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肥宝館 -貧すれば丼する-

【高知 桂浜】 うみさち 桂浜本店「うみさちラーメン 特上(1800円)」

高知の貝卸が作る絶品貝出汁ラーメン

高知を代表する景勝地「桂浜」。民謡・よさこい節にも唄われる月の名所で、松の緑と紺碧の海が織りなす景観は見事である。そして高台からは坂本龍馬の銅像が太平洋を臨み「心はいつも太平洋ぜよ」と言ったとか、言わなかったとか。そして周辺には龍馬記念館、水族館、桂浜ミュージアムに加え土産物店や飲食店も並び立つ。

昔はいかにも昭和の観光地といった土産物店やレストラン、冷菓・アイスクリンの屋台などが並んでいたのだが全面的にリニューアル。2023年3月4日に「海のテラス」と名付けた商業エリアがグランドオープンした。お洒落なカフェや飲食店、土産物店が並び、すっかり様変わり。今回はその中でも人気の魚貝専門店「うみさち 桂浜本店」を訪問。

新鮮な貝の浜焼きや魚料理をメインに営業している店なのだが、コチラの貝出汁ラーメンの評判が非常に高いのだ。オーナー・楠瀬氏のご両親が浦戸湾の漁師で、高知市内では貝を気軽に買える場所が無いため自分で卸の店を始めたのが2018年。その後、2021年2月に高知市横浜東町への移転を経て、海のテラスに出店した。

店内は6人掛けテーブルを中心に100席ほど。水槽はホタテの仲間で高知では「長太郎貝」の名で親しまれるヒオウギ貝をはじめ活貝で一杯だ。この長太郎貝をはじめ天然ハマグリ、ホンビノス貝、サザエ、アサリは網焼きで頂く事が出来る上、季節限定となるが牡蠣、アワビ、車海老、ナガレコ(トコブシ)なども提供するそう。

また仁淀川の清流が育んだ「仁淀川キクラゲ」や高知の酒肴の定番「マイゴ(ナガラミ)」、長太郎の刺身、アサリの酒蒸しやバター焼きなども楽しめる。そして気になるラーメン類もまた貝づくし。メニュー筆頭は貝出汁清湯の「うみさちラーメン」でホンビノス貝が2~3個乗るが、追加で長太郎貝、ハマグリ、アサリをトッピング可能だ。

ほかにも貝出汁にミルクを加えた「クラムチャウ麺」、貝のミンチを使った「貝タンタン麺」、魚貝とトマトの「ブイヤ麺」、全国から美味しいアサリを厳選した「アサリラーメン」などもラインナップ。一方の飯モノには、高知名物の釜揚げシラスやマグロを乗せた丼物や、貝のミンチが入った「うみさちカレー」も。

今回は奮発して「うみさちラーメン」の特上(1800円)を注文した。薄濁りのスープは活貝と海水の塩気のみで炊いたもの。塩も香味油も不使用でアッサリしているが、非常に良い出汁が出ており、その風味の良さに圧倒される。メニュー表に「二日酔いでもズバズバいけます」とあるが、まさにその通り。ずっと飲んでいられる。

そして佐竹製麺のモッチリした中太麺の上にはホンビノスが貝2つ、オレンジ色の貝殻の長太郎貝が1つ、天然ハマグリ1つ、アサリ2つが乗る。長太郎貝は初めて食べるが、磯の香が強く身に甘味があって美味である。ほかトッピングにはシャキシャキ食感の仁淀川キクラゲ、九条ネギ。そして卓上にはオリーブオイルと柚子胡椒が。

着丼時にスタッフから「薄味スープでどちらも合うのでお試しを」と勧められたが、塩と油を使わぬスープの中で、オリーブオイルは一際香りが立ち、柚子胡椒の塩味も味変にちょうど良い。最後まで美味しく頂いた。なお桂浜には広い駐車場もあるが、高知駅と結ぶ路線バスも観光の足として便利なのでお酒を呑む方はご検討を。

<店舗データ>

【店名】 うみさち 桂浜本店
【住所】 高知県高知市浦戸6
【最寄】 JR土讃線「高知駅」からバスで40分

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