AKB48の旅

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わしズム Vol.30

2012年04月25日 | AKB
かつて「戦争論」にはずいぶんと影響を受けたなあ。最近だとAKBムーブメントを「大東亜共栄圏」になぞらえる発言には、限定的だけど賛意を表させてももらってた。でも、ちゃんとソースにあたってなかったんで、そんな反省もどっかあった。というわけで待ち時間ができた折、ふらっと本屋で「わしズム」を手にとってみたよ。

正直初「わしズム」なんだけど、ナニコレ、AKB48だらけな内容じゃないの。よしりん先生、ここまでのめり込んでたのか。ニュースソースしかチェックしてなかったんで、ちょっとびっくり。それとも単なる周回遅れ過ぎ?

内容的にもなかなかの充実ぶり。特に「ゴーマニズム宣言」の聖俗分節とアイドルと天皇制の下りは、ちょっとこのブログの方向性とは違うけど、概ね納得できた。「聖俗」を「物語」と読み替えれば、ほぼ同様の主張になるかな。あと中森明夫氏の議論はいつものごとくで、この何か間違ってるまでは行かないけど違う感が面白い。宇野常寛氏の議論は、基本線で当ブログと同じなのかな。ただ「本物と偽物」という対比での物言いは、その表現に違和感ありまくりだけどね。

そして白眉は秋元康との対談。例によって新しい情報がほとんどないのが秋Pクオリティなんだけど、今回は珍しく?「(ソニーには)かなり宣伝費を使ってもらったにもかかわらず、売れなくて」「僕は経営に全然タッチしてない」「4年目か5年目でようやく収支がトントンになった」「僕が前田敦子や松井珠理奈を推せば、ファンは自ら大島優子や松井玲奈という対抗馬を作り出す」「玲奈の人気は、アイドルの目利きたちが発見した」「AKBはメンバーのバランスがいい。たとえば大島優子は運動部系のしっかりしたタイプなのに対して、前田敦子は自由奔放。(中略)NMBに山本彩という生徒会長タイプがいる一方、渡辺美優紀という魔性系がいる。こちらが仕組んだわけでもなく、自然にバランスが取れるんです。」とま、めぼしいところをつまみ食いだけど、けっこう突っ込んだこと言ってる。分かってたことばかりとは言え、ホンモノの一次ソースというのは大きい。