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「全て」とそこにいる

2021年06月29日 | 日記
先日の日曜日は、お茶のお稽古でした。

七事式のひとつ、且座。
お花、お炭、お香、濃茶、薄茶と。
それぞれの役割を札で決めて進めていきます。

くだけた言い方をすれば。
私〇〇をする人、私△△をする人。
と、クジで各自の役割を決めて、その役割に沿って、
決められた手順とお点前で進めるチームプレーのお稽古。

なので。
5人が基本的にはどの役割が当たっても「出来る」ことが前提のかなり上級のもの。

ほとんど動かない役割もあれば。
最初から最後までひっきりなしに動く役割もあり。

皆が息を合わせ、それぞれが絶妙なタイミングで流れるように…。


とは、全くいかず(^_^;)


忘れる、間違える、かたまる(私も含めて)。


ひとくくりが、かなり長い時間のお稽古なだけに、
正座が途中からキツくなってくる方も。


さらに、今回は。
どの役割も「知らない」初心者の方が参加。
「知らない」ということは、すなわち「出来ない」ということ。


普段は使わない言葉だけど…。
今回ばかりは「修行」の文字が頭をよぎった私。


自分の人生から「〜ねばならない」が、どんどんなくなりつつある今。
私にとって聖域とも言えるお稽古の場においても、それは例外ではなく。
昨年から何度もチャンスを与えられていた。

この日も、待ってました!といわんばかりだな…と。


で、起こってくる感情を…ただ眺める。
何かに、どこかに、誰かに、焦点を合わすことなく。
ただ「全て」とそこにいた。

この日は、役割を変えて2度のお稽古。


お稽古中は、わからなかったけど。
しばらく経ってから「あ…」と気づいた。


私、楽しんでいないなぁ…って。


昔、企業に茶道講師として出稽古に行っていた時のほうが、ずっと楽しんでいた。

400年続く裏千家のお点前の型も大事。

でも、お茶ってそれだけじゃない。
楽しさや面白さと言った「遊び」の要素も沢山あるから、
そこに目を向けて欲しくて、いつも生徒さんに伝えていた。


でも、いつの間にか。
茶道を「特別」なものに仕立てあげていたし、
その「特別」なものをする自分自身も「特別」な人にしていた。

違ってた…。

そう気づいた瞬間、堰き止められていたものが流れ出した感じ。