2007年12月06日の山梨日日新聞で、『「ホテル湯伝」来月末に閉館 甲府・湯村 100年の歴史、惜しむ声』という記事にびっくりしました。
『甲府・湯村温泉郷の旅館「ホテル湯伝」が来月末をもって、百年近い歴史に幕を下ろすことになった。明治時代から同温泉郷を支えてきた老舗旅館だけに、地元関係者からは閉館を惜しむ声が上がっている。 ホテル湯伝や湯村温泉旅館協同組合によると、ホテル湯伝は1910(明治43)年創業で、同温泉郷で最も古い旅館の一つ。約2,700平方メートルの敷地に8階建ての建物、43室(収容客数130人)を備える。 閉館は経営不振が主な理由。同温泉郷では近年、ピーク時は30軒以上あった旅館の廃業が相次ぎ、現在は15軒余りとなっている。』
朝日新聞山梨版にも、『「ホテル湯伝」が来月下旬で閉館』という記事がありました。
「ホテル湯伝」の名前は何かで印象づけられていたのですが、朝日新聞の記事で、そうだ信玄隠し湯の話だと思い出しました。
『湯村温泉で屈指の老舗(しにせ)温泉宿「ホテル湯伝(ゆ・でん)」(甲府市湯村3丁目)が来年1月下旬で閉館する準備を進めていることが5日、関係者の話からわかった。業績不振が理由。甲府地裁で現在、土地と建物の競売手続きが進んでいる。買い手がつけば、営業再開の可能性もある。
ホテル湯伝は、1910(明治43)年の創業。51年に法人に改組した。収容人員233人は温泉郷の宿泊施設15軒の中では、3番目に多いという。館内には、武田信玄の入湯記録が残る古文書や鎧(よろい)、江戸時代に使われた嫁入りかごなどが展示され、古くから県内外の観光客に親しまれてきた。団体客を増やそうと、80~90年代に増改築を進めたが、バブル経済の崩壊で客足が遠のき、資金繰りも悪化していった。ホテルの関係者は「予約が入っている1月27日まで営業を続ける」と話している。
競売にかけられているのは、2741平方メートルの土地と地上8階建ての建物。最低売却価格にあたる買い受け可能価額は8116万8千円。入札期間は、今月6日から13日まで。
湯村温泉旅館協同組合によると、温泉郷には90年代初め、宿泊施設は30あったが、経営不振などの理由で半減した。別の旅館の支配人は「湯伝は、伝統のある宿なので、とても残念」と話した。』
古文書などの貴重な文化遺産に対してしかるべく対処される事を願いたいと思います。「まちづくり」には欠かせないものですね。誰に願うのかって・・・それは言わぬが華(^o^)
ちなみに湯村温泉旅館協同組合加盟一覧によれば、収容人数は240名なので朝日新聞の記事の方が正しいでしょう。