カミュの小説、「ペスト」が、世界的に流行している、とのことで、アマゾンで検索してみたら、やはり、ベストセラーだった。 カミュといえば、不条理文学、「満員電車で、痴漢の濡れ衣を着せられ、社会的にすべてを失っても、それが人生ってものなんだよ」って感じの内容、文体。 僕は、「異邦人」しか読んでいないが、小説の舞台、アルジェリアに強く魅了された。 「ペスト」の舞台もアルジェリアのようで、特に首都、アルジェの照り付ける太陽が、全てを不条理に思わせてしまうのかもしれない。 新型コロナウイルスのパンデミックも、考えてみれば、不条理だ。 突然、襲い掛かってきて、愛する人、身近な人の命を奪い、自分自身も苦しい死を遂げる可能性があるわけだ。 人から仕事を奪い、ホームレスで溢れかえっている光景は、地球上のある地域では現実なものとなっている。 少しだけ深く考えてみると、この世に永遠に変わらないものなど存在しない。その昔、死が身近にあった時代、人は今ほど、死への恐怖心を抱かなかったはずだ。 文明が発達しすぎた現在、我々は、近い将来に死が存在するかもしれないという、不透明性を受け入れながら生きることに無頓着である。 無頓着が日常になってしまった。 ただ、もう少し考えてみると、このパンデミックが起こる前から、生きることに確かなことなどなかったのだ。 当たり前なのだ。 カミュの不条理を出すまでもなく、常に無常な日常を生きてきたのだ。 無意識だったが、意識してみよう。 人間は、この無常を受け入れ、対峙することで、「現実」に向き合うことができるのかもしれない。 不条理を受け入れ、今に感謝できるようになれば、先が見えない時代への恐怖心もなくなり、それどころか、今、さらにアフターコロナにおいて、生活をより豊かにさせてくれるのではないか。 不条理を受け入れること、実は、何よりも合理的な生き方かもしれない。
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