高級魚・甘鯛がラーメンに!和の技術が活きる絶品麺
JR亀戸駅北口から徒歩約9分。麺ふじさき、しののめヌードル、DURAMENTEIなど旨いラーメン店の犇めく蔵前橋通り沿いで2024年4月16日から営業する「三代目 善平」へ。ご主人は「なだ万本店」など料亭で修行した和食一筋20年の板前で、その技術を活かし甘鯛やニシンといった下拵えの難しい食材のラーメンを提供している。
鮮魚系ラーメンは数あれど、高級魚の甘鯛を使ったものはなかなか珍しい。なお屋号はご主人が尊敬する祖父・善平氏に由来するそうだ。調理師会の会長を務めていた善平氏、そして父と板前が三代続いていることから「三代目 善平」としたという。鮮魚の匂いで満たされた店内はカウンター4席とテーブル10席の計14席。
麺メニューは「甘鯛らあ麺」「鰊つけ麺」「とんこつ らあ麺」の3本柱だ。それぞれ煮玉子、きくらげ、ねぎ、チャーシュー、ローストビーフ、焼甘鯛、にしんを追加トッピング可能である。なお麺類にごはん、唐揚げポン酢、茶碗蒸し、生本まぐろ丼、漬け丼、本日の焼肴、吸い物などをプラスすることも出来る。
また麺類以外にも天然生本まぐろ丼セット、海鮮漬けセット、甘鯛の塩焼きセット、甘鯛か銀だらの西京焼きセットといった定食メニューも充実。ビールやハイボール、レモンサワーを飲ることも出来る。今回は「特製 甘鯛らあ麺(1650円)」を注文することに。なお入口脇にお茶やお手拭き、調味料などがあるのでセルフで。
着丼までは18分ほど。麺・スープとトッピング類はそれぞれ別皿での提供となる。まずスープだが、産地直送の天然生甘鯛を捌いてから焼き、それから出汁を取っているという。これが甘鯛の旨味が凝縮されており絶品。塩味の加減も良い塩梅で出汁の旨味を存分に楽しめる。身を一度焼いているので生臭さも皆無である。
そこに合わせるのはゆるくウェーブのかかった中細麺。コシがあってスープとの相性は抜群だ。箸もレンゲも止まらない。一方、トッピング皿の豪華さには目を見張る。まず嬉しいのが甘鯛の松笠揚げだ。甘鯛の鱗は薄く柔らかいので、熱した油をかけることで鱗を剥がさずとも食べられるのだ。皮目はサクサク、身はふっくら。
その下には少し甘めのタレに絡めた焼き甘鯛も。身にしっかり脂が乗っており、どちらも絶品。まさにこのラーメンの主役と言えよう。そして自家製ローストビーフも細かく隠し包丁を入れる丁寧さだ。ほか生海苔、三つ葉、スダチがそえられる。香味油がアツアツで最後まで美味しく完食。この値段でこの一杯、奇跡である。
<店舗データ>
【店名】 三代目 善平
【住所】 東京都江東区亀戸3-45-14
【最寄】 JR総武緩行線「亀戸駅」北口徒歩9分