社会はかわるし、かえられる!

格差社会の縮小めざして、誰もが安心できる社会をめざして!
 

生きた人間こそ・・・

2023-02-21 07:30:21 | 日記

松本零士氏が亡くなったと多くのニュースでとりあげられた。

私は若い時に読んだ「999」が印象深い。
機械の身体を手に入れようとする鉄郎とメーテルが様々な文明をもつ惑星に立ち寄る物語だ。

大都市での格差と貧困も、人種差別も、さまざまに描かれ、そのなかで「卑怯者」を打ち砕いていくさまはすっきりする。

そして、生身の人間こそ、温かい血が流れ短い人生をもつ人間こそすばらしいということではないかと受け取った。

機械の身体をもった永遠の生命、強大な力をもったものは、非人間的で傲慢さ残酷さを身に着けていく。そういったものを暗示したかったのではないか。

SFの手法をとりいれた人間賛歌の物語だと思った。

ホームレスが大きな社会問題となったとき、東京の池袋に行った。サンシャイン60のきらびやかな世界とその下にある公園のブルーシート。まさに「999」のとある星を描いた世界であったことを重ね合わせた。

翻って、現実の社会はどうであろうか。

新自由主義による「格差と貧困」が広がり、若者の多くが「非正規労働」にされてしまった。

力こそ正義とばかりに、19~20世紀型の侵略戦争まで始めてしまった。

人類滅亡の核兵器こそ「パワーバランス」を保ち、平和を実現できると、相変わらず「核抑止力論」が大手をふるってまかり通っている。

そうしたなかで、新自由主義を、資本主義を乗り越える人間の顔をした経済社会への取り組みが始まっており、「核兵器禁止条約」も発行した。核兵器は人類の歴史上「違法な兵器」となったのだ。

歩みは遅く、ジグザクと進んでいるが、社会はまちがいなく人としての理想にむかって進んでいる。

私自身も、亡くなった松本零士氏の人間賛歌を受け継ぎたい。