都電が繋いだ縁?町屋で「がんこラーメン」を
「一条流がんこラーメン」。昭和58年に一条安雪氏が学習院下で創業した。牛骨+魚介で塩分強めのスープは中毒性が高いと人気に。スープが不出来の日は休業し、営業時は店頭に牛骨をぶら下げるというクセの強い店である。現在は四谷三丁目に家元が厨房に立つ総本家を構えるほか、都内を中心に弟子筋の店も多い。
その一つが、ここ荒川区町屋の尾竹橋通り沿いにある。8代目=末広町店(閉店)で修業された方の店とのことだ。麺メニューは、背脂量の選べる醤油ラーメンと、シソ風味の塩ラーメン、つけ麺、タンタン麺の4種を用意。がんこ通なら「塩」で攻めるべきだろうが、私は邪道にも、あえてタンタン麺の扉を開いてみたくなってしまった。
ちなみに、麺類をオーダーすると餃子が無料になるというマジックが発生。タンタン麺と餃子を頂くことに。スープは牛骨+魚介の醤油清湯がベースで、そこにラー油を浮かべたもの。「がんこ=塩辛い」というイメージとはかけ離れた、アッサリした飲み口である。この感じは、外房のご当地麺・勝浦式タンタン麺に似ているか。
辛さは程ほどで、中細の縮れ麺に背脂とラー油、ゴマが絡みつき香ばしい。上に乗るのは半熟の味玉、カットされたチャーシュー、シャキシャキのモヤシ、ネギ、カイワレ。これに一口大の餃子が付いて800円なら文句はない。次回はやっぱり王道の、シソ風味の効いた「塩ラーメン」をオーダーすることにしよう。
<店舗データ>
【店名】 宗家一条流がんこラーメン八代目直系 町屋店
【住所】 東京都荒川区町屋1-5-8
【最寄】 東京メトロ千代田線「町屋駅」より徒歩5分