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テレビっ子のひとり突っ込み

『箪笥』

2022-07-18 19:56:58 | 韓国映画


2003年 韓国映画

◆おススメ度
★★★★☆
※ホラー好きな人にはお勧め。
コワいの苦手な人は見ない方がいいです。

◆キャスト
スミ:イム・スジョン
スヨン:ムン・グニョン
ウンジュ:ヨム・ジョンア
ムヒョン:キム・ガプス


◆感想・概要

先日、色々ネット検索してたら、このgooブログ始めたのとほとんど同時期に始めて同じくらいに更新が止まってた
(2004~2009)、自分が映画とか、本の紹介を載せてたブログサイトがまだ健在だってことを知って、ダメもとで
かなり色々IDとパスワード試した結果、なんと自分のブログに入ることに成功!

で、懐かしくてちょっとだけ読んでたらもっかい見たいなーって思ってたこの作品のレビューを過去に書いてたので
ちょっと転載してご紹介。

(2004年に自分が別のサイトのブログに書いた記事です。)

---------

夏と言ったら、やっぱ怖い映画でしょ。と思い、CMでやってた怖そうな映画『箪笥(たんす)』を観に行った。
姉妹が出てくる話。怖い韓国映画っていう前知識だけで観に行った。



 映画が始まって10秒でこの映画を選んだことを後悔した。軽い気持ちで観に行くには怖すぎます!!

 怖い場面になると、会場全体が一体となって「ビクッ!!」となる。普段私は、映画館に映画を観に行っても、
よっぽどじゃない限り涙も笑いも我慢して、なるべく表に感情を出さないように気を使ってしまう。
(そのかわり、家で一人で観る時は激しく泣いちゃったりするけど。)

だけど、今回のこの怖さは半端じゃなく、このビクッてやつをどうしても抑えられない。顔は恐怖で歪んでしま
う。同じ列に座っている人達の恐怖も、座席越しに感じられる。人間の感情で一番抑えられないものは、まさに
恐怖だと感じた一瞬だった。

 ストーリー、構想を一口に説明すると、『サイコ』と『アザーズ』を巧みに織りまぜたような感じ。で、確かに、
『サイコ』も『アザーズ』も『エクソシスト』も怖いことは怖いんだけど、やっぱり顔が日本人と違うし、生活
習慣とか宗教観念とかも全く日本人にとっては非現実的なため、どこか感情移入できないところがある。

でも、この韓国映画、日本人と言われても全く違和感がない。これが日本語吹き替え版だったらもっと怖かった
と思う。そして、俳優が全く知らない人っていうのも怖さを倍増させる。リングとか、怖いには怖いけど、やっぱ
知ってる俳優、女優がやってると、余りにも怖いときは「これはあくまでも作り話だし」って逃避できる余地が
ある。でも、知らない人が出てる映画だと、その人がここ以外で動いてる場面を想像できないだけに、恐怖倍増
なのである。(ウンジュ役の人が、ちょっと木村佳乃似ではあったが)


(ちょーっとだけ似てない?)

 この映画を観て、再確認したこと。

 (1)隙間の恐怖
 人間は、ちょっとした隙間の暗闇に恐怖を感じると思う。例えば、ドアがちょっとだけ開いてたり、夜、
 カーテンにちょっとだけ隙間があって、暗い窓ガラスが見えていたり。ベッドの下に刃物を持った男が
 潜んでいたっていう都市伝説が広まったのも、その「隙間の恐怖」を巧みについているからだと思う。
 
 (2)古い物への恐怖
 古い物は時には幸運を招くとして、お嫁に行く時に「古い物をひとつもっていきなさい」なんてことも
 あるけれど、やっぱり古い物って言うのは怖い。それだけいろんな出来事を見てきてるわけだし、いろ
 んな人の念が詰まっているようでおそろしい。もしかしたら日本は古来から八百万の神を信仰する習慣
 があって、古い物には魂が宿るっていうインプリンティング的なものがあるから古い物に恐怖を感じる
 のかも知れないけど、やっぱ、旅館とか行ってきれいではあるんだけどいかにも古そうな建物だったり、
 物が置かれてたりすると怖いよね。
 
 で、材質的には石とか土が原料になってるよりも、木とか布だとか、元は命ある物が原料となって作られ
 た物がより怖い。
 
 (3)人間への恐怖
 やっぱ一番怖いのは、超常現象的な幽霊とか悪魔とかよりも、人間。精神異常をきたした人間や、悪意を
 持った人間ほど怖いものはない。

 例えば、
 「寝苦しい夜、ふと目を覚ますと足下の方に白い影が・・・。良く見ると人の顔のようにも見えるが、
 何か様子がおかしい。」
 ってのと、
 「寝苦しい夜、ふと目を覚ますと足下の方から自分とは明らかにリズムの違った息遣いが聞こえる。
 良く見るとそこには刃物を持った男が・・・」
 では、どっちが怖い?
 
 とにかく。そんな人間の心理を巧みに利用して描いてる、なかなか興味深い映画だった。あと、会話があまり
なくて、ストーリーを勝手に想像させる要素がないから、とにかく先を見ないことには良く分からない。



 そうして作者の怖がって欲しいってところで怖がってしまう。静寂まで恐怖の対象になってしまう。怖いけど、
観た方がいい。私的には韓国映画やドラマの恋愛系ストーリーとかには興味ないんだけど、韓国映画が好きって
人は特にこれも観て欲しい!!!

※このレビューを書くにあたって、友人といろいろ感想を言い合ったために、多少友人の表現を拝借している部分
もあります。

---------


これ、2004年に書いてるやつなんですが、改めて読んでみると確かに自分が書いた系のある種のクセが出てて
面白かったのと、ストーリー説明って言っときながら全くストーリーに触れていない・・・。(おそらくネタバレ
を極端に避けたのでしょう。おそらく、ですが・・。)

まぁでもただただすごく怖かった印象が強くてストーリーはあまり覚えていませんが、確かにニコールキッドマン
が出てた「アザーズ」的なハナシだったらちょっとネタバレ過ぎて書けないかも。「サイコ」って、一瞬映画の
方じゃなく「多重人格探偵サイコ」っていうマンガの方思い浮かべちゃいましたが、以前の私が言ってたのは
多分映画の、ノーマン・ベイツの方の「サイコ」ですね。

やや、人によってはけっこう色々解釈できる系の話だった気もしますが、ヒマがあったらまた見て改めて感想
書いてみようかと思います。


ちょっとコレ、一番引っかかるのが、最後の最後に「私的には韓国映画やドラマの恋愛系ストーリーとかには
興味ないんだけど、」って、今の状態からすると、どの口が言ってんだ!?みたいな・・・(笑)。

ちょっとびっくりです。


この映画は、多分無意識に観た初めての韓国映画だったかと思います。(その後、イ・ビョンホンにハマって数十本
見ることになるんですが。)
コメント (6)
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『蝶の眠り』

2022-06-19 23:48:59 | 韓国映画
        
2017年 日本・韓国合作映画

◆おススメ度
★★★☆☆

◆キャスト
綾峰(松村)涼子(アルツハイマーを患う小説家):中山美穂
ソ・チャネ(韓国人留学生):キム・ジェウク
チャネの居酒屋の店長:永瀬正敏


◆感想・概要紹介

日韓合作の映画で、脚本・監督が日本語が話せない韓国の方なのに全編日本語で日本で撮影してるっていうのがちょっと気になって
見てみた映画。

中山美穂演じるアルツハイマーに侵された50代の(中山美穂自身は40代だったんだけど)女性作家と韓国留学生(キム・ジェウク)との
愛の物語っていうから、ちょっと官能的で高尚なとっつきにくい映画なのかなと思ったけど、そんなことなく素直に観れる作品。

なんか、けっこうよかった。

というかほんとに、キム・ジェウクの日本語が、その辺の上京したての地方出身の日本人とかより流暢で、それだけでも見る価値が
あったかなーと個人的には思います。

キム・ジェウクは子供の頃父親の仕事の関係で日本に来て、日本の幼稚園に通っていたんだとか。(ただ、当時は韓国人てことでイジメ
られてたって言うので、日本にはあまりいい思い出はないのかも。)

この映画でキム・ジェウクがちょっと好きになりました。


ざっくりストーリー紹介(映画で短いので若干意訳的な部分もあります。多分。)

◇◇

人気女性作家の涼子は、母親と同じ遺伝性アルツハイマー病にかかったことがきっかけで、死ぬ前に何かをやり遂げたいと考え、
友人の勤める大学で文学の講師の仕事を始める。

彼女を講師に招いた教授やその親しい学生たちと親睦のために行った居酒屋で、涼子はそのお店でアルバイトをする韓国人留学生で
今は学費を稼ぐために休学中のソ・チャネ(キム・ジェウク)を紹介される。

その夜、チャネがお店で寝ていると、ただならぬ慌てようで涼子がお店で落としたという万年筆を探しにやって来る。
その様子に若干引きながらも自分が探すからと涼子を椅子に座らせ、「日本では落としたものが返って来るっていうのを知って驚き
ました」と言いながら万年筆を探すチャネ。

いつの間にか眠ってしまった涼子は、チャネの姿を探すが見当たらず、そのまま帰宅する。

翌日、夜中に涼子に起こされ万年筆捜索をしていたため寝不足のチャネは、いつまでも寝てるなとチャネがヒョン(兄貴)と慕う店長
にたたき起こされる。
ふと見ると競馬新聞に何やら書き込んでいる店長が使っているのは涼子が探していた金の万年筆。

頭のおかしな中年女性が勘違いで騒いでいるだけだと思っていたことに少し罪悪感を覚え、チャネは店長から万年筆を取り上げると、
涼子の家へと訪ねていく。

涼子は万年筆をわざわざ届けてくれたチャネに好感を抱き、飼い犬のトンボに興味を示したチャネにトンボの散歩を依頼する。



トンボも彼に懐いてる様子を見て、涼子はチャネに継続的にトンボの散歩の依頼を持ちかけるが、チャネは自分がお金持ちの熟女に
狙われてるんじゃないかと警戒する。

しかし結局、涼子の依頼を引き受けることにするチャネ。



離婚して一人暮らしをしていた涼子は、それから何かとチャネに色んな雑用をお願いするようになり、それとともにちょっと
ずつ彼に気を許していき、彼が居酒屋のバックヤードにアウトドア用の簡易な椅子を設置してベッド代わりにしていたことを
思い出して、チャネのために、そしてチャネがあまり恐縮してしまわないよう、狭い物置にベッドを置いて彼の部屋を作り、
ここに住んでも構わないよと提案したり。


正直、この手の熟女と若い青年の組み合わせの映画って、訳もなく出会った瞬間お互い惹かれあって、変な背徳感を感じながら
情事を重ねていくっていうような作品が多いような気がするんだけど(ただの偏見?)、この作品は二人ともそういう運命的な
インスピレーションを感じることなく、チャネの年上、独身、お金持ち女性に誘われてるような状況に戸惑いながら警戒している
リアルな感じを描いてて面白い。

けれど、人の好いチャネは結局涼子の依頼を全部引き受けちゃいます。そして、飼い犬の散歩に始まり、本棚の配置換えから
パソコンを使えない、そして腱鞘炎を患い文字を書くのが困難になってきた涼子の小説のための口述筆記など、一人暮らしの
涼子の生活のサポート的な役割をしていくようになります。



一方、涼子の方も、最初から彼のことをチャネが警戒するような目で見ていたわけではなく、せっかく留学生として日本に来た
のに学費を稼ぐために休学してアルバイトし、いい環境とはいえない場所で寝泊まりする彼に救いの手を差し伸べるような気持ち
で毎回少なくない額のバイト料を渡していたりします。
口述筆記のバイトについても、編集の人に録音した原稿を渡せば済むものをチャネの日本語の上達にもなる上にチャネのお金の
助けにもなると思って話を持ち掛けている感じ。



けれど、ある日大学からの帰り道の歩道橋の上で、橋の下を行き交う車、すぐ近くで大型マンションを建設する工事の騒音、強い
日差しといったものにひどく不安感を覚え、一瞬自分がどこにいるのか何をしているのかを見失い、強い眩暈を感じ、パニック
状態になりそうになっていた涼子は、通りがかったチャネに助けられ、そこからちょっとずつ二人の関係が変化していきます。



チャネに自分の腕をつかむように言われ、家まで送ってもらう涼子。そこで彼女はチャネに自分がアルツハイマーであることを
カミングアウトします。

酷くショックを受け、呆然とたたずむチャネ。

"認知症とは異なる遺伝性アルツハイマー病は、記憶力の低下だけでなく身体機能の低下も引き起こし、通常、発症してから3年
ほどで死に至る。"

チャネが後で調べたっていう体なのか、チャネの力のないような声で入る病気の説明ナレーションが印象的。


そうしている間に病気は進行していき、涼子が家のドアを開けっぱなしにして出かけたことがきっかけで、トンボがいなくなって
しまいます。そしてトンボがいなくなったことも忘れ、家の中でトンボを探す涼子。探しているうちに何を探しているかも忘れて
しまい、ベランダの物置でハンマーを見つけた涼子は衝動的にすぐそばにあった放水用の水道の蛇口を叩き壊しちゃいます。

水が噴き出て、びしょぬれになりながらチャネに助けを求める涼子。

駆けつけたチャネは、涼子をやさしく気遣いますが、正気を取り戻した涼子は不安と恐怖で泣き崩れ、チャネにぬくもりを求め
ます。



そこで初めて男女の関係になる二人。



短い映画ながら、二人がお互いを好きになっていく様子がちゃんと丁寧に描かれています。
そして、これが黒木瞳だったらけっこう長いベッドシーンが続きそうなところ、そこだけは韓国ドラマ(映画ではなくドラマです)
的表現で、事前と事後だけが映し出されます。きれいごとだけじゃなく、一応リアルにそういう関係ではあるけど、でもやっぱり
心のつながり的な部分が大事なとこだっていうのを印象づけるためなんでしょう。

そっからしばらく二人のラブラブな関係が続きますが、二人の関係を知った人々は個々に彼らを非難します。

そうして、悩んだ末に涼子はチャネと話し合うこともせずに施設に入ることを決め、一方的にチャネとお別れしちゃうのですが・・・

◇◇


病気がテーマの一つなので、ちょっと重めそうな感じはありますが、ヒロインの涼子がチャネにみっともない姿をみせておきたく
ないっていう気持ちから、けっこう強い精神力で闘病っていう闘病生活もないまま別れを告げて施設に入ってしまうので、そこ
までツラくなるシーンがないのが良かったです。

涼子に別れを告げられたチャネは、涼子の気持ちが分からず絶望します。涼子への気持ちの整理もつかないチャネは、自分が
涼子に利用され捨てられたと思うことで区切りをつけるんですが、なんかドラマに出てくる年下男子って色んなところで達観して
いて、年上女子のワガママなんかを広い心で受け止めてくれたり、泣いてるときに大人な対応で慰めてくれたりするのに、愛する
が故に別れるっていう選択肢に関してだけは年齢なりだなーっていつも思います。

最終的に、売れっ子作家になったチャネが2年後に来日して涼子の家に行ってみると、そこは開放された「偶然の図書館」という
名の施設になっていて、その本の並びが自分と涼子との思い出の配置になっていることにいてもたってもいられなくなって、
涼子の入った療養施設に会いに行くラストシーン。



この図書館のシーンと、施設で涼子と対面するシーン好きです。



なんか、忘れているはずの涼子がチャネに手を伸ばしてその手を取るシーンがあたかもプロポーズのシーンみたい。






キム・ジェウクが嫌いじゃなければけっこうおススメ映画です。
コメント (6)
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『カンナさん大成功です!』

2021-10-14 23:41:54 | 韓国映画
         

2006年 韓国映画


◆おススメ度
★★★☆☆


◆キャスト
カン・ハンナ / ジェニー:キム・アジュン
ハン・サンジュン(ハンナの憧れるプロデューサー):チュ・ジンモ
アミ(わがままな人気歌手):ユソン
ジョンミン(ハンナの友人):キム・ヒョンスク
チェ社長(チェ会長の息子で、レコード会社の社長):ソン・ドンイル


◆あらすじ・感想

ブスでおデブなハンナは、歌だけは上手く、人気歌手アミのゴーストシンガーとして暮らしていた。

          

そんなハンナは、自分の歌を褒めて優しくしくしてくれるアミの音楽プロデューサーのサンジュンに好意を持つようになる。

そんなある日、ハンナはサンジュンの誕生日パーティーにお呼ばれし、サンジュンからだと届いたドレスを着てパーティーに向かうが、
そこに、ハンナと同じドレスを着たアミが遅れてやってくる。

どうみてもサイズの合わないドレスを無理してパツンパツンになっているハンナと赤いドレスをスラリと着こなしているアミ。みんなはそんな二人を見比べてハンナを
笑いものにする。
さらに、ハンナはサンジュンとアミの会話から、同じドレスだったのはアミの嫌がらせだったこと、サンジュンがハンナに優しくしてくれていたのはハンナをアミの
ゴーストシンガーとしてこれからも利用するため意外の何でもないことを知りショックを受ける。

ショックを受けたハンナは自宅の窓ガラスをテープで目張りし、ガス中毒自殺を図ろうとするが副業でやっていたテレクラ(電話を通して男性たちといかがわしい会話
をする仕事)の電話が鳴り、無視ししたらそのまま留守電に切り替わり客のくだらない悩みを聞いたところで自殺を思いとどまり、電話の相手の整形外科医に会いに行く。
(ここ、原作マンガでは「ガスが漏れていませんか?ガスが漏れていませんか?」っていうじゃべるガス警報器が鳴り、その声にドキドキして思いとどまるってシーン
じゃなかったっけ?それは白鳥麗子に出てくる場面?)

そして、その整形外科医によって(いかがわしい電話の会話の録音で半ば脅して)全身整形し美人に生まれ変わるハンナ。

         

一方、ハンナが消えたことでアミのスタッフたちは大混乱。極秘裏にハンナを探すが見つからず、1年後、歌が歌えなくなったアミはお笑いドラマに出演したり、
デパートの化粧品売り場でサイン会をしたりと商品価値がダダ下がり。

サンジュンたちは、他の仕事がやりたくないというアミのために極秘でハンナの代わりのゴーストシンガーのオーディションを開催する。
どうしてもサンジュンに会いたいハンナは、素性を隠し、ジェニーという名前でオーディションに参加。見事サンジュンたちの目(耳)に止まり、むしろアミのゴースト
ではなくジェニー自身としてデビューすることに。

         

そうして、ちょっとずつサンジュンと距離が近くなっていくハンナだったが、次第に自分のついている嘘が重く心にのしかかっていき・・・・。


◇◆

けっこう昔の映画みたいです。何がどうってわけではないけど、全体的な雰囲気的には「バブルへGO!!」みたいな。作られた年代的なものかも。

一応、鈴木由美子のマンガ「カンナさん大成功です!」が原作らしいけど、すごく太った醜い女子が全身整形して美人に生まれ変わるっていう設定以外は全てオリジナル
ストーリーでした。(確か原作は女子大生だった気がする。)こっちはこっちで悪くないです。(マンガ自体がめっちゃ面白かったかどうかは覚えてないけど。)

邦題が「カンナさん大成功です!」なだけに、韓国語ではヒロインをハンナって言ってるのに、字幕では「カンナ」って出てるので紛らわしい。

若かりしキム・ジソクがちょーっとだけ出演してた。

なんか最後までサンジュンがハンナを好きなのか、好きだったのかよく分からなかった気がするけど、ラストはちょっと泣いちゃいました。
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『ビューティー・インサイド』

2021-08-21 23:20:08 | 韓国映画


2015年 韓国映画

◆おススメ度
★★★☆☆


◆キャスト
ホン・イス(ヒロイン):ハン・ヒョジュ
ウジン(主人公):
パク・ソジュン
上野樹里
パク・シネ
イ・ボムス
チョン・ウヒ
キム・デミョン
イ・ヒョヌ
チョ・ダルファン
イ・ジヌク
ソ・ガンジュン
キム・ヒウォン
イ・ドンウク
コ・アソン
キム・ジュヒョク
ユ・ヨンソク
サンベク(ウジンの親友):イ・ドンフィ


◆感想・あらすじ

僕が見つけたシンデレラ」の映画版だって思って見たら、全く別物でした・・・。
同じお題だけ渡されて別々に作った、みたいな感じ?

物語の主人公、キム・ウジンは、朝起きるたびに顔(というか、魂の入れ物がというか)が変わるという現象に侵されている。
18歳の時に発症し、性別年齢人種に関わらず、毎日寝て起きると別人になっている。

母親と親友のサンベクだけは、ウベクとその現象を受け入れてくれているが、基本そのほかの人とは継続的に直接会っての交流をしない。
普段は、サンベクが営業的な役割を担う家具職人として生活を続けている。
(サンベクも、最初は懐疑的であったが、サンベクの好きな日本の女優、蒼井そら(セクシー女優、中国で爆発的な人気って聞いたことあるけど、
韓国でも人気なんだ。)をオバサン姿のウジンが言い当てたことで、信じて受け入れるようになる。)

サンベクは、ウベクがイケメンに変わった時だけナンパ目的でウベクをクラブに誘って外に連れ出すという日々。
ウベクも、クラブで知り合った女性と一夜限りの関係を持つような日々を受け入れて暮らしていた。

そんなウジンはある日、行きつけのママスタジオという家具部品も取り扱う家具店で、客の日常生活を聞き出しながら親身になって接客する店員女性
ホン・イスに興味を持つ。

イスに、自分が使う椅子についてそれとなく相談するうちに、イスはウジンが家具職人であることを当てて見せ、自分の店では取り扱っていないが、
アレックス(ウジンとサンベクが立ち上げた家具ブランド)というブランドがおススメだという話をされる。自分のブランドに興味をもって、かつ自分の
お店の売り上げにならないのに、ウジンのためにと熱心に話をするイスに好意を持つウジン。

その日を境に、毎日別人の姿でママスタジオに通い、イスに接客してもらう生活をするのが日課になり、そうやってイスを好きになったウジンは、いつ
しかイケメン韓国人に変身するのを待ち望む日々に。

そしてついに望む姿(パク・ソジュン)になったウジンは、意を決してイスを食事に誘う。初対面のウジンにさすがに断るイスを、今日を逃すと後がない
と必死で強引に誘うウジン。
そうやってなんとか寿司をテイクアウトし、サプライズでアレックスの工場にイスを連れて来たウジン。イスの警戒心もすっかり解け、二人は次の日の
約束をする。

ウジンは、翌日も同じ姿でイスに会うために徹夜する。
翌日のイスの勤務後も楽しい時をすごす二人。そしてまた翌日の約束をし、ウジンは徹夜で家具作りを進め、夕方、また彼女に会いに行く。
何度もあくびをするウジンを何日も寝てない人のようだと心配するウジン。(でも、あくびするだけで全然眠そうには見えないパク・ソジュン。さすがに
出番が少なくてきっと撮影日数も1日で終了とかだったらそこまで役作りできなかったか?)

翌日の彼女の予定を聞くと、母親の命日なので早く帰らなくてはいけないというイスに、朝食を一緒にする約束をして別れるウジンだが、朝まで時間を
潰すために乗った電車の中でうっかり寝てしまい、ハゲ散らかしたオッサンの姿で目覚めてしまう。

姿が変わってしまった自分に絶望し、イスを諦めようと連絡先を削除しようとするウジンだが、どうしても諦めきれないウジン。彼は、イスのために、
彼女の考えたスピーカーになるテーブル制作に取り掛かる。

何度か契約交渉していたアレックスからイス宛にスピーカーテーブルが届いたことに喜び、可愛いだけじゃなく仕事もデキルのねとイスを褒める店長。
届いたテーブルが、自分がウジンに話したスピーカーテーブルであることに気付き、複雑な思いを抱くイス。
そんなイスに、見習社員に扮したウジンが話しかけ、強引に自分の家に誘い出し、これまでのこと(今まで別人としてイスから購入した椅子が全部ある
のとか)、自分が毎日顔の変わる体質であることをカミングアウトする。

にわかに信じられないイスだったが、しばらくして意を決してウジンの家を訪ね、とりあえず出てきたウジン(上野樹里)の話を聞くことに。
「好きだよ」と告白するウジン。イスは、ウジンの話を信じるために、彼(彼女)と一夜を共にし、翌朝の変化を見届けることに。

翌朝、ウジンよりも先に目覚めたイスは、家の中にある様々な年代、性別、体形などに合わせて用意された服や小物などをみて、少しずつウジンの話
の信ぴょう性を実感していく。そうして目覚めたウジンは、別人としてイスの前に現れ、イスは彼の言葉を受け入れざるを得ない状態に。

そうして、イスとウジンの奇妙だけれども、楽しく甘い生活が始まる。
しかし、ウジンにとっては幸せでしかないイスとの生活だったが、毎日違う姿のウジンに緊張したりそれをウジンに悟られないよう気を張って生活を
続けるイスは、少しずつ精神が蝕まれていく。
それでなくとも、毎日違う男と会っているだの、彼氏をとっかえひっかえしている、的な噂をされるイス。親しい人に、彼を紹介したくても、本当の
ことを話したくとも相談できる相手もいない。

そんなある日、ウジンはイスに結婚を仄めかすが、返事に窮するイスを見て、すぐに誤魔化すウジン。少しずつ、二人の間に溝が生まれ、二人の関係
に悩みながら精神科でもらった薬を飲み続けるイスは、とうとうウジンの前で倒れてしまう。病院に行って初めてイスが精神科にかかっていたことを
知り、ショックを受けるウジン。
そんなウジンに、母親がウジンの父親も同じ体質であったことを初めて話して聞かせ、ショックを受けるウジン。

そして彼は、イスとの別れを決意するが・・・。


◇◆◇

ウベクの親友のサンベク、この、どこかマヌケな雰囲気を醸しつつ、憎めないキャラ、どっかで見たことあるなー、って思ってたら、「朝鮮ガンマン」で
イ・ジュンギの親友役やってた方でした。

ヒロイン役のハン・ヒョジュは、「イルジメ〜一枝梅」でイ・ジュンギの初恋の相手役やってた子っぽいんだけど、全く覚えてない。私が覚えられない系
の顔の方。

主人公のウベクは・・・毎日人が変わるので、見てるこっちも慣れるのが大変です。
ほんとに、色んな人に変身するウベクですが、さすがにここぞっていう日はとっておきの俳優さんが演じてます。

イスに初めて興味を持ったウジンは「トライアングル」でジェジュンの兄役だったイ・ボムス。

イスを初めて食事に誘い、初めてイスとキスをするウジンはパク・ソジュン。このパク・ソジュンは、オーソドックスな髪型で、なかなか良いです。
(でもやっぱり、家具作ってるパク・ソジュン見ると、「やめるときも、すこやかなるときも」ってドラマで家具職人役やってた藤ヶ谷太輔を思い出して
しまう・・・。それがなぜかは、『彼女はキレイだった』韓国版参照。)

見習い社員としてママスタジオに潜入し、自身の置かれる状況をカミングアウトするウジン役はチョン・ウヒ・・・・は正直初見な女優さんです。(もしか
したらコ・アソンかも。見分けがつかない。)

ウジンに自分の正体をカミングアウトされ、半信半疑のイスが意を決してウジンの家を訪ねた時に対応するウジン役はなんと上野樹里。上野樹里は完全
日本語で話をしてるんだけど、なぜか二人とも相手の言葉は話せないけど話は分かるっていう設定。

上野樹里が寝て起きて、イスが初めて目の当たりにした変身したウジンはイ・ヒョヌ。(多分)

ママスタジオ主催のパーティで、初めて彼氏として紹介されるウジンはイ・ジヌク。(彼もこのドラマが初見です。)

          

イスにとってはシャレでは済まされないイタズラをして初めてイスを怒らせてしまうウジンはソ・ガンジュン。

そして、物語の最後のウジンはユ・ヨンソクっていう感じです。

その他のウジンで気になった人は、「ミセン」でイム・シワンの上司(代理)役だったキム・デミョンと、同じく「ミセン」で、汚職事件でイム・シワンに
辞職に追い込まれるムカつく課長役だったキム・ヒウォン、それから「魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~」でユン・シユンの義兄役だったチョ・ダルファン
ですかねー。どっかで見たな、って人たち。


ラブチェアでサンベクが一人で遊んでるシーン「あっ、あっ、やめて!やめて!」って日本語で言ってて、上野樹里もフツウに日本語で話してるのがイス
にも伝わってるみたいだし、韓国ってそんなにも日本語が浸透してるのかと思いきや、後で思い出した。あれ、蒼井そらの出演作品見てるからかーって(笑)


「僕が見つけたシンデレラ」がめっちゃ好きだったので、なんとなく映画慣れしてる最近、なんとなく見た映画。(日本のドラマ見てるときは、ドラマ1話
1時間に対して2時間かかる映画を家で観るのはちょっと気合いが必要だったけど、配信動画で何話もある韓国ドラマ、中国ドラマを見るようになったら、
映画の2時間がめっちゃ短くライトに感じられるようになった。)

「僕が見つけたシンデレラ」のソ・ヒョンジンが、同じ原作の映画「ビューティー・インサイド」は、別物だから見てはいない的なことを言ってたけど、
別の作品である映画を見てしまうと、演技とか役作りがそっちに影響されてしまうから、っていうような意味に解釈してたけど、その名の通り、ほんとに
"別物"でした。

けどまぁ、ストーリーは期待していたものではなかったけど、これはこれでまぁまぁよかったです。
ただ、主人公の姿が毎回変わるので、ほんとの姿、っていうか、誰に主軸を置いて感情移入していいか分からない不安定感はあって、まぁ、作る側としては
そういう狙いもあるんだろうけど、結局最後までそんな感じで、失踪した父親もどうなったか分からないし、原因も分からないのでそういうのに答えを求め
たい派の私にはやや消化不良。(これがホラー映画だったら最悪だけど、ドラマ版で一回消化してるので受け入れ可能って感じなのかも。)

ただ、せめてウジンの心の声としてナレーションを担当してた人が誰なのかは知りたい・・・。

         
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