60代の男のつぶやき

60代の男の行きつ戻りつ日記。バツイチオヤジの日常を過ごしていますが、なんて事のない日常を丁寧に楽しみながらの日記です。

ピアノとの別れ

2011年12月24日 | 日記
我が家にはピアノが2台ありました。
主に妻と娘が弾いて、偶に息子が弾いていました。
私はエレクトーンを習った事がありますが
ピアノは指に力が無く嫁さんに
指の使い方が悪いだの
手の形が悪いだの
練習曲が演歌調に聞こえるだの散々な事を言われます。
あまりに言われるので弾くのを止めました。

1つはお金が無いときに買った外国製の新品アップライトピアノ
木目が美しく猫足で優雅なデザインで19年使いました
綺麗で傷もなく丁寧に使いました。
娘が3歳でピアノを始めた時に
エレクトーンを処分して購入したものです。
調律屋さんに言わせると外国製で一流品では無いので
中古価値は無いから次は無い、
潰すしかないと言われてました。

2台目はグランドピアノでヤマハ製です。
家を建てた時にピアノ室を作り、
中古で入れたものです。
新築したばかりでこれまたお金が無くて中古です。
アップライトは外国製で失敗したので、
買い替えが出来るようにヤマハにしました。
もっと上級クラスが欲しい時の事を考えました。
調律師さんがこれは中古でもとても良いものだと
推薦してくれたものでした。

両方とも頑張ってくれました。
良い想い出も作ってくれました。

両方とも弾かなくなって約5年
今後も手入れしていても弾く事があるかどうか
考えました。
まだ使えるうちに次の方にお渡しするのが良いのではないか
このまま家で朽ちていくピアノをみるのもしのびなく
思い切って手放しました。
アップライトもグランドも次の方へお嫁に行くと言う業者さんに
お任せしました。

グランドが家を出るとき低音の弦がビーーンと鳴りました。
行きたくなかったんでしょうか
買い替えならこんな風には思わないのでしょうが
お別れを言ったのでしょうか
寂しい思いをしました。
ピアノを手放す事は、単なる「もの」を手放す事と
違う事がひしひしと感じました。
ずいぶん悩んだ分、辛くて寂しいものです。
次の家で喜んで可愛がってもらえればと思います。