第一生命職員による詐欺など顧客からの金銭詐取事件が相次いでいるそうだけれど、裏社会構成員によるオレオレ詐欺より被害者の注意力に帰せられない点で、遥かに凶悪であり、再発を防ぐためにも個人及び組織に対し厳罰を科す必要があるように思う。
この前、英国で宅配便配達員がうら若き女性看護実習生宛の小包を誤って隣の家の前に置き忘れたことから、凶悪なストーカー事件に発展したという報道があった。その小包には宛名人の電話番号が記されており、隣の住人の中年男が渡してあげようと連絡してきた。渡す際に受取人に魅力を感じた46歳の男が後日、23歳のその看護実習生に交際を迫るショートメールを繰り返し、繰り返し送ってくるようになった。相手にせず軽くいなしたり、断ったりするうちに、ハートマークの絵文字を付けたり、だんだんエスカレートしてきて、3日間で50通も届くようになった。遂には3万円でやらせてくれというような内容となったため、刑事事件に発展。男は罰金と勤労奉仕の刑を言い渡された話があった。
私も昔、独り住まいの女性に贈り物をする時などは、宛名欄の電話番号に自分の電話を記入したものである。隣に置き忘れるなどの杜撰な事は想定していなくても、配達員に万一の不安を感じたためである。今は物流会社も全国ネットの名の知れた大手ばかりでなく、地域物流の会社や下請け・孫請けの個人開業も盛んなようである。一時は自分もやれないか考えたくらいだけれど、事業参入の手続きや規制については調べるに至っていない。一定区域でシェアを握るようになれば、その地域の個人の住所と家屋形態や電話番号、家族構成、生活時間帯などを把握できるようになる。元々、悪意を持って裏社会の住人が事業免許を持てば、詐欺、盗難、強盗、中傷、嫌がらせ、脅迫などの犯罪を誘発しかねない。くれぐれも、当局は十分な注意、警戒を払ってもらいたいものである。
円山公園