地球散歩♪

いもとなおこのBLOG

モザンビークの楽園編。

死闘のあと。

2008年04月21日 | swimming

たくさんの緊張と興奮と歓喜と涙の6日間。

五輪選考会が終わりました。

まさに死闘。

行けなかった選手のことを思うと、胸が締めつけられる。

かける言葉が見つかりません。

私も一度五輪を逃したとき、毎日高校の授業中に涙を流していて、こらえきれなくなってトイレに行ったりしていました。

数週間は地獄のようでした。

オリンピックという字を見るのも聞くのも、辛かった。早く終わってほしいと思っていた。

田村菜々香ちゃん。

今は苦しいけれど、自分を信じることもできなくなってしまっているかも知れないけれど、いつかきっと、自分を乗り越えてください。

昨日の自分を見返してあげてください。

4年って長いけれど、1年1年やったら意外に「早かったな」と思うと思います。

 

だんだんと高齢化している水泳界には、オリンピックのために社会人で続けてきた選手も沢山いました。一度引退して復活した選手も。

まさにオリンピックに人生を賭けてきた選手たち。

4年後を考えることが難しいから、小さな頃からの夢が断たれたから、沢山のことを犠牲にしてきて、いろいろな人にお世話になってきたから、辛いと思います。。。

でもみんな大人のスイマーだから、感謝の気持ちも忘れないだろうし、辛さ、苦しさを知った強い人間になれると思うし、今後のこともしっかりと考えられると思います。

大切なことは、第2の人生もチャレンジし続けなければならないし、いろいろな分野で、可能性は無限にあるということ。

視野を広げて、水泳と同じくらいがんばれる新しい目標を見つけて、チャレンジを忘れずにいて欲しいです。

 

ミスター・バタフライ 山本貴司くんは、4度目の五輪への挑戦を終えた後、清々しい顔をしていました。

めっちゃめちゃ悔しいと思うけど、やりきったからああいう顔なのかな。

次の世代があんなに良いタイムだから、すっきりしたのかな。

でも練習が完璧にはできてなかったって言っていたけれど、それでも悔いは残らないのかな。

昨日の彼のレースは会場中が応援していて、彼の周りで彼を応援してきた人たち、私のかつてのチームメイトたちがわざわざ大阪から駆けつけてきていて、みんな目が真っ赤でした。

こんなに愛される人を私は知らないって断言できます。

初めて会ったとき、彼は小学5年生でした。

同じチーム、学校の後輩という存在が、いつの間にかすごい選手になり、尊敬すべき選手になり、スターになり、尊敬すべき人になっていました。

彼のいない水泳界は淋しい。

 

この1週間のために一生懸命努力してこられた選手、コーチのみなさん、本当に本当にお疲れ様でした!

ひとつの節目を終えて、また次のスタートが始まりますね。(オリンピック代表以外はね)