やっとこエンタメ業界もお客さんを入れてイベントを行えるようになったんですが、悲しいかな人数制限というものがありまして、大体収容人数の半数以下をめどに興行を行うよう始動されている訳です。
無論、自分も関わっているプロレスの興行も同じで、普段だとキャパギリギリのギッチギチに入れるなんてことはよくある事だったんですが、当局の要請でソーシャルディスタンスを取って興行をしてください・・・となる訳です。
プロレス興行に限らず、エンタメ業界は営利を目的としていますので、お客さんの数が減るならば、入場料金を上げざるを得ない・・・という問題が出てきます。
そりゃ、自前の会場で自前のリングで興行を打つならいざ知らず、会場費やリング代、人件費等、かかる経費は自粛前と全く一緒ですから、今までと同じ金額だとひょっとすると経費はクリアできるかもしれないけど、利益は出ない可能性がある訳です。
よって入場料金の値上げはやむを得ない・・・という事になります。
なりますけど・・・
じゃあ、単純に客数半分なりました、だから料金2倍です・・・ってなったらお客さんもふざけんなって話になる訳ですよ。
そりゃそうですよね、そんなのは団体側の都合ですから。
「それでも行きます」という声もありますけど
「そんな高い料金だったら、ちょっと考えちゃう」という声が出るのは当然の事だと思います。
入場料金の値上げは仕方がない事かもしれないけど、まずは企業努力をしないといけないと思うんですよ。
経費削減をして、削れるところは削って、それでも値上げせざるを得ない金額をお客さんに負担していただく・・・これが重要だと思います。
で、もっと言わせてもらえば、その値上げした金額以上のモノをお客さんに提供する義務が主催者側にはあると思うんです。
「うちは以前から最高のモノを提供している」
って言う主催者もいますけど、値上げしたけど中身は現状維持です・・・っていうのは多分今のお客さんは納得しない。
じゃあそれは何なのか?っていうのはそれぞれ違ってくるから各自で考えなければならないんだけど、一つ確実に言えるのはあくまでお客さんのスタンスで物事を考えなければならない時代なんだろうなと。
例えば今度「風の谷のナウシカ」を全国で上映する事になって、その反響が物凄い事になってます。
それはお客さんのニーズにきちんと応えているからこその反響だと思うんですわ。
多分、お客さんが納得できるものであれば多少の値上げは納得してくれる。でも、それに主催者は甘えちゃいけない・・・
これがとても大切じゃないかと思ったりする訳です。