大田市産業支援センターが本日、産業振興部の産業企画課内に開設されました。
センター設立を記念して、大田市の産業振興アドバイザーである 品川 隆幸氏を講師に迎え、
「大田市の産業再生をめざして」と題した講演がありました。
また、市内外で活躍されている企業の代表をパネラーとした産業支援センターに望むこと」をテーマに
パネルディスカッションも開催されました。
産業支援センターの設立目的は、大田市産業振興ビジョンの実現に向けて、産業支援機関と行政が相互に連携し、
地場産業の振興や新産業の創出、地域産業を担う人づくりなど、総合的な産業活動を支援するものです。
構成団体は、大田商工会議所・銀の道商工会・JA石見銀山・JFしまね・大田市森林組合・大田市観光協会と
当面の事務局機能を担う大田市です。
今年度は、構成団体で、情報を共有しながら課題を把握・抽出し、支援策の検討を行うことが主な業務としています。
設立することで、農商工連携や6次産業化等の取り組みの支援による新商品の開発や新サービスの創出・販路拡大、
また、地域の産業を担う人材育成、研修会の開催等による地域産業の活性化を目指す。
さらに必要に応じて自主事業を実施し、専任の職員を配置するという構想です。
昨年、10月に私が所属する産業建設委員会の行政視察で、福島県白河市の「産業サポート白河」へ伺いました。
「産業サポート白河」は平成20年10月に当初任意団体として設立され、その後体制強化のため一般社団法人として法人化され、
現在21の構成団体で白河市以外の県南地区の全市町村が参加しており、平成23年度からは地域産業の活性化のために設置された
「白河市産業プラザ産業支援センター」の指定管理者となり業務を推進されています。
業務内容は企業訪問及び関係機関とのネットワーク形成、経営相談、人材育成事業、企業間交流促進事業、取引斡旋事業、
産学官連携及び農商工連携事業、起業家支援等を実施されていました。
成果としては企業相談・訪問件数は月平均130件、起業支援室の貸出し、17講座18回に及ぶ「ものづくり講習会」を実施し、
受講率65.4%達成や県南地域企業による展示交流会の実施、
ビジネスアイデアコンテストや起業家育成セミナー等の新産業創出事業の実施しており、
全体でネットワークが構成され、情報提供が図られている、などを挙げておられました。
また課題として、自主財源での運営できること、同じような事業を行っている商工会議所とのすみ分けなどを挙げておられました。
おそらくこの課題は大田市においてもあてはまると思いますし、将来的にこのセンターを統括する長の人選をどのようにするのか
によって、方向性が決まっていくような気が致します。
前出の品川氏は志を持ち、農商工を束ねられるリーダーの必要性を語られ、その人物像を
ものづくりが出来て、ものをよく知っていて、商いが出来る人というようにおっしゃっていました。