」「背脂煮干し中華そば」とのこと。冬場限定で提供される「味噌そば」も人気だそうだ。
それぞれ豚と鶏のチャーシュー、味玉、青ネギ、白ネギ、黒バラ海苔、メンマを追加トッピング可能で、生姜や牡蠣の和え玉も提供。また、白飯、肉飯、たまごかけご飯、チャーシュー混ぜご飯、葱チャーシュー丼といった飯モノもあり一杯飲ることも出来る。今回は「特製 追い煮干しそば(1350円)」をオーダーすることに。
着丼までは4分ほど。スープは、昆布と椎茸を水出しした出汁に、伊吹いりこ、背黒鰯、煮干し、平子干しを加え、仕上げに鶏ひき肉で動物系の旨味を加えたもの。煮干の香ばしさや旨味をしっかり残しつつ、味のボトムを動物と乾物がしっかり下支え。非常に多層的な旨味を作り出している。これは実に旨いスープだなぁ。
そこに合わせるのは菅野製麺所製で国産小麦100%の中細ストレート麺。低加水で歯触りと小麦の香りが良い麺だが、しなやかさも持ち合わせておりスープとの相性は抜群である。チャーシューはレアな仕上がりの豚肩ロース肉が3枚と、同じく低温調理でしっとりの鶏胸肉2枚が乗る。どちらも肉の旨味を十分に引き出した逸品である。
味玉も黄身ネットリで美味だ。ほか、香り良い黒バラ海苔、歯ごたえあるメンマ、刻みネギがトッピングされる。卓上には黒胡椒、新潟「からし屋 大祐」の七味があるのでお好みで味調整を。さすがエリア最高峰の煮干し、美味しく完食した。次回は濃厚牡蠣そばや限定麺、さらに和え玉なども啜ってみたいところだ。
<店舗データ>
【店名】 麺や でこ
【住所】 神奈川県川崎市中原区小杉町1-520-6
【最寄】 東急東横線「新丸子駅」西口徒歩3分