細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

闇医者おゑん秘録帖    著者 あさのあつこ

2015-05-30 12:49:18 | 読書メモ あ行

《内容》

女の人生は一つではない。哀しい子を身ごもった女たちが闇医者をすがってやってくる。おゑんが診るのは、患者の身と心。しなやかな女の強さと美しさの物語。   (紹介文より)

 

―――人の身体に貴賎はない。病はどれほど高貴な方にも、地べたを這いずって生きる下賎の者にも等しく、襲いかかるものだ

―――形の良い、上等な耳だ。耳のことなど誰も気にかけない。しかし、ちゃんと聞くことのできる耳は貴重だ。他者の言葉を拾う。本気で聞き取ろうとする。     能弁な舌を持つ者は多いけれど、誠実な耳を備えている者はごく稀だ

―――生まれてきたからには、生きねばならん。生かされねばならん。死んでもよい者など、どこにもおらん。


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