GW直前に自転車事故に遭ったっていう話を書いてた時にちょっと思い出した高校時代に目撃してしまった
同級生の自転車事故のお話。
自分が通ってた高校は、家から自転車で数十分。
帰りは、汗だくになろうとも、髪がボサボサになろうとも、なりふり構わず自転車漕いで15分くらいで
帰れる距離。
けど、学校と家との間にけっこうな峠があるために、行きは45分くらいかかってしまう。
なので、自転車で学校に行かなきゃいけない時は基本父親にお願いして、家から車で5分くらいのその峠の
天辺まで車に自転車積んで送ってもらってた。
で、いつものように峠という名の長い坂の頂上まで自転車を運んでもらっていたある日、頂上付近に住んで
いる同級生女子Mに声をかけられた。
彼女は、見た目はどこにでもいるようなフツーの女子なんですが・・・ちょっと自分に酔いやすいタイプ
とうか、自己評価高すぎるというか、いわゆるお姫様病タイプなちょっとクセのある女子で、私にとっては
できれば避けたい系の同級生。
けど、共通の友人が彼女と仲良く、私も全く知らないワケではない、っていう間柄。
M嬢:「あ、misoおはよー♪」
(共通の友人が彼女に私の話をよくしていたらしく、彼女と私はそれほど親しくないにも関わらず、彼女は
私を共通の友人と同じように下の名前を呼び捨て。)
私:「あーおはよー。」
M嬢:「今日自転車なんだねー。一緒に行こー。」
正直、私にかまわず先に行って欲しかったけど、いい感じの断る理由もないのでついていく。
坂は上りきっているので、後は下るだけ。
この下り坂がめっちゃ長くて、自転車で並走するとなるとスピード加減が、微妙な仲良し度の友達と一緒
だと難しいしちょっとコワいっていうのもあってあんまり"一緒に"は行きたくなかったんだけども・・・。
後ろから行くなら自分次第で調整できるかなとも思い、とりあえず着いていく。
田舎なので、通勤時間帯でも車通りがほぼないので道路の左側の車道を通って行ってもいいのかなーとも
思ったけど、M嬢が道路の右側の縁石で仕切られた歩道になっているところを通っていくので同じ道を行く。
(左側は歩道のない車道のサイドラインだけ引かれている道。)
と、その辺一体で唯一、自動販売機が設置されているお店の前に差し掛かった。
何度もいうけど、田舎なので近くにコンビニ的なものはなく、かつ朝なのでお店とかはまだ開いておらず、
車で通る人たちがちょっとタバコ、とかちょっと缶コーヒー、とか思ったら、ここの自動販売機を逃したら
しばらくチャンスがない感じ。
道路の右側であるにも関わらず、車が坂の下向きに歩道に乗り入れる形で停まっていた。(対向車線を一瞬
逆走する形で停めたっぽい。)
で、M嬢がその車の横をけっこうなスピード出して通り過ぎようとしたところで、急に運転席のドアが開いて
M嬢が吹っ飛ばされた。
停車中の車よりも、ちょっと下ったところで自転車に跨ったまま横転するM嬢。
その現場を目の当たりにして、めちゃめちゃびっくりして慌ててきつくブレーキをかけたんだけども、若干
間に合わなくてタイヤが滑ったまま、ちょーっとだけM嬢をチャリごと轢いてしまう。。
私の自転車が、M嬢が乗ったまま転がる自転車にちょっとぶつかり、M嬢は転がったまま地面を20cmくらい
ズレる・・・。
(やべっ!・・・ごめんなさいっ!!)
彼女はそんなことには気づかず放心状態で寝ころんだまま。。。
とりあえず、自転車降りて彼女に駆け寄って大丈夫か尋ねるけど、返事なし。
車に乗ってた30代前半くらいの男の人も駆け寄ってきて、謝りまくっている。
本当に、男の人がドアを開けたタイミングが悪くて、ちょうど彼女の自転車のハンドル握った左手の甲が
開けたドアの先にぶつかったみたいで中指がざっくり切れてけっこうな流血。
「ちょっと!指、大丈夫!?」
って言ってとりあえず、持ってたポケットティッシュを(多分ティッシュケースごと)渡したけど、傷に
くっついてよくないかなとか思いつつ、一応ハンカチも血が垂れないように怪我した手の下に一緒に渡して
あげた。
男の人はそばにあった公衆電話から(多分)警察に連絡して、とにかく病院に行こうっていうことになって、
知らない男の人と二人で大丈夫かなとちょっとだけ心配したけど、相手がちょいイケメンだったせいかM嬢が
もう男の人の顔しか見てなかったのでとりあえず車が去るのを見送って(なんかあったときのためにナンバー
だけ記憶した気がする。)めちゃめちゃ心臓バクバクしながら震える手で学校に行った。
で、午前中はM嬢どうしたかなーとかちょっと思いながら授業を受け、午後には忘れて放課後どっかから
教室戻ると、M嬢がうちのクラスに来ていて、仲の良い同じ部活の女子たちに囲まれてぐるぐる巻きにされた
左手の指を見せながら朝の事故について虚実織り交ぜながら、武勇伝的に話をしていた。
「病院でもーそんな事故にあって指の怪我だけで済んだなんてやっぱり運動神経いいんだねーって言われてぇー」
「でさー、その時○○さんが(多分加害者の男の人)さっと駆け寄ってきて抱きかかえてくれてー」
(うーん、最初に駆け寄って起こしてあげたの私だけども・・・)
「でー、警察と現場戻ってー現場検証?みたいなやつやったんだけどー。」
「私も反射的にブレーキかけたみたいでー、車停めてあった場所の横にぃ、3mくらいの自転車のタイヤ痕が
あってー、あー、Mちゃんはちゃんとここでブレーキかけてるから、やっぱり悪いのわぁ・・・みたいになってー」
って、
(あ、それ、私のブレーキ痕・・・。)
彼女の話では、私は存在してなかったみたいだったし、「朝心配かけてごめんねー。病院行ったけどもう
大丈夫。」とかの一言もなかったので、とりあえず遠巻きに耳に入って来る彼女の言葉だけ聞いて、余計な
ことは何も言わずにそっとしときました。
私がちょっと轢いてしまったのは内緒。。
当然、ハンカチもティッシュケースも返ってこなかったけども。