細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

幻のお茶

2006-12-08 18:08:06 | お茶・海苔のこと
今日は、先日少しふれた幻の品種茶「さわのみどり」について書きます。
現在一般的にお茶屋さんで売られているお茶は、その殆どが「やぶきた」という品種のお茶です。やぶきたは日本の茶の栽培面積及び品種茶の約8割を占めます。
その他には、「かなやみどり」・「さやまかおり」、最近では鹿児島の「ゆたかみどり」・「さえみどり」、「あさつゆ」などなど数多くの品種があります。花粉症の予防になるメチルカカテキン含有量の多い「べにふうき」などというのも目新しいところでは話題になっています。

さて、この「さわのみどり」、長年お茶屋をやっている人でも中には聞いたこともないお茶かもしれません。それぐらい出回りが少ない茶です。生産者は静岡県島田市の篤農家源間さんです。製法も凝っています。摘み取った生葉を一晩寝かせて萎凋(酸化させずにしんなり)させます。これとっても難しいんです。源間さんは茶園の管理育成で農林大臣賞を受賞しているので、まさに長年の経験と卓越した技術の賜物です。

その特徴はなんと言っても水色にあります。お抹茶と間違えるほどの濃い緑で、そのあざやかさは他の煎茶では見られない色です。また味もまろやかで熱い湯で淹れてもほとんど苦渋くでません。ですから、渋~いのをお好みの方にはお勧めできませんが、コクのある旨味は一度試す価値はあります。

税込価格 100グラム入り 1袋 1050円