●癌性腹膜炎、手術後化学療法第5クール(トータル第9クール) 35日目。
長男は16日に東京へ戻って行った。
今日までの間に、いろいろあった。
15日に、妻の実家のお墓参りに行った。 毎年恒例の行事にしている。
今年は、私の母が追加されていることが、いつもと違う。
後で妻に聞いてみると、妻が、どうしても私の母を連れてくるように、と駄々?をこねたようだ。
この日は、ただひたすらビールを飲んだ。 嫌なこと全てを忘れたかった…
さて、16日に妻の定期健診に付き合った。
2点、異常があった。
第1は、炎症反応がある、とのことだった。 蜂に刺された、と妻は言っているが、主治医はそれが原因ではないと考えているようだ。
最悪、癌が再発している可能性。 今のところは断定はできないとしている。
第2は、マーカー値が上がっていること。 30が100になっている、という事だ。
これも、炎症反応によることも考えられるため、癌の再発とは言い切れない。
と、何ともハッキリしない結果である。
とにかく、食べれないせいもあって、栄養がない状態なので点滴をすることになった。
この診察が終わったのが11時頃。 一旦家へ戻り、妻と長男と一緒に昼食をとった。
妻を再度病院へ送り、点滴をし、長男を駅へ送った。
長男にとっての、このお盆休みは何だったんだろう。
母のいない家で、ただ一人、ゲーム?をしていたようだったが…
それなりに、休めたのだろうか?、思い通りだったのだろうか?。
しかし、どうしようもなかった…
さて、次に妻の点滴。 病院へ戻ると、妻がいない。
あちこち探したら、もう一度診察をしたようで、結果、入院することにした。
点滴に付き合ったら、私は眠ってしまった。
今日、病院へ様子を見に行くと、ナースステーションで主治医に会った。
珍しく、主治医から話しかけて来た。
あまり状態は良くない。 体力が落ちてしまっている。
まず、炎症反応を押さえる。 その後、腹水を抜こうと思う。
で、腹水の原因は癌の再発が考えられるのか? と聞くと、可能性はある。
ということだけだった。
化学療法はその後の予定。 という事だ。
炎症を抑えるのもいいが、食べれない状況を何とかして欲しい。
といっても、本人努力なので、どうしようもない。 と言われそうだったので、言わなかったが…。 今、話さなかったことを後悔している。
今度、会った時に聞こうか…
何となく、今回の不具合をうまく乗り切らなければ取り返しのつかない状況になりそうな気がしてならない。
そう、どうすれば吐き気がおさまるのか。
どうすれば、自由に食べれるようになるのか。
その後、妻に会ったが、また吐いていた。
また出ちゃった…。 と、妻。
家に着いたのが20時頃。 父の様子を見ると、たっぷりの「栄養食」が残っている。
おかしい。 日誌を見ると、16時30分頃に夕食を開始した、とある。 そうだとすれば、19時頃には終わっている。
今日の分の薬がない。(毎日、今日の分の薬と栄養食を出しておく。)
母に聞くと、まだ夕食を入れていないので、あわてて19時頃入れ始めた、と言うのである。
もう半分も入ってしまっている。 とりあえず注入を止めて、看護婦さんに確認する。
と、看護婦さんは、夕食を開始して、母と一緒に薬などの準備をした、ということである。
ということは、夕食後の処理を済ませたことを忘れて、また夕食を開始したことになる。
対応処置を看護婦さんに聞いて、処置。
さて、いよいよ、家の中が音を立てて崩れつつある。 と考えざるをえない。
いよいよ、最悪の歯車が動き始めた………