2019年 台湾
◆おススメ度
★★★★☆
◆キャスト
・チュー・コーファン:
リウ・イーハオ
・ジョウ・ウェイウェイ:
パフ・クオ
・リー・ハオイー:スティーブン・スン
・ヅ―ユエン:ニータ・レイ
・ハン・コーフェイ:ユアン・アイフェイ
・リウ・ダーウェイ:レオ・リー
・ガオ・ヅーティン:チェン・ユー
◆あらすじ(ネタバレあり)
大手証券会社に勤めるエーストレーダーでエリート証券マンのチュー・コーファン。
指先一つで大金を稼ぐ彼は、ある日タクシーに乗り込もうとした際に入れ違いで降りてきた女性が風に飛ばされた105元の領収書を必死に追う姿に興味を
惹かれちゃいます。
乗ったタクシーには、彼女が置き忘れたと見るシステム手帳が。
中を見ると、彼女が毎日どれだけ節約して暮らしているか、そして、節約して貯めたお金で彼と家を買う計画などが事細かく記されていて。
ますます彼女に興味を持ったコーファンは、手帳の持ち主ジョウ・ウェイウェイの会社へ手帳を届ける口実で彼女へ会い行きます。
手帳を失くして困っていたウェイウェイは、手帳が戻ったことを喜びますが、コーファンに手帳の内容について問われ、彼が勝手に中身を見たことに激怒。
でも、コーファンてば、イケメンで仕事できてお金持ってるからって自信があるのか、何度もめげずに電話したりして、その度に怒ったウェイウェイに
一方的に電話を切られちゃう。
外でばったり会っただけなのにストーカー認定されて気持ち悪いと言われたり・・・。
そうこうしてる間にもコーファンは仕事で成果を出して、勤務先の証券会社の系列会社国信キャピタルのCEO就任が決まります。
ヒロインのジョウ・ウェイウェイは、ルームメイトのハン・コーフェイと二人暮らし。
ハン・コーフェイは、ウェイウェイの同僚でもあり親友。
けれども、ウェイウェイはそんな親友のコーフェイにも内緒で、同じ会社のシステム開発部のリー・ハオイーと3年も交際を続けています。
(よくある中国ドラマと違って、肉体関係ありのお付き合いみたいです。)
ウェイウェイたちの勤める会社は、社長が社内恋愛を嫌っているため、社内恋愛禁止の規則があり、ウェイウェイとハオイーは誰にも内緒で交際を続けて
います。
ウェイウェイが、開発部のダーウェイから嫌がらせを受けていると、こっそり助け舟を出してくれるハオイーではありますが、規則や決まり事を優先させる
ストイックなところがあり、ちょっと冷たくも見えます。
一方、お堅い倹約家のウェイウェイと違って、コーフェイはいつも違う男と遊んでは寝坊してタクシーで会社に行ったりする生活。
コーファンは、自分の部下を使ってコーフェイを通してウェイウェイをCEOの就任パーティに誘い出し、ゲームを利用してウェイウェイと一夜を共にする
権利を得ますが、一時ウェイウェイを拘束するも結局何もしないまま解放。
ウェイウェイに逃げられ、一人になり、ふと携帯を見るとおびただしい数の着信が。
実はコーファンには、10年付き合って一緒に暮らしている彼女がいて、彼女の束縛や、「あなたのため」といいつつコーファンのカードで大量の買い物をしたり
する彼女に嫌気がさしているのでした。
コーファンからの強引な誘惑に、怒りを覚えながらも、おそらく少しだけ心が揺れちゃったんでしょう、ウェイウェイは、無性にハオイーに会いたくなり、
彼の部屋を訪ねます。
「平日は会わない」という約束を破って会いに来た彼女を諫めながらも、仕方なく家に泊めるハオイー。
胸の内に芽生えた不安を打ち消すかのようにハオイーを求めるウェイウェイですが、「一つ規則を破れば見境がなくなる。」(ちょっとちゃんとしたセリフは
忘れちゃったけど意味的にはそんな感じの言葉)と諭され、同じベッドで何もせずに一緒に眠るウェイウェイとハオイー。(みていてちょっと心がざわつく最初
の場面ですね。)
コーファンはウェイウェイに何度も拒絶され、作戦を替えたのかほんとに諦めたのか、cocobarにいた彼女に君のことを忘れるからと「額のリセットボタンを
押して記憶をリセットしよう」と、そうすればもう自分たちは知らない他人同士だって感じの訳の分からないことを言って、コーファンのペースに巻き込まれ
るのを嫌がるウェイウェイに無理やり額の(見えない)ボタンを押させます。
そうして、急に冷たくなった感じで去っていくコーファン。(これがコーファンの後引きテクなのかは不明。。。)
後日、大学時代の友人と久しぶりに夕食を共にするウェイウェイ。そこには、同じく大学時代の知り合い、ガオ・ヅ―ユエンも同席。ヅ―ユエンとはそこまで
親しくなかったウェイウェイですが、とりあえずみんな久しぶりなので表面上は楽しく会話。美味しそうな食事が運ばれてきて手を付けようとするウェイウェイ
ですが、ヅ―ユエンと友人はSNSアップ用の写真を撮るのが優先。そんな二人と心の距離を感じるウェイウェイ。
一応楽しい食事会が終わってお会計しようとすると、自分の彼氏に払わせるからというヅ―ユエン。これから迎えに来るからと。
そうして、ヅ―ユエンを迎えに現れたのは、二度と会わないハズのコーファンでした。
あんなに拒絶していたはずなのに、コーファンを見て少し動揺するウェイウェイと、ウェイウェイがヅ―ユエンの知り合いだったことを知り、同じく動揺する
コーファン。
送っていこうかと上から目線で話すヅ―ユエンを断り、自分も彼氏が迎えに来るからと、バイクで迎えに来たハオイーと一緒に帰るウェイウェイ。
そんなウェイウェイの気持ちも知らず、コーファンの車を見て、羨ましがるハオイー。
そうこうしている間にも、ウェイウェイとハオイーは二人の将来設計の第一歩として、休みの日に時間を作っては、二人で住む家を探します。
でも、なかなか条件に合う家が見つからない。そんな中、ようやくぎりぎり許容範囲の部屋が見つかりますが、なんとなくウェイウェイは乗り気になれません。
(純粋に、家の問題なのか、気持ちの問題なのかは分かりませんが。)早く部屋を決めて計画を先に進めたいハオイーは、契約しようと言いますが、ふと、ウェイ
ウェイが床に落としたものが(リンゴだっけ?)が止まらずに壁まで転がっていったことで、不動産屋が契約を急がせようとするその物件が、床が傾いている
欠陥住宅だったことが分かります。
そんな物件を終の棲家にするなんてとんでもないと考えるウェイウェイと、それでも他の物件よりはマシだったと、契約してしまおうとするハオイー。
ハオイーは気付いていませんが、なんとなーく、少しずつ二人の間に距離が芽生えてきます。
結局なんだかんだ、二人の家を探すのに消極的になってくるウェイウェイ。
そんな中で、ハオイーは到底二人には手を出せなそうな物件を見つけてきます。二人の予算では、手が出ないと内検に消極的なウェイウェイをハオイーがなんとか
説得して、物件を見に来た二人ですが、なんと、そこにいたのはヅ―ユエン。
そう、そこは、ヅ―ユエンとコーファンが二人で暮らす部屋でした。
ヅ―ユエンとウェイウェイが大学時代の友人だったことを知り、価格交渉で値段を下げてもらえるんじゃないかと喜ぶハオイーですが、逆に一刻も早く帰りたい
ウェイウェイ。しかし、ヅ―ユエンとハオイーが意気投合しているところに、何も知らないコーファンが帰ってきちゃいます。
自分の家にウェイウェイたちがいることに驚き、また、CEOになったらもっと広い部屋に引っ越さなきゃと言ってはいたけど、同意もしていないうちに勝手に
部屋を売りに出そうとしていたヅ―ユエンに顔には出さずに憤るコーファン。
けれど、すぐに気持ちを切り替え、ヅ―ユエンとハオイーがマンションの共用設備を見学に行っている間に、強引にウェイウェイに迫るコーファン。
ウェイウェイの気も知らず、すっかりコーファンのマンションが気に入って、ヅ―ユエンに友人価格で交渉できないかとウェイウェイに提案するハオイー。
身の丈に合った家を探そうと、それまでは賃貸で暮らすのもいいんじゃないかと話すウェイウェイだったが、ハオイーは諦められない様子。
そんなウェイウェイに、一晩付き合えば800万の値下げに応じると話を持ち掛けるコーファン。
父親の仕事の都合で、幼い頃転校を繰り返し、親しい友人がいなかったため、安心して暮らせる家が欲しいと話していたハオイーのことを考え、ウェイウェイは
彼の夢をかなえるためと、コーファンの誘いに応じちゃいます。
コーファンに誘われてグランピングに行った先で、ささいなことが原因でウェイウェイはコーファンと口論になり、結局何もせずに帰ることに。
しかし、後日指輪を買いに来たハオイーと偶然会ったコーファンは、部屋を800万安く売ると約束します。
そんないきさつがあって、結局コーファンの家を購入した二人でしたが、コーファンは、家を売るのはウェイウェイのため、「出会うのが遅かったが、君を愛
し追いかけることが出来て幸せだった」と話し、ウェイウェイと偶然会っても避けるようになります。
何も知らないハオイーは、家を安く譲ってくれたコーファンとヅ―ユエンへの感謝のために、新居に二人を招待します。
ウェイウェイを諦めようとしていたコーファンでしたが、ウェイウェイに再会して気持ちが揺らいだのか、ハオイーとヅ―ユエンが管理人への挨拶に行っている
間にウェイウェイに強引にキスをして、二人で何もかも捨てて逃げようと懇願します。そんな強引なキスをなんだかんだ受け入れてしまうウェイウェイは、
コーファンの切実な思いに心が揺れてしまいますが、そこに外出していた二人が帰ってきちゃいます。
ハオイーとウェイウェイが二人でいるところを見たくないし、ヅ―ユエンと一緒のところも見られたくないコーファンは帰ろうとしますが、ハオイーは二人の
前でウェイウェイにサプライズでプロポーズしちゃいます。
気持ちが揺らいだばかりのウェイウェイは、返事にためらいますが、何かを察知したヅ―ユエンは、わざとコーファンの手を取り、強引に恋人繋ぎをして
いちゃついて見せます。
そして、まんまとその様子を見たウェイウェイは、嫉妬の入り混じった感情と、ハオイーとヅ―ユエンに作られた断りづらい状況から、プロポーズをOKして
しまいます。
目の前でウェイウェイがプロポーズに応じたことにショックを受け、かつ、ヅ―ユエンの勝手な行動に我慢できなくなったコーファンは、帰り道、ヅ―ユエンに
別れを切り出します。けれど、簡単には別れを受け入れられないヅ―ユエン。(ちょっとずつ彼女のメンヘラ女感がエスカレートしていきます。)
週明け、会社に行くと開発部のダーウェイにハオイーの離職のことで酷く責められるウェイウェイ。状況が何も分からないウェイウェイですが、ハオイーが
ウェイウェイと結婚すると言って退職願いを出したとのこと。ハオイーから何も聞いていなかったウェイウェイは、驚きと怒りでハオイーに問い詰めますが、
ハオイーは、他の会社に転職が決まったからとウェイウェイに報告します。
これから結婚するというのに、何の相談もなくハオイーが転職を決め、さらに会社に自分との結婚が理由で辞めると言ってしまったことに、酷くショックを
受けるウェイウェイ。これから開発部と何かあるたびに、ハオイーが辞めたことを責められ続け、ウェイウェイが働きずらくなることも想像してくれなかった
のかと思いますが、悪びれることもなく、転職して収入も上がるからウェイウェイが働かなくてもよいと言っちゃいます。
二人の将来設計のはずが、自分に何の相談もなく変更されていくことに不安を覚えるウェイウェイとの間に、だんだんと心の距離ができていきますが、
ウェイウェイにプロポーズを受け入れてもらい、転職も決まって収入と役職も上がって頭の中お花畑のハオイーは、そのことに全く気付かず・・・。
さてさて、ウェイウェイとハオイーは無事に結婚できるのか。
そして、コーファンは無事にヅ―ユエンと別れることができるのか。
ウェイウェイとコーファンに、進展はあるのか・・・・。
◆感想
リウ・イーハオとパフ・クオと言えば、「恋するおひとり様」ですが、リウ・イーハオがその時よりもちょっと大人な男って感じになってます。
「恋するおひとり様」のリウ・イーハオは、若かりし頃の妻夫木聡風だったけど、今回は少し大人の玉木宏風、みたいな。
(いや、玉木宏って言っても妻夫木繋がりのウォータボーイズの頃ではなく。多分、その頃の玉木宏を連想する人はいないと思うけど念のため言っときます。)
でも、物語前半の、意地っ張りで頑ななパフ・クオをリウ・イーハオが追いかけるっていう構図は変わらない。(パフ・クオの、こういう怒って怒鳴って
ばかりの演技がちょっと苦手。)
そしてそして、物語の後半、ウェイウェイとコーファンの仲を勝手に邪推したヅ―ユエンに、色々嫌がらせをされちゃったりするウェイウェイですが、
男にはもう気持ちがないっていうのに、男が好きな相手を執拗に責めるって話、どっかで見たなーって思ったら、「
スクリューガール」でパフ・クオが
やってたやつ。因果応報、って感じですか。今度はやられちゃう側になっちゃいましたね。
ヅ―ユエンのコーファンに対する執着が激しすぎて、見ていてすごう不快になるんですが、ヅーユエンの妹のヅーティンがけっこう自立した常識人で、
ちゃんとお姉ちゃんを諫めていてちょっとほっとします。ちゃんとまともな人がいたなーって。
彼女以外、ちゃんとヅ―ユエンの何が悪いのかっていうのと、コーファンとの現状の関係性がどうなってるかってことを冷静にヅーユエンに教えてくれる人が
いないので。
全体的には、ドラマ自体さほど長い話ではないのに、ウェイウェイとコーファンの関係がなかなか進まなくてイライラします。うーん、もしかしたら今まで
見たドラマの中では1位、2位を争うかも・・・?
あとは、台湾ドラマってばCM多いなー、っていう。CM用のミニオープニングみたいなのがあるので、ちょいちょいドラマが中断されてちょっとイライラ。
その他、今回気になったのは、電話ボックス型のカラオケが、ちょっとした通りにある。(イメージ的には、新宿のサザンテラスの真ん中にどどんとある感じ?)
台湾ドラマでは必ずと言っていいほど出てくるカラオケボックスですが、それが進化していてびっくりした。コインカラオケ、みたいな。
あと、ウェイウェイとコーファンが焼き肉店に行って、魚の顎肉とサンマを頼んでいるのにびっくりした。なかなか日本では見かけないメニューの取り合わせ
だなと。
ウェイウェイとコーフェイが家でお酒飲んでるシーン。何飲んでるのかなと思ったら、「ほろ酔い」!!
しかし、台湾ドラマの邦題に"イタズラ"を入れるの好きだね。「イタズラなKiss」から流れを汲んでるのかな?
サブタイトルの"私たちは友達になれない"っていう語感が、「イタズラな恋愛白書」の日本リメイク版のタイトル「僕はまだ君を愛さないことができる」に似てる
なーって思ったら、「イタズラな恋愛白書」の方が、日本人が日本向けに付けたっぽいタイトルで、原題は「我可能不会愛你」だったので、リメイク版のタイトル
の方が、直訳だったっぽい。