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1988年12月、当時現金価格101000円。
1本針3本糸ロックミシンです。
本体にスタートストップボタンとスピードコントロールが有り、手元操作でもフットコントローラーでも使える、珍しいロックミシンです。
タイミングが狂って縫えなくなったのを、3年くらい前に下取りしたものです。
直せば使えると思いつつも、中々修理が難しいです。
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普通のミシンなら、針と釜のタイミングを合わせれば縫えるようになりますが、ロックミシンは針と下ルーパーと上ルーパーの3つのタイミングが合わないと縫えません。
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下取って来た時もサービスマニュアル見ながら何度もやったのですが、上手く行ったと思っても、たまに目飛びするところが出てきたり、全くかがれなくなったり、直ったとはとても言えない状態で、ずっとディスプレイ棚に飾ってだけ置きました。
今日に成って、ふと気が向いてこのミシンを見たら下ルーパーと針のタイミングが全然狂ってる。
これじゃ縫えるわけがない。
工具箱出してきて再調整。
サービスマニュアルも出して見ましたが、どっちみち専用のゲージ持ってませんから、いつも通りの勘が頼りの修理です。
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今のモデルと並べて見比べて見ますが、作動送り付きと無しとで違いますし、部品のサイズも違いますから、感覚的なところを参考にします。
で、勘を頼りに調整した結果。
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空環縫いは出来ました。
まー、ここまでは前回やった時も出来たけど、布当てて縫ったらやっぱり縫えないとか有ったのですが・・・
今回は何か手応えが違いました。
試縫いしても、ミシンの音がなんか今までと違ってなめらかです。
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今回は布当てて縫っても目飛びもしません。
どうやらぴったりタイミングが合ったようで、調整用のネジをしっかりと増し締めしてもう緩まないようにしました。
後はピカピカに磨けば、安い中古か、ミシン買っていただいたお客様へ、要望があればのおまけに使えますな。
マニュアルも大事だけど、結局最後は長年の経験と勘ですな。