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レンジでチンNG! 電子レンジで発火・爆発の可能性アリな食べ物まとめ  210916

2021-09-16 13:08:00 | 生活編

レンチンNG! 電子レンジで発火・爆発の可能性アリな食べ物まとめ
 Oggijp より 210916  エディターK


 電子レンジでチンしてはいけない食べ物って? 発火や爆発する可能性のある食材を家電量販店スタッフに聞きました。

⚫︎電子レンジNG。火災の原因につながる食べ物って?
 最近、実家からさつまいもが届き、電子レンジで加熱したところ、モクモクと煙が…。危なく火事になるところでした。調べてみると、さつまいもは水分が少なく、高出力で長時間加熱すると発火の原因になりかねないそう。知らなかった。常識知らずで恥ずかしい…。

 家電量販店に勤める友人から、電子レンジに入れていけないものを聞いてきましたので、シェアします。

■電子レンジに入れてはいけない食材一覧
  意外と知らない? 電子レンジでチンしてはいけないものはこちら。

◆卵
殻を割っていない卵、殻をむいたゆで卵ともに電子レンジNG。理由は、卵の水分が温められ、それが爆発してしまうから。生卵は割りほぐして加熱すると良い。

◆栗や銀杏
卵と同じように硬い殻に覆われている栗や銀杏のような食材は、内部から爆発する可能性があります。電子レンジから取り出した後に爆発してしまうこともあり得るので、避けた方が無難です。

◆ソーセージやトマト、明太子
硬い殻を持つ食材だけでなく、ソーセージやトマト、明太子のように薄い膜を張っている食材も注意。加熱する場合は、切り込みを入れるか、楊枝で穴を開けると良いでしょう。

◆サツマイモなどの水分が少ない食材
水分が少ない、サツマイモ、ニンジンを代表とする根菜、ドライフルーツやレーズンなどの干物、中華まんは、加熱しすぎると温度だけ上がっていき、発煙や発火、コゲの原因に。どうしても電子レンジを使う場合は、少量の水を含ませ、少しずつ加熱して様子をみながらおこなうと良いそうです。

◆飲み物、とろみのある液体
液体は沸騰してしまうので、電子レンジを使用しない方が多いと思いますが、カレーやシチューをたくさん作って冷蔵庫で保存、食べたい時にレンチンする場合もありますね。しかし、とろみのある食材は温めすぎると、急激な沸騰を起こしてしまう可能性も。ふんわりとラップをして少しずつ加熱してください。

⚫︎日頃のメンテも大事!
 電子レンジの中が汚れている状態で、電子レンジを使うと、発火や故障の原因になります。食品の飛び散りカスがあったら拭き取って、電子レンジ内を清潔に保つことも大事だと教えてくれました。

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🌌 今宵から月が土星と木星に接近 W惑星との共演が… 210916〜0919

2021-09-16 12:54:00 | 🔭 観測 🌖

今宵から月が土星と木星に接近 W惑星との共演を楽しもう
   ウェザーニュース  より 210916
    2021/09/16 07:34 ウェザーニュース

今日9月16日(木)から18日(土)にかけて、土星と木星が見頃となります。

夜空を見上げて、存在感のある月とW惑星が接近する様子をお楽しみください。
「南東」の空に注目
先月8月に土星と木星が「衝(しょう)を迎えたものの、引き続き9月も各惑星の観測のチャンスがあります。

 土星と木星は8月よりも早い時間帯に空に昇ります。観測には日の沈む頃から南東の空に注目してください。

⚫︎月が土星・木星と接近するのはいつ?
 16日(木)から18日(土)にかけて、土星と木星の下を月が通過していきます。月は17日(金)夜には土星に、18日(土)夜には木星に最接近します。
 また、土星は約0.4等、木星は約マイナス2.8等もの明るさで輝くため、夜空の中でも特に目を引きそうです。晴れた際には夜空を見上げてみてください。

▼沈む時間(京都);国立天文台
月  17日01:13  18日02:20頃 19日03:27頃
土星 17日02:00  18日01:56頃 19日01:52頃
木星 17日03:27  18日03:16頃 19日03:12頃

⚫︎気になる今日の天気は?
天気分布予想 16日(木)18時
 東海や北陸,東北の日本海側を中心に晴れるところが多く,土星と木星の観測チャンスあり
 関東は雲が多く観測は難しいものの、一部では雲の隙間から見られそう。
一方、近畿など西日本などは雲が広がりやすいため、観測にはあいにくの天気に。
🌀台風14号は、18日(土)には関西に接近・上陸の恐れがあります。局地的に非常に激しい雨が降り、海上を中心に暴風が吹く見込みです。雨と風への備えは、早めにするようにしてください。
雨と風のピーク あす17日(金)の夜から18日(土)の午前中

⚫︎次回の月が土星と木星に接近するのは10月14日(木)、15日(金)

» ピンポイント天気予報
» ウェザーニュース記事一覧
参考資料など
『月刊星ナビ』アストロアーツ
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/




👄 お天気次第ですが…
🌕9月21日は中秋の名月で♓️満月で8年ぶり。実際,毎年,微妙にずれて2つの日にちが重なることは珍しい。次回は7年後。

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🗾 「食料自給率が過去最低」の日本、さらに深刻な米国依存の実態とは 202109

2021-09-16 10:25:00 | なるほど  ふぅ〜ん

「食料自給率が過去最低」の日本、さらに深刻な米国依存の実態とは
  ダイヤモンドonlainより 210916   垣田達哉

⚫︎過去最低水準の 食料自給率
 8月25日、農林水産省は2020年度の自給率を公表した。カロリーベースで37%、これは一昨年と同じで過去最低だった。政府は、30年度には45%にするという目標を掲げているが、10年度から昨年度までの11年間に一度も40%を超えたことがない。あと10年間で8%引き上げるのはかなり難しい。

 一方、生産額ベースは67%で昨年度より1%上昇した。30年度の目標は75%なので、こちらは達成できる可能性がある。しかし、重要なのはカロリーベースを引き上げることだ。

 なお、カロリーベースと生産額ベースの違いは、カロリーベースは「1人1日当たりの必要な熱量(カロリー)を摂取するための供給熱量に対する国産食料の割合」、つまり必要なカロリーを摂取するのに国産の食料はどのくらい寄与しているかということだ。一方生産額ベースは「国民全体に供給される食料の生産額に対する国産食料の割合」になる。

 では、どうして生産額ベース(67%)よりカロリーベース(37%)が30%も低いのかというと、生産額ベースでは国産の野菜や果物のウエイトが大きいからだ。国産の野菜や果物の値段は高いので、生産額ベースの寄与度は高いが、肉類よりもカロリーが低いのでカロリーベースの数値を押し下げることになる。

 カロリーベースも生産額ベースも、自給率を見るための指標に変わりはないが、いずれにせよ、国産の食料では必要なカロリーの37%しか摂取できていないというのはかなり不安だ。

⚫︎輸入飼料に 依存する畜産物
 農水省は、食料自給率を総合食料自給率(食料全体)としては、カロリーベースと生産額ベースという2つの「物差し」で計算しているが、品目別自給率では「最も計算しやすい」ということで、生産量(重量)ベースで計算している。

 品目別では、カロリーや生産額を基にした数値は公表されていないが、農水省は生産量(重量)ベースでも大きな差はないとみている。
 品目別を見ると、農産物と比べ、畜産物もそれほど低くない。
 だが、飼料自給率を反映すると一気に低くなる。

 畜産物は品目別に、生産量の自給率と飼料自給率を反映した自給率の2つが公表されている。20年度の自給率は、生産量ベースで牛肉36%、豚肉50%、鶏肉66%、鶏卵97%。だが、飼料自給率を反映すると牛肉9%、豚肉6%、鶏肉8%、鶏卵12%にまで下がる。

 なお、飼料自給率(生産量ベース)は、上記を含む家畜全体でも25%とかなり低い。

 牛の飼料は、牧草などが主体の粗飼料と穀物が主体の濃厚飼料である。粗飼料は国内で多くを調達できるので自給率は76%と高いが、濃厚飼料の主要穀物であるトウモロコシは100%輸入に頼っているので、自給率は12%しかない。豚も鶏も、配合飼料の主要穀物は、100%輸入のトウモロコシである。

 スーパーなどの店頭で販売されているスイートコーン(食用)は、ほぼ100%国産なので、トウモロコシが輸入されているという印象はないかもしれないが、トウモロコシの輸入量は1年間(2020年)で約1577万トン、約3516億円(うち飼料用は約65%)もある。同年の輸入牛肉は約60万トン、約3574億円なので、重量は約26倍、輸入金額はほぼ同じ金額のトウモロコシを輸入している。

 飼料を輸入できないと,肉類の自給率は10%を切ってしまうので,それに見合うだけの肉類(牛肉、豚肉、鶏肉)を輸入しなければ,供給不足となり肉類の価格が高騰することになる。
 先述の通り、自給率が97%と非常に高い鶏卵も、飼料を反映すると12%まで極端に下がってしまう。
 つまり、飼料が輸入できなければ、肉類も鶏卵も多くの国民が食べることができなくなるのだ。

⚫︎農産物の多くも 輸入に依存
 農産物を品目別で見ると、自給率が高いのは、米(97%)、いも類(73%)、野菜(80%)、きのこ類(89%)など。一方低いのは、小麦(15%)、大麦・はだか麦(12%)、大豆(6%)、油脂類(13%)などである。

 主食の米はほぼ国産だが、麺・パン・菓子類の原材料となる小麦、納豆・豆腐・みそ・しょう油などの原材料となる大豆、飼料として使われる大麦・はだか麦も、輸入の依存度が非常に高い。

 農産物の化学肥料もほぼ100%近く輸入に頼っている。自給率に反映されてもよいのだが、影響力が低いということで自給率には反映されていない。だが、自給率の高い野菜も、多くは化学肥料の助けを借りている。

⚫︎自給率目標を引き上げる 四つの理由
「自給率が低いからといって、今までも輸入が途絶えたことがないから大丈夫」
 そう安心している人は多いだろう。
 では、国が自給率を少しでも上げようとしているのはなぜだろうか。

 政府は2010年の閣議決定で、10年後の20年の自給率目標を、カロリーベースで50%、生産額ベースで70%まで引き上げるとした。その理由として下記の四つを挙げている。

(1)途上国では引き続き人口が増加 (2)バイオ燃料生産は引き続き増加の見込み
(3)地球温暖化は食料生産に影響
(4)世界の水資源の制約状況

 そして、目標達成のために「国産小麦、米粉の使用割合の引き上げ(1割→4割)」「畜産物の飼料自給率の向上(26%→38%)」「国産食用大豆の使用割合を引き上げ(3割→6割)」などの政策を掲げた。

 だが、いずれも達成できず、政府は2015年カロリーベースの目標を45%に引き下げざるを得なかった。生産額ベースは75%に引き上げられたが、食用の穀物や油脂用穀物、飼料用穀物の輸入が減少していけば、その目標の達成も危うくなるだろう。

 特に、途上国の人口増加と地球温暖化の影響が懸念材料だ。世界の穀物(コメ、トウモロコシ、小麦、大麦等)消費量は、2000~01年度で18.7億トンだったが、人口増加により、10年後の20年~21年度では27.9億トンにまで増えている。それに伴い生産量も18.5億トンから27.7億トンに増やすことができたので、何とか供給できている状況だ。

 しかし、10年間で10億トン近くも生産量を上げたということは、それだけ農地を開発したことになる。穀物を生産できる用地は、地球上でも限られている。生産量が飛躍的に伸びたのは、森林伐採により耕地面積が増えたからだが、森林を伐採すればするほど温暖化は加速する。森林伐採はいずれ近いうちに限界を迎えるだろう。そうなれば、人口が増え続ける中で食料不足が深刻化することは目に見えている。

⚫︎農作物の輸入は 米国に一極集中
 これだけ自給率が低い日本が食料危機に見舞われていないのは、実は米国の依存度が高いからだ。

 日本の輸入相手国の第1位は米国(約1兆5578億円)、第2位は中国(約1兆1908億円)だが、米国からの輸入の87%が農産物(1兆3624億円)で、中国(約6582億円)の2倍以上ある(2020年実績)。主な輸入品目の国別割合を見ると、米国が占める割合は、牛肉約42%、豚肉約28%、小麦73%、トウモロコシ約64%、大豆73%などだ。

 農産物(畜産物を含む)の輸入は基本的に米国一極集中といってよい。

 鶏肉自体は米国からの輸入はないが、米国からの飼料用トウモロコシが滞るようなことがあれば、国産鶏肉(生産額ベースの自給率66%)や国産鶏卵(同97%)に与える影響が非常に大きくなる。小麦や大豆も7割以上を米国からの輸入に頼っている。

 コロナの影響で、米国の小麦などの輸入が心配されたが、国内需要も伸びなかったこともあり、昨年から今年にかけては、国内での供給不足に陥ることはなかった。
 しかし、地球温暖化の影響は米国でも顕著で、今世紀に入り干ばつや高温・乾燥、豪雨などの天候不良は、たびたび起きている。

 やはり、日本にとって自給率を向上することは最優先の課題である。

(消費者問題研究所代表 垣田達哉)
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発電量5倍!ノルウェー発の浮体式風力発電システム  202109

2021-09-16 10:14:00 | 気になる モノ・コト

発電量5倍!ノルウェー発の浮体式風力発電システム
  TABI LABO編集部  より 210916

 西洋を中心としてリニューアブルエナジーの導入が加速する中で、発電の基盤となる発電システムも、絶えず進化を繰り返している。

 ノルウェーの風力発電企業「Wind Catching Systems」が開発する風車は、従来の風車の5倍も効率的だという新しいタイプの洋上風力発電施設。


 高さ約300メートルの大きな平面のユニットには、規則的にタービンが設置されており、広大な面積を活かして、海上に吹く風を電気に変えることができるのだ。

 通常の風車は、損傷の恐れがあるため、強すぎる風が吹く際には回転に制限をかける必要があるが、同システムでは、より高い風速でもエネルギーを生成することで、その効率は2.5倍ということ。

 更に、通常の風車より約2倍の掃引面積を持つため、システム全体で約5倍となる高効率化を実現している。

 1つのシステムが生み出すエネルギーは、ヨーロッパに住む約8万世帯が必要なエネルギーに匹敵するようだ。

 また、システムの設置に必要な面積は、通常の風車を個別に設置するのに比べて、大幅に小さくなり、製造・メンテナンスにおける費用も大幅に下げられるのも大きな利点。

 周囲を海に囲まれた日本でも、洋上風力発電には大きな注目が集まっている。可能な限り早い導入を進めて、脱炭素社会に向けて動きを早めて行きたいところだ。

Top image: Copyright 2021 Wind Catching Systems AS
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🗾日本‶農産物〟輸出1兆円を手放しで喜べないのはなぜ?  202109

2021-09-16 10:02:00 | 気になる モノ・コト

日本‶農産物〟輸出1兆円を手放しで喜べないのはなぜ?
   Wedge より  210916  山口亮子

 2021年の農林水産物・食品の年間輸出額が初めて、1兆円を突破する見込みとなった。上半期(1~6月)の輸出額が過去最高となり、もともと19年に達成すると掲げた目標の2年遅れの到達見込みを歓迎する報道が目立つ。
 が、そもそもこの目標設定に意味はあるのか。上半期の輸出額の40%は、アルコール飲料やソース調味料をはじめとする加工食品だ。目標の達成が農林水産業の振興には直結しない実態がある。

⚫︎チョコレートやコーヒー、ソースが日本の「農産品」?
「農林水産物・食品の輸出額」は、農林水産省が毎年発表するもので、8月3日、上半期は前年同期比30.8%増の5407億円になったと発表された。
 それを受けて、この輸出額がまるで農林水産業の振興の度合いを示す指標であるかのように報道されている。

「今年上期の農産物輸出額は過去最高 年1兆円視野に」(朝日新聞、8月4日)
「農産物輸出、最高の5000億円超 1~6月、牛肉や清酒好調」(共同通信、8月3日)
「農水産物輸出 ニーズ捉えて拡大加速したい」(読売新聞、8月24日)

 いずれも農産物あるいは農林水産物の輸出額であるかのような見だしだ。記者発表や公表資料は、農林水産物の輸出増加を強調していて、農産物を例に取ると、牛肉(223億円、前年同期比119.3%増)や日本酒(174億円、同91.7%増)、コメ(27億円、同1.3%増)などの伸びが説明されている。


上半期の輸出額が過去最高になった理由として、農水省輸出・国際局輸出企画課は一部の国での外食消費の回復と、家庭での巣ごもり需要に対応した商品を輸出したことが奏功したとする。例年、下半期の方が輸出額は伸びるため、1兆円の達成が見込まれている(出所) 2021年の農林水産物・食品輸出額(1-6月)品目別 

 そうではあるが、この輸出額にはチョコレートやコーヒー、ココア、ソース混合調味料、清涼飲料水、パーム油なども含まれている。しかも農水省はこれらを「農産品」に分類している。原料はほとんどが輸入品で、輸出が増えたところで日本の農林水産業への影響は少ないにもかかわらず、である。

⚫︎安倍政権の所得倍増計画の置き土産
「農林水産物・食品の輸出額を1兆円に」。この目標は、安倍晋三政権が13年に農業・農村所得倍増計画の三つの方策の一つとして打ち出した。残り二つは、六次産業化と農地集積だった。

 もともと20年までに1兆円としていたのを、16年に1年早めて19年までにすると方針転換する。が、実際には19年の達成はならず、20年はコロナ禍で特に上半期の成績が悪く、今年ようやく達成する見込みとなった。

 輸出額1兆円を達成しても、農業の所得増に結びつかない。当然ながら、今年1兆円に達したところで、農業所得は倍増しようがない。これは、当初から農業関係者の間で言われてきたことだ。

 原料を海外から輸入して加工し、加工品を販売する加工貿易は、日本の得意分野だ。食品も例外ではなく、金額ベースで40%(21年上半期)を占める加工食品の原料の多くは、海外から来ている。つまり、輸出額が増えても、国内の農家が潤うとは限らない。そもそもの目標設定がずれているのである。

⚫︎加工食品の原料の大半は海外産
 国産原料ももちろんあって、「日本酒の原料は日本のコメなので、日本酒が売れるイコール、コメが消費されているということになる」と農水省輸出企画課は強調する。日本酒についてはその通りだが、たとえば味噌や醤油などさまざまな加工食品の原料となるダイズは、ほとんど輸入に頼っている。小麦も同様である。

 あられやおかきといった米菓ですら、価格の安い輸入米を使うことが多い。農水省が自民党の要求に応え、躍起になって米価をつり上げた結果、皮肉なことに原料の海外産への切り替えを促してしまった。

 業務用に使う野菜や果実も、一般的に国産よりも海外産を使う。海外産が安い場合もあれば、国産と大差なくても、規格が統一されていて使いやすいと好まれる傾向にある。つまるところ、輸出額のどの程度が国内で生産された農林水産物に由来するかは「把握できていない」(輸出企画課)のである。

 農水省が頭に「農林水産物」を冠して発表するために、あらぬ誤解を生んでいる。いや、むしろ誤解が生じることを狙って目標を設定し、発表していると言ってもいいだろう。「農林水産物・食品の輸出額」は、農林水産業と直結した指標だと一般に誤解されているのではないか。こう輸出企画課に尋ねたところ「(受け取る)人の捉え方だと思う」との回答だった。

⚫︎5兆円目標、倍の概算請求に募る不安
 「輸出額1兆円」がそもそも目標設定としてずれているにもかかわらず、1兆円の達成が目前となった20年、国はさらなる目標を打ち出す。農林水産物・食品の輸出額を25年までに2兆円、30年までに5兆円にするというのだ。

 達成すると農林水産業にどういうメリットがあるのかよく分からないこの目標のために、農水省は多額の予算を要求している。
「2030 年輸出5兆円目標の実現に向けた『農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略』の実施」として、今年度は99億円の予算が付いたところを22年度の概算要求では倍の188億円を求めている。

 概算要求の資料を見ると、要求額が最も多いのは、海外での展示商談会やプロモーションの支援のようだ。展示商談会は、確かに大切ではあるが、参加する産地の自己満足に終わることも多いと感じる。

⚫︎富裕層向けPRは可能か
 私は3年間中国で暮らし、現地のスタートアップにかかわったこともあるので、輸出のターゲット国の一つである中国での国産品のプロモーションについて多少見聞きしている。農水省が輸出拡大の重点品目にしているある農産物の中国でのPRに、費用対効果を考えているのだろうかと思わず首をかしげてしまう人物を起用していた。

 22年度の概算要求には「海外富裕層をターゲットにした新たなマーケット開拓の取組を支援」とも書いてある。中国に関して言うと、富裕層へのプロモーションは難易度が高い。金持ちになるほど、SNSなどの社交の場が、同じレベルの人間しかいないような閉鎖的な空間になる。そこにピンポイントで食い込むには、人脈も専門性も必要だ。

 そういう人間を見つける眼力が担当者にあるのだろうか。農水省内に、中国語のできる人材はいるものの、中国を専門に分析するチームはないという。中国での農業事情について現地調査の動きも活発でなく、少なくとも中国に関しては、農水省の情報収集能力は低い。
 そのためにプロモーションを任せる人間も、農水省や事業の委託先自らが選ぶというより、向こうからすり寄ってきた人間を選んでいるのではないかとすら感じる。資料の行間から、予算を‶無駄遣い〟する未来が透けて見えてしまう。

 輸出1兆円、さらには5兆円という目標は、華々しく聞こえるものの、達成したところで政府や与党の自己満足にしかならない。
 地に足のついていない目標を掲げ、その達成に邁進する余裕が、日本の農林水産業に果たしてあるのだろうか。
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