食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

利休切腹

2011-06-28 05:19:43 | 日記
  先日の大河ドラマ「お江 」は、利休が秀吉に切腹を命ぜられる場面で終わった。


 女性脚本家の限界というか、構成と2人( 秀吉、利休)の心理描写は、かなりひどいものであった。


 石坂浩二という名優がかわいそうである。


  それはさておき、、、、、、、、、


 利休切腹は、歴史のミステリーとして数多の人間の興味をそそいできた。


 諸説あるが、、、、、、、


 才能に溢れ、忽然とした態度を取る利休に秀吉が嫉妬を抱き、やがて権力者ぶりが鼻につきすぎ、切腹を命ぜられる、という大筋は、衆目の一致するところである。


 そしてある一つの説に僕は興味を注がれる、、、、、、


  利休の弟子に山上宗二という男がいた。  彼は、秀吉がつくった黄金の茶室を、成金趣味だ、茶道の堕落だ、と批判し大阪を出て、関東の北条氏の元へ行ってしまう。


 やがて、小田原征伐のときに、山上宗二は発見され、秀吉の前に連れてこられた。


 秀吉もわだかまりがあるため「 どうだ、少しは気持ちを変えたか。もう俺のことを成り上がりものだと思わないか。」 と問いただしたところ、、、、、


 「 いや、依然として思っております。あなたは所詮、文化人ではない。」とむしかえした。


 怒った秀吉は、、、、


 「 その口が生意気だな。 口を斬れ。」  と、それで次は、耳を斬れ、鼻を斬れ、と、結局、山上宗二は死んでしまう。


 それを目の当たりにしていた利休は、いくらなんでもやりすぎだ、と秀吉に猛抗議する。


 腹をたてた秀吉は、利休を京都に謹慎させ、やがて切腹を命じる。


 少々短絡的だが、日々の積もる怒りが後押ししたのだろう。


 権力者の嫉妬が政治に直結する、というよくある悲劇に、利休が巻き込まれたであろうことは間違いないと思う。。。。。