安保法制・参院特別委員会、会議録の公開状況( 2015-10-10)に(更新)として次のように追記しておきましたが、10月14日に新たな情報が分かりましたので記事をあらためてアップロードします。
2015年10月11日21時過ぎに
9月17日会議録と中央公聴会及び地方公聴会の記録公開を確認しましたので追録しました。日本国民は申すに及ばず世界中全ての人々が容易に情報を共有できることに尽力した参院事務局の努力に敬意を表します。内容確認と考察は後日になります。(2015-10-11 22:00)
9月17日会議録で 「本日の本委員会における委員長(鴻池祥肇君)復席の後の議事経過は、次のとおりである。」 以下に書かれている議題については 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会に付託された議案(平成27年10月12日現在)にリストされています。提出番号第25号を除いた9案が議題とされ、その中の閣法第72号と73号を可決したという説明です。
公式会議録(議事録)にも記載されていますが、参議院安保法制特別委員会の附帯決議 2015年9月17日(私はこれが提案され審議された状況は未確認です)
◇ 国会会議録検索システム
第189回国会 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会、これが国立国会図書館の保存版です。
最新情報とは、「議事録問題で事務総長に緊急申し入れ。」(福山哲郎 公式サイト 2015/10/14)です。この記事のことは「醍醐聰のブログ」で 野党共同で参議院事務総長に抗議と経過の検証を要請~特別委議事録の「追加」に関して~ から知り確認しました。
醍醐さんは参議院特別委員会9月17日採決・可決について10月11日公開の会議録と報道を参照しながら、存在しない「採決」を後付けの議事録で「存在」したことにしようとする参院与党(2015年10月12日)をお書きになっています。
以下は参議院特別委員会の採決会議録に記載されている可決された2議案に関係する法律の一覧です。電子政府の総合窓口(www.e-gov.go.jp)の法令検索から確認した現行法にリンクしています。
第189回 閣第72号
我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案
自衛隊法の一部改正
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部改正
周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律の一部改正
「重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律」に改める
周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律の一部改正
武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律の一部改正
「武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」に改める
武力攻撃事態等におけるアメリカ合衆国の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律の一部改正
武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律の一部改正
武力攻撃事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律の一部改正
(以下は条文中で参照されている上記法律の名称やその条項番号の書替えがあるので改正される法律だと私は理解しました。)武力攻撃事態における捕虜等の取扱いに関する法律の一部改正
国家安全保障会議設置法の一部改正
道路交通法の一部改正
国際機関等に派遣される防衛省の職員の処遇等に関する法律の一部改正
武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律の一部改正
武力紛争の際の文化財の保護に関する法律 及び 原子力規制委員会設置法の一部改正
行政不服審査法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の一部改正
サイバーセキュリティ基本法の一部改正
防衛省設置法の一部改正
内閣府設置法の一部改正
復興庁設置法の一部改正
(新規制定の法律)
第189回 閣第73号 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案
私は特別委会議録の公開後にNHKが報じたかどうかは知りません。東京新聞は 安保法「聴取不能」の議事録 与党判断で「可決」追記(2015年10月12日 07時02分)、毎日新聞が10月13日に 参院・安保法案:採決委員長発言「聴取不能」 議事録公表 を掲載したのは確認しました。
問題の会議録を部分引用しておきます。これは多くのブログでも書かれていると思います。
「議事経過」追記については、参議院規則 が根拠になっているようです。第何条が該当するのか、それを確認し国民に伝え理解が深まるようにするのは誰の仕事でしょうか?
○理事(佐藤正久君) 起立少数と認めます。よって、本動議は賛成少数により否決されました。
鴻池委員長の復席を願います。
速記を止めてください。
〔速記中止〕
〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕
○委員長(鴻池祥肇君) ……(発言する者多く、議場騒然、聴取不能)
〔委員長退席〕
午後四時三十六分
────・────
本日の本委員会における委員長(鴻池祥肇君)復席の後の議事経過は、次のとおりである。
速記を開始し、
○我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案(閣法第七二号)
○国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案(閣法第七三号)
○武力攻撃危機事態に対処するための自衛隊法等の一部を改正する法律案(参第一六号)
○在外邦人の警護等を実施するための自衛隊法の一部を改正する法律案(参第一七号)
○合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供の拡充等のための自衛隊法の一部を改正する法律案(参第一八号)
○国外犯の処罰規定を整備するための自衛隊法の一部を改正する法律案(参第一九号)
○国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する人道復興支援活動等に関する法律案(参第二〇号)
○国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案(参第二三号)
○周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律及び周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律の一部を改正する法律案(参第二四号)
右九案を議題とし、
○我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案(閣法第七二号)
○国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案(閣法第七三号)
右両案の質疑を終局した後、いずれも可決すべきものと決定した。
なお、両案について附帯決議を行った。
福山哲郎さんは次のようにお書きになっていました・・・『議事録は歴史の検証に耐えられるものでなければなりません。今のままでは、事実と異なることが後世に残ります。
未来の人たちには、安保特別委員会の強行採決や地方公聴会報告が委員会にされなかったことが伝わりません。事実をねじまげて議事録に残すことは許されません。議事録の信頼性が損なわれ、国会の審議自体の信用も失われます。』
採決偽装、捏造会議録だと思っている私も同感なのでこんな記事を書いています。
この法律については御名御璽が記された公布ができない日本国であることを願っています。