新聞なんかいらない、肝心なことがのってない♪というのは、宇多田ヒカルさんのBeautiful Worldの歌詞の一節ですが、最近新聞を読むことが少なくなりました。ニュースは、インターネットでチェックするようになったのもひとつの理由ですが、宇多田さんに賛成、という部分も多分にあります。
テレビもほとんど見ません。夜、他のことをしながらスポーツ中継(今ならテニスUSopenの録画)をつけておいて、ポイントだけ見るとか、朝の支度をしながら見るだけです。
今朝のテレビから2題。
原発事故の放射性物質を含んだがれきの処分が問題になっていますが、そもそも通常の放射性廃棄物の処理施設である青森県六ヶ所村も、中間処理施設であって、最終処理施設というのは、日本にはもちろん世界中にもないそうです(テレビではフィンランドとスウェーデンにしかないと言っていましたが、ネットで見ると、フィンランドが来年から稼働、スウェーデンが2013年着工、2020年の稼働をめざすとありました)。
中間処理というのは、放射性物質を閉じ込めて、最終処理施設ができるのを待つことで、最終処理というのは、地中深くに埋めてしまうことです。処理という言葉だと、何かを行えば放射性物質が無害になるようなイメージですが、要するに閉じ込めて、何百年も待つだけなのですね。その最終処理施設は、原発大国アメリカでもフランスでも、造られるめどがたっていません。オバマ大統領は、最終処理施設は、国内には造らないと明言しているそうです。
もうひとつは、詳しい場所は聞き落としましたが、東北の海に近い梨農家の方の話です。その方の曾祖父がその地方で最初に梨農家をはじめたそうですが、ご本人は他のお仕事をされ、曾祖父の梨畑は、親戚の方が継がれていたとのことです。この地方の梨は、潮風を受けて育つせいか、おいしいという評判があったそうです。
この方の奥様は、いまだに行方不明とのことです。津波のあと毎日毎日奥様を探して歩いていたある日、親戚の方も津波に流されてあとを継ぐ者のなくなったこの梨園の梨の木が、切り倒されようとしている所に来合わせました。今は元気な木であっても、世話をする者がいないと、害虫などの発生源になって、周囲の梨園にも被害が出るのだそうです。あわてて切り倒すのをやめてもらい、この方が梨園を継ぐことになりました。
奥様を探し歩く毎日が、まったく経験のなかった梨の世話に忙しい毎日にかわりました。忙しくしていないと、常に奥様のことを考えてしまうとおしゃっていました。いろいろな方に教えてもらいながら、収穫の時期を迎え、みごとな梨が実りました。はじめて収穫した梨は、奥様と親戚の方に、供えられました。