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肥宝館 -貧すれば丼する-

【高知 窪川】 満洲軒「満洲ジャン麺(900円)」

焼肉屋生まれ、唯一無二の味「ジャン麺」

JR土讃線の終着駅・窪川から南東方向へ歩いて8分ほど。国道56号の四万十町古市町交差点にある「満洲軒」へ。コチラは1960年(昭和35年)に創業した老舗の人気焼肉店だ。地元のブランド豚「四万十ポーク」をはじめ、牛や鶏から羊やジビエまで様々な鉄板焼肉も楽しめるのだが、それとは別に名物メニューが存在する。

それが牛ホルモンや卵、ニラが入ったピリ辛の餡かけ麺「ジャン麺」である。2000年代に入ってから生まれたメニューだが、この中毒性の高い唯一無二のジャン麺を求めて、はるばる遠方から訪れるファンも多い。かくいう私もその1人。あまりの人気ぶりにジャン麺のみが独立して専門店「まんしゅう」を出店したほどだ。

現在は高知市城見町の「まんしゅう本店」に加え、四万十市中村、高知市内の蔦屋やイオンモール内にも出店。さらに香川、大阪、京都にも支店を拡大しておりネットでも購入可能だ。そんな中、この日はあえての本店詣で。店内はテーブル席と掘り炬燵の座敷などで65席ほど。混雑時は店内で帳簿に記名して軒先で待つルール。

メニューは人気の「満洲ジャン麺」をはじめ、中華麺をうどんに変えた「満洲ジャンうどん」、ライスに餡をかけた「満洲ジャン飯」も提供。辛さは1辛プラスするごとに20円。またホルモン増量や卵おとし、にんにく、カレーといった追加トッピングもある。ほかラーメン、うどん、満洲ちゃんぽん、焼めし、焼そば、焼うどんも用意。

一方で肉をメインにしたメニューも充実しており、ランチ時はカルビ、ハラミ、牛ホルモン、炙りチャーシュー、満洲ホル玉、豚玉などを乗せた丼モノや、サイコロステーキ、カルビの定食もある。さらに卓上にはガスコンロがあり、前述の焼肉やモツ鍋も楽しめる。地酒「土佐鶴」や栗焼酎「ダバダ火振」をはじめ酒類も充実。

今回は名物「満洲ジャン麺(900円)」を注文することに。着丼までは待つこと8分ほど。プリっとした牛ホルモン、県内の農家から直送で仕入れている香りよいニラ、唐辛子、辛味を和らげる卵、ガツンと香るニンニク。これらを纏め上げた餡は、お店曰はく「子供でも食べられるくらい」という程よい辛さで、甘みも結構強めで絶品だ。

その餡を柔らか目に茹で上げられた中華麺と絡めて啜っていく。麺との絡みの良さは言わずもがなだが、着丼時に普通のレンゲに加え穴あきレンゲも添えられるので、簡単に具材を掬ってライスにかける事も出来る。残念ながら今回は満腹で見送ったが、この甘辛餡はライスとの相性も抜群。空腹の方はぜひ一緒にオーダーを。

ちなみに米は、四万十町で栽培された仁井田米のうち「十和綿」「ヒノヒカリ」という品種をブレンドしているという。やはり甘辛は正義だなぁ。あっという間に完食した。店内には高知県出身、酒場放浪記でお馴染み吉田類氏が2013年に来店した際に残したサイン色紙には「ホルモンの味に弾ける玉の汗」の文字が。私の額にも冬なのに玉の汗。

<店舗データ>

【店名】 満州軒
【住所】 高知県高岡郡四万十町古市町1-19
【最寄】 JR土讃線「窪川駅」徒歩8分

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