「もしトラ」が「ほんトラ」になった。
ハリス優位の事前の世論調査を逆転し、トランプ勝利となった。
アメリカの貧困と格差の拡大として、ラストベルトが象徴的に報道されている。マック労働などはさらにひろがり、生活の困難さが、分断と差別を深刻にしている。
テレビなどではアメリカの豊かさが報道されがちだが、多くの労働者の貧困は深刻化しているという報道も多い。ジャーナリストの堤未果さんの本を読むとよくわかる。
アメリカは巨大な独占資本主義の国である。
独占資本にとって理想的な統治形態は「二大政党制」である。
市民と労働者には、政治・経済ともに「袋小路」にはまりつつあるのではないか。
国民の不満を交互に政権交代をしながら吸収していく。
しかし「資本主義の矛盾」はいっそう深刻化していく。
トランプ氏の大統領就任までまだ一カ月以上ある。
それまでにバイデン大統領は、ウクライナとイスラエルに大量の武器を送ろうとしている。イスラエル擁護という「国際人道法からみたダブルスタンダード」はひどい状況だ。
トランプ氏のイラン敵視も大きな不安を与える。
第二期のトランプ政権は、議会の多数を占めた共和党とともに、政府も掌握していくと思われる。
米国の利益最優先、対立と憎しみを煽る政治姿勢は世界に何を与えるか。
「日米同盟の深化」しか頭にないような石破首相は、さっそくトランプ詣でに必死の様相だ。
小泉以来、この「卑屈さ」はどうにかならないのか。
そこに「日本の外交」はない。