メニュー刷新前に滑り込み。旭の人気店「海猫」
JR総武本線・旭駅から北東方向へ歩いて15分ほど。国道126号線=飯岡バイパス沿い、旭警察署前で2015年3月から営業する人気店「煮干し中華そば・つけ麺 海猫」へ。ご主人は東金「竈の番人」など複数店で修業後、ラーメン評論家の石神秀幸氏が塾長を務めるラーメン学校「食の道場」を経て独立創業したという。
店内はカウンター6席とテーブルが3卓、さらに子供連れ用に座敷席もある。麺メニューは看板にもある通り煮干し系が中心。ラーメンは煮干し+背脂の「白煮干し」、豚骨+背脂で煮干し控え目の「黒煮干し」、クセや苦味を抑えた「ほんのり煮干し」、鰯のクセと苦味を残した「煮干しソバ」、二郎インスパイアの「猫次郎」と様々だ。
また、豚骨+煮干しの「濃厚つけ麺」や、煮干しが苦手な人のために「鰹ラーメン」、魚介不使用の「味噌らぁめん」も用意している。どれも旨そうだが、店内のPOPをみて驚愕。なんと2020年7月から8月にかけて1週間ほど休業し、現行メニューを全て刷新して新メニューに変更するというのだ。ギリギリのタイミングで滑り込みセーフ!
迷いに迷って、今回はメニューに『煮干しが苦手な方はご遠慮下さい!』と添えられた「煮干しソバ(800円)」に「和え玉(200円)」をプラスしてオーダー。なお、煮干しソバをオーダーすると無料で旭市「鎌倉商店」の煮干しの粉末をプラスすることが出来る。量はシングルかダブルの二択だが、もちろんココはダブルでしょう。
茶濁しサラサラのスープは期待通り煮干しの香りと苦味がガツンと効いている。カエシに甘味は無く、煮干しの風味と塩気で食わせる構成だ。そこに合わせるのは地元・村田製麺の低加水の中細麺。パツっとした食感で香りも良く、スープとの相性も抜群である。少しゴワっとした茹で上がりなのも個人的にはグッと来るポイント。
大判のチャーシューは低温調理でレアな仕上がり。しっとり、そして柔らかく味も絶品だ。ここ海匝地域は畜産も有名。豚肉の品質も高いのだろう。ほか、バラ海苔、メンマ、刻み玉ネギ、小口ネギ、柚子片がトッピングされる。地の煮干し、豚肉、醤油、海苔、野菜、麺を使っているようで、まさに地産地消の一杯なのだろう。
そして「和え玉」は、煮干し粉末と油、醤油ダレで味付けされ、刻みチャーシュー、ネギ、魚粉が乗せられている。そのまま啜っても、スープに付けても良しの逸品だ。しかし、これもリニューアルで「撤廃の予定」だそうだ・・・残念。今回はなんとか現行メニューに滑り込みで間に合った。次は気になる刷新後のメニューを頂きに上がろう。
【追記】リニューアル後の「海猫」へ!
2021年1月29日(金) 「燕三条系煮干しラーメン(780円)+味付玉子(100円)+和え玉(200円)」
2020年夏にメニューを刷新した「海猫」。元々、煮干しが得意のお店なので、麺メニューは「煮干し中華そば」、鶏白湯と合わせた「濃厚煮干しそば」、燕三条系煮干しラーメンを用意。一方、煮干し不使用のラーメンも豊富で、醤油、味噌、濃厚鶏塩そば、二郎インスパイアの「G系ラーメン」などもラインナップしている。
そして、リニューアルで消えてしまうかと心配した「和え玉(200円)」は残留。さらに辛味入りの和え玉「火の玉(200円)」が仲間入り。今回は「燕三条系煮干しラーメン(780円)」に味付玉子(100円)を乗せ、さらに「和え玉(200円)」も追加しオーダーした。なお「和え玉」類は麺を半分食べ終わった頃に、スタッフに現金で注文するようにとの事だ。
サラサラしたスープはもちろん煮干しベース。苦味やエグみはなく、しかし後味に煮干しの存在感をしっかり残している。表面に浮かんだ背脂の甘味も加わり旨い。合わせる麺は、燕三条系なので平打ちの太麺だ。コシがあって歯切れも良くフィットチーネのような感じ。スープとの相性も抜群である。チャーシューはホロホロのバラ肉。
味付けは強くない塩煮豚で、肉の旨味を存分に楽しめる。ほか、ネットリした黄身に出汁が染みた味玉、メンマ、刻み玉ネギ、岩のり、結んだ三つ葉が乗る。「和え玉」と同行者が頼んだ「火の玉」は、共に細麺での提供に。油そばの様に啜っても、スープに浸しても良い。リニューアル後の海猫も煮干し健在。次回は「濃厚煮干し」を。
<店舗データ>
【店名】 煮干し中華そば・つけ麺 海猫
【住所】 千葉県旭市イ-2826-1
【最寄】 JR総武本線「旭駅」徒歩15分
★2022年9月末に閉店。名店だったので残念