今日はバイクのエンジンの点検のお話です。
点検っていっても外部からの点検が出来るところって限られていますね。
でもここはエンジンの キモ! だよって部分がありまして、そんな部分の点検をいたします。
で、どこが キモ なのかっていうと、エンジンオイルやプラグ、エアークリーナーなどの点検ももちろん重要ですが、さらにエンジンの基本の部分の点検を進めていくと、、、
バルブクリアランス っていう部分の点検をすることが出来ます。
エンジンはピストンの往復運動と吸排気のバルブの開閉が適切な時に高い 圧縮圧力 を発揮し、爆発のパワーをもたらします。
そのバルブの開閉の部分のクリアランスを適切に取っておかない、エンジンの熱による膨張や摩耗などで燃焼室の密閉が出来なくなり、高い圧縮圧力どころか、圧縮がゼロになってしまうことがあります。
バイク(4輪車も)の4サイクルエンジン搭載車でしたら必ず点検が必要な部分なのですが(一部オートアジャスターの機種もありますが)、なかなかここまで点検をする事も少ないですね。
50㏄のスクーターでももちろんです。
部品の材質や加工精度の向上ももちろんありますので、ノーメンテナンスで寿命?まで走り切ってしまうバイクがほとんどでしょうけど、やらないよりもちろんやった方が絶対に良い部分ですので、エンジン性能の事を考えるのなら、気にするのならお勧めの点検部分です。
今回入庫のバイクは、、、
ヤマハの WR450F っていうオフロードのバイクです。
このバイクはレーシングエンジンの技術その物がつまった高性能エンジンですので、オーナーも非常に気になされている部分です。なので、、、
タンクを外して、、、
配線などのジャマモノをどかして、、、
エンジンカバーを開けます。
そしてバルブクリアランスの測定を、、、
シックネスゲージで行います。
というような点検をします。
そしてバルブクリアランスに狂いがあるようなら、さらに整備を進めてマニュアルの基準値に戻してあげるんです。
この戻してあげる作業は簡単にネジで調整が出来るタイプとシムという金属片の厚みを替えるタイプのエンジンがあります。
今回のWR450Fの調整タイプはと言うとシムタイプで、カムシャフト等の分解をともなう作業が必要になります。
うーん!すばらしい!技術のカタマリ!のエンジンです!
やらないよりやった方が良い。
いや、絶対のやった方が良い! って点検でした。
老メカ、いしだのお勧めメニューでした。
おしまい