スピンナーとタイヤをリューターで整形します。タイヤは最初直径2ミリ程大きくしましたが、やはり図面通りのサイズに変更しました。この状態で薄目のドープの中に入れます、ドープの濃さは?相当薄いことだけわかっています、何せ秘伝のタレ状態で濃くなるとシンナーで薄めての繰り返し・・・ドープが乾燥したら1000番でサンディングします。これを数回こなして表面が硬くきれいになったら終了します。なんだか実に面倒な作業ですが、ここは手を抜く場所ではありません。これで生地完となりましたので記念写真でしめます。プロペラブレードは機体重量によって材質や強度を考えなくてはいけませんから完成後とします。先ずは拍手!ホッ・・・・
生地完へ向けての最後のお仕事、タイヤとスピンナーを作ります。手持ちの25X25mmバルサ角材からスピンナーとタイヤに必要な厚みを測り切り出します。表面をサンディングした後、サークルカッターで必要なサイズの円周をつけます。後は黙々とカッターナイフで外側を切り落とし、サークルカッターでついた中心の穴にスピンナーは爪楊枝、タイヤは0.5ミリのピアノ線を垂直に差し込み、少量の瞬間で接着します。これをドリルで整形しますが、必ず図面と照らし合わせて削って行く事、綺麗になるとどんどん削りたくなって・・・・ついつい小さくなってしまいます。タイヤはサイズを揃えるのに、必要な大きさの穴をあけたボール紙を作っておくと便利です。そしてスピンナーの完成!
最初は大まかにカッターナイフで切り出します。次にサンディング・ブロックを使って壊さないように少しずつサンディングします。翼形のラインに沿って左右の翼が同じ形になるまで修正し、中間のリブのサイズもチェックします。問題なければスパーを取り付けます。
スパーの入る位置に定規でラインを入れ、カッタ ーナイフで2本の切り込みを入れます。溝の部分はヤスリで落とし、すべての溝が直線になるようにします。上反角は図面より少な目(翼端で8mm)にしましたが、テーパー翼ですからなおさら少なく見えてしまいました。主翼中央に三角材の補強を入れ、これで主翼は完成、胴体との取付け部分のかみ合わせも問題なく出来上がりました。スピンナーと車輪をバルサから作れば生地完成となります。
南南西の風4・・・・、雪もまだ残っているでしょう、それでも山には登れるはずですから急遽出撃決定。
スキー場の営業は既に終了していましたが、ゲレンデにはまだ雪がたくさん残っていました。それでもいつもの駐車出来る道路までは問題なく入ることが出来ましたが、雪の残った山道を登れるかどうか?です。やはり、ここへ来る途中で買った長靴無しの状態ではちょっと無理でした。雪道を歩くことがほとんど無い人間にはこの登りは普段の倍疲れます!
さすがに南斜面は雪もなく、半年ぶりの懐かしい光景が見渡せますが、生憎ちょっとだけガスっていました。風はそれほどでもなく穏やかですが、南からは吹いています。雲が薄くなるとうっすら見える太陽のおかげでサーマルも出ていますから条件としては悪くありません。
今回持参の機体はCirrus,Timon,Focusの3機、TKさんは新作Erwin,Micro Flohの2機。昨年飛ばしてボロボロになったCirrusを2ヶ月かけて修理。あまりにも見た目に地味な機体をちょっとお化粧直しして、なんとか見られるようにしました。 飛行性能は昔とまったく変わっていませんでしたが・・・・。
世界に1機しかないErwinのクロステール!性能を発揮出来る程の風も吹かずのどかな遊覧飛行のみでした。
胴体後部窓問題も解決して次はランディング・ギアを取り付けます。生憎この部分には胴枠が無いので先ずは周りをプランクして位置決め。ピンバイスで穴をあけ、ストリンガーの裏側に小さなバルサで胴枠までの三角材を付け、それに0.5ミリのピアノ線を固定しました。
後輪のピアノ線形状がちょっと変わっていますので微妙な調整が必要です。又、衝撃でピアノ線がはずれないようカーボンのマットをピアノ線の上にかぶせて瞬間で固定しました。機体が後ろに傾くよりも水平か少し前下がりの方が見た目よろしいのでは・・・・最後の調整は車輪のサイズと後ろの開き具合で。
水平・垂直は出来上がった胴体との取付部分がしっくりいかないので、再度作り直しました。やはりどちらかが完成したら、それに合わせながら作業を進めないとこういう問題は起きます。水平尾翼の角度調整が出来るよう2ミリ程度の隙間を残しました。
胴体にキャビン部分を接着します。胴体側板の製作と同じようにキャビン部分を2枚作りますが、右側と左側は支柱の数が違いますから注意、図面では主翼の取付角差がちょっと少な目でしたので1度増やしました。独立キャビンですから強度の問題もあり、ここは通常使う角材の倍の巾にしました。主翼の乗る部分は2ミリ巾のカーボンシートで裏側から補強しました。6人乗りの機体ですからキャビン内部は広々・・・・のはずですが、良く図面を見ると小さな文字でこの部分は実機には無い!と書かれています。せっかく綺麗にストリンガー入れたのに・・・・もう我慢できず、胴枠部分もろとも削除です。広くぽっかり空いてしまった胴体上部、両隅はバルサシートでプランクする作業が残っています。それを付ければ少しは強度も上がるでしょう。
プランク用に使ったI.M.S.のバルサは非常に扱いやすく又軽量です。水に濡らせばどこまでも曲面が出ます、そして乾燥後のサンディングはなめらかでコシがあります。とかくAカットのバルサを使うと、曲面は作りやすいのですが重かったり乾燥後にへこんだりするバルサが多い中これは絶品でした。かくして少し遠回りしましたが、胴体は完成に近づきました。車輪は図面のような引込脚状態ではあまりにも可愛そうですから3車輪とも出た状態で作ることにしました。
真四角な胴体ではなく結構角が丸みを帯びていますから、ここはストリンガーを集中的に角に寄せました。紙の収縮で必ずへこみますから一番側面に近い角材はちょっと硬めのものを使います。堀った溝の状態を見ながら少しずつ修正しますが、取りあえず角材を入れてみて高さ、傾き、間隔、角材の強度等をチェックします。胴体中央から左右対称に1本ずつ入れますが、すべてを入れた段階で波打っていないか、傾いていないかを確認してから薄めたGlueitを流します。巾が広くなりすぎた溝はバルサで埋めます。機首の飛び出した角材はすべて切りそろえサンディングします。
次にノーズブロックを作ります。ここは一番重要でしかも一番ゴミの出る?作業です。現物合わせでソケット部分の「ロの字」を作ります。ゴム巻きや飛行の度に取り外しますから硬めに作ってもいつしか緩くなってきますので、最初はきつすぎるくらいで構いません。次にノーズブロックをおおよその形に仕上げ「ロの字」のソケットを瞬間で接着します。そしてそのまま奥まで押し込み、胴体との隙間がなければノーズブロックの形を修正していきます。剃刀で切りすぎないよう注意して、最後はサンディングします。
削り出す前にスピンナーの収まる位置をブロック前面にラインを入れておきます。この部分にはRを付けないようにします。そして、最後にストリンガーと一緒に全体をサンディングします。
桜も名古屋では満開宣言、ちょっと足を伸ばして大垣の北にある池田山まで行って来ました。山麓はほぼ満開ですが、山に入ると桜の木はほとんどありません。しかし惰性で「池田の森」がある頂上を目指します。トランクにはハンドランチ1機を積んできましたので、風向きさえ良ければどこでも?投げる覚悟はあります。この山の頂上にはハング・グライダーの基地がありますが東向きの様です。今日の風は穏やかな西風、そこで頂上から少し北へ下がった所にある見晴らしの良い場所で試しに投げてみました。景観は八子ヶ峰に南斜面に似ていますが、下界には垂井、関ヶ原方面が正面に見えますからおそらく南西でしょうか、右手には残雪の伊吹山が見えます。
そして第1投!風はまったくありませんが、なんとか斜面でふわふわ浮いています。サーマルを探しながらあたりをはいかいすること数分、なんとか捕まえることが出来ました。飛ばしながら「祝・2008年初スロープ」の記念写真を撮る事にしました。何せ一人、しかも上空はガスってますからカメラを向けてもオートフォーカスが行ったり来たりでなかなか合いません。それでも右手4本の指でカメラを持ち、小指でエルロン操作 、上空へ機体を持ってきたら、カメラは遠くの山にフォーカス・ロックしそのまま機体方向に向けてシャッターを押す、こんな時に限ってサーマルに入り込んだ機体は恐ろしく速い!。2枚しか撮れなかったのですが・・・・・・果たしてその結果は?
現場で再生しましたが機体は確認できず、我が家に帰ってパソコンのモニターで見たらなんと写っていました。ズームすることも忘れていたらしく広角のまま・・・・・・。バッテリーが心配になり、30分程で無事近くに降ろすことが出来ましたが、「フォーカス」や「ブレード」だったら完全に落としてますね。今度は小指でちゃんとエルロン使えるようにしないと・・・・。
初飛行の後はそのまま「ふるさと沙羅林道」とやらを下って行くと、T字路に突き当たります。左は関ヶ原、右は春日・揖斐川方面、ここは池田山を一周して帰る事にし北上します。途中、「さざれ石公園」とか景色の良い場所で写真を撮りながら家路につきました。
設計図の水平・垂直尾翼はあまりにもシンプル!そのままでも良いのですが、おそらく紙貼りで苦労すると思いましたのでちょっぴり追加しました。ヘリオの特徴でもある細長い翼は何かしら心細い感じで、スパーを1本追加するか迷いましたが、ここは我慢しました。角胴が出来上がった胴体は、中央にラインを入れたシートを垂直に貼り付けていきます。瞬間を使わずGlueit(水性)で接着します。角のRも図面よりふくらみを持たせました、そうしないと実機とも断面が違うし、厚みのない胴体に見えてしまいます。しかしそうすることによってR部分に多くの細い角材を配置しないと綺麗な胴体のエッジが出ません。先ずは納得がいくまでチェック、決断したら角材の入る溝を掘ります。