森と水辺の散策紀行

東京近郊の森や丘陵、山に川など、
ぶらり気ままに散策しています。

夜の睡蓮鉢

2013年11月10日 | 釣りや魚に関すること
我が家には室内に水槽が無いので、家の外にある二つの睡蓮鉢で魚を飼っています。





二つとも同じ種類の魚が入っています。メンバーは全て埼玉産で、

クロメダカ、タイリクバラタナゴ、ヤリタナゴ、それにミナミヌマエビとドブガイ、タニシです。

※ドブガイだと思いますが、もしかしたらイシガイかもしれません。


それぞれバラタナゴの稚魚が数匹いますが、これはドブガイ投入後、直ぐに浮上したので、元々貝の

中に居たようです。





昼間は、水面をクロメダカが泳いでいるくらいで、タナゴ類やヌマエビは余り姿を現しません。

しかし、夜ライトを照らしてみると、






コウホネの鉢の上に、バラタナゴとミナミヌマエビ、鉢の左にヤリタナゴが居ます。





ミナミヌマエビは活発に採食中、タナゴは寝ているようです。このバラタナゴは、

何故かいつも夜はこの鉢の上で寝ています。



もう一つの鉢ではヤリタナゴが貝の近くで並んで寝ています。





クロメダカもホバリング状態です。





以前、睡蓮鉢にミナミヌマエビだけ飼っていたときには、昼間でも活発に活動して

いましたが、今は夜しか活動しなくなったのは、やはり外敵が居るからでしょうか?


昼と夜、睡蓮鉢は違う顔を見せてくれます。







店頭販売のタナゴたち

2012年01月13日 | 釣りや魚に関すること
会社の近くに小さいですが熱帯魚を売っている店があります。

熱帯魚の専門店で、餌用の金魚(和金)やドジョウは売っていま
すが、国内の淡水魚は普段取り扱っていません。

ところが、今日昼食の帰り道に久しぶりに覗いてみると、玄関口に
置かれた二つの水槽に7種類の国内淡水魚が「タコ飼い」ならぬ
「タコ売り」されていました。



種類は、クチボソ、オイカワ、フナ、コイ、ニゴイ、ワカサギ、
そしてタイリクバラタナゴです。(単にタナゴと表示されていました)
しかしワカサギが売られているのは珍しい……。

それぞれ稚魚に近いものから成魚まで大小様々でしたが、良く見ると
傷ついている固体が多く、捕獲の時か移動の時か、どの段階かは分か
りませんが、これでは病気(白点病等)が心配です。

ワカサギは分かりませんが、他の魚は東京近郊の荒川や支流辺りでも
十分捕れる魚なので、”特別”ではないのは分かりますが、それにし
ても、もう少し大事に扱って欲しいものだと国内産淡水魚ファンとし
ては思ってしまった一日でした。

ちなみに価格は、(安い順…)

 クチボソ     20円(まあ…良く釣れるというか釣れ過ぎというか)
 フナ       60円(これも、まあ…珍しくは全然無いけど)
 コイ      150円(微妙…。フナより釣れると思うけど)
 タナゴ     150円(釣れない割に高くは無い…これも微妙)
 オイカワ    200円(うーん…人気は確かにあるけど)
 ニゴイ     200円(場所によっては結構釣れるけどなあ…)
 ワカサギ    300円(これは珍しいから仕方ないか) 
 
最後に写真にはタイリクバラタナゴが写っていますが分かりますか?
答えは下です。(写りが悪いので分かりづらいですが‥)




※左の写真の左上隅に、左を向いて写っています。(上から2番目です)

タナゴの聖地?へ

2011年12月30日 | 釣りや魚に関すること
関東におけるタナゴ釣りの聖地は「霞ヶ浦」ではないのでしょうか?
タナゴ初心者の私は未だ行ったことはありませんが、色々なタナゴが
釣れるようです。   ※最近は以前ほど釣れない話も聞きますが。

タナゴ釣りの聖地が霞ヶ浦なら、私にとってタナゴ自体の「聖地」は
埼玉県の比企郡滑川町と勝手に思っています。
ここは国の天然記念物「ミヤコタナゴ」で有名な町であることは広く
知られています。

埼玉で絶滅したと思われていたミヤコタナゴがこの町の溜池で発見され
てから町を挙げて保護活動を行っているようです。

もともと東京都内で発見されたことで「ミヤコ」の和名がついた魚で、
外来種のタイリクバラタナゴがやっと釣れるくらいの現在の都内では
野生のミヤコタナゴに会える可能性はもう無いでしょう。

実はタナゴ釣りを始める前からミヤコタナゴのことは知っていました。
子供が小さいときによく行った井の頭公園に小さな淡水魚水族館が
あって、そこにミヤコタナゴが保存展示されていたからです。

説明文に二枚貝に産卵する珍しい魚だと書いてあったのを覚えています。
タナゴ釣りを始めてタナゴの種類や生態を知れば知るほど天然記念物の
ミヤコタナゴが特別のものであることを再認識しました。

さて「聖地」と言いましたが、イメージとしては
霞ヶ浦はタナゴのアミューズメント。いわばディズニーランド(遊び)。
滑川町はタナゴの古都、いわば京都(学び)といったところでしょうか。

ということで今日は京都旅行、いや滑川旅行に行ってみました。
滑川町には滑川エコミュジアムセンターというのがあってミヤコタナゴが
展示されているそうですが、今日は年の瀬で休館日です。

もっともミヤコタナゴを見に行ったのではなく、野生のミヤコタナゴが
生息できた町を訪れたいと思ったいましたので問題ありません。

昼頃に滑川町に着いて、あても無く車を走らせていると、田園風景が
広がってきました。
するとナビに池のようなものが点在している場所が現れたので、そちらの
方向にハンドルを切りました。

雑木林脇の道をしばらく走ると眼下に池が見えました。車を止めて良く
見ると釣り人が見えます。
狭い道ですが、なんとか道路脇のスペースに車を止め池に下りてみました。
さほど大きくない人造の池に釣り人が5人くらい。皆ヘラ釣りのようです。
タナゴ仕掛けの人は居ません。



公園のようになっているが遊具等は無く池と雑木林。クヌギなどの広葉樹が
多く、夏はカブトムシやクワガタで賑わいそうな場所です。
風が強く、佇んでいると広葉樹の枯葉がキラキラと銀色に輝きながら水面に
次々と舞い落ちてきて、何とも幻想的な光景でした。

車に戻り来た道を戻ると一瞬、木の影から別の池が見えました。車から降りて
池への入り口を探しますが、道端は笹が生い茂りとても下りて行けそうでは
ありません。
諦めて車に戻ろうとしたとき、僅かに笹と笹の間が開いている場所が目に
入りました。
覗き込むと狭いが通路のようになっています。笹が垂れ込め笹のアーチが続い
ているような感じですが、その先の様子は分かりません。
かなり薄気味悪いし、イノシシに注意の看板も出ているので迷いましたが、
折角の聖地です。下りてみることにしました。



笹のトンネルを下りてゆくと池の端に辿り着きました。
先ほどのコンクリート護岸の人造湖ではありません。野池というか沼というか、
独特の雰囲気をかもし出しています。



水面を見ると薄氷が張っていますが底は見えました。このあたりはまだ浅いです。
もっと進めば深くなっていくのでしょうが、何とも神秘的な雰囲気に正直圧倒さ
れてしまいましたし、風で竹や木々もざわめいています。
もしかしたら夏は釣り人達で賑わう場所なのかもしれませんが、今日は人を寄せ
付けないものを強く感じましたので、早々に来た道を戻ることにしました。

振り返りながら、こうゆう場所がある町だからこそミヤコタナゴは生き延びた
のだろうかと思いました。

この池には来年の春にでももう一度来てみようと思います。
たった半日の「聖地」訪問でしたが、不思議な充実感を得た一日となりました。


タナゴの採集圧と放流について

2011年12月28日 | 釣りや魚に関すること



釣り場に着いて、先に釣っているおじさん達に聞く場合、聞き方で答えが
変わってきます。

「何が釣れますか?」の場合は、決まって「クチボソ、フナくらいかな」。

決して「タナゴ」とは言いません。

これが「タナゴどうです? 釣れます?」と聞くと、「今日は食いが悪いね」

と否定はしない答えが返ってきます。

これは、タナゴの生息を広めて一気に釣り人が集まらない為の暗黙の防衛策です。
生息が有名な川や沼は休日ともなると釣り人で一杯です。まあ私もその一人ですが。
特に首都圏は生息地そのものが少ないだけに知れ渡ると採集圧が一気に上がります。

しかし、それだけ採集圧が上がってもタナゴが結構釣れる場所が埼玉にあります。
最近始めた私でさえ半日釣ればヤリタナゴ一匹くらいは釣れる川があります。
この川には、ヤリタナゴの他にカネヒラ、タイリクバラタナゴ、フナ、コイに
お決まりのブルーギルやブラックバスもうようよ居ます。
ヤリタナゴとタイリクバラタナゴは産卵期がほぼ同じらしいし、産卵に用いる
二枚貝の支配力はタイリクバラタナゴの方が高いそうです。

採集圧は高い、周辺の川の護岸化が進み何とか二枚貝が生息できそうな部分が
数キロしかない。そしてとどめは天敵の外来魚がうようよです。
この四面楚歌の環境でありながら私でさえ釣れる。上手い人はたくさん釣れる。
これは不思議な事だと思います。

ここに残念ながら「放流」というキーワードが浮かんできます。
そもそもカネヒラなど本来、西日本にしか居ない種は放流により増えた以外
考えられませんが、この川の在来種と思っていたヤリタナゴでさえ放流されて
いるんじゃないかと思ってしまいます。

ヤリタナゴに限らず、極端に言えば魚は川ごとにDNAが違うといわれています。
姿かたちも同じ種でありながら違う特徴を持っている。
であるならば、意図的な放流が続けば地域の純血種は存在しなくなります。
タナゴの交雑はニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴばかりクローズアップ
されていますが、在来種も放流で交雑すれば同じことだと思います。

釣れたら釣れたで、ついついそんなことを考えてしまうくらい首都圏のタナゴは
貴重になってしまったということなのでしょうか。

採取圧と放流については、また折を見て書いてみたいと思います。


写真は、その某川で夏に釣ったタナゴです。地元の人はヤリタナゴだって言いま
したが、違う川で見てもらったおじさん達は、これは間違いなくカネヒラだと仰る。
私にとって、いまだにどちらか分からず困っているタナゴですが、もしかしたら
ヤリタナゴとカネヒラの交雑種?


ヤリタナゴやアカヒレタビラを求めて

2011年12月25日 | 釣りや魚に関すること
今年の六月頃から釣りを始めました。海ではなく川釣りです。
若い頃はバイクと車に夢中で、じっと座って水面を見つめて
いる釣りなんて全く興味がありませんでした。

きっかけは、家の睡蓮鉢でメダカを飼い始めた事です。
最初は自然に増えるメダカに満足していましたが、その内
メダカに飽きたらず何か別の魚も飼いたくなりました。
どうせ飼うなら自分で捕ってこようと網を片手に都内の池の
ある公園や埼玉の富士見市辺りの川に行ってみました。
捕れたのはモツゴや鯉の稚魚、ドジョウなどです。
最初は魚の名前もろくに分からなかったので、取り敢えず
捕れた魚を睡蓮鉢に放しました。

だんだんと魚に興味が沸いてきて名前や生態を調べるように
なり、網から竿、捕るから釣るに変わっていきました。
そしてタナゴが東京近辺では殆どお目にかかれない魚となっ
ていることを知りました。
外来種のタイリクバラタナゴでさえ、限られた場所にしか
生息しておらず、在来種のタナゴは一部が霞ヶ浦等の有名な
生息地以外ではほぼ絶滅に近い状態であることを知りました。
タナゴに対する興味が一気に膨らんでいきました。
それからタナゴを求めて東京近郊の川を巡りました。

ネットで埼玉の一部にヤリタナゴやカネヒラが生息している事を
知り、行く先々の釣り人から情報を聞いて、やっと何箇所かの
生息地を知り、夏から秋にかけて六匹のヤリタナゴを釣り、
二つの睡蓮鉢で飼っています。
睡蓮鉢で飼うなんて邪道かもしれませんが、元気に泳いで
いますので、多分ヤリタナゴは結構丈夫な魚なんだと思います。
タナゴは釣るのも飼うのも増やすのも本当に奥が深いです。

今はヤリタナゴと埼玉でかつて生息していたらしいアカヒレ
タビラを釣るのが夢です。きっとどこかに生息している気がします。
これからタナゴについては色々と書いて行きたいと思います。
さあて、明日は休日。
どの川(沼?)に釣りに行こうかな。