ファルマン・・・って、模型には向かない?
フランス人の好きな機体、日本で初めて飛行した機体、所沢にはその名を付けた商店街まである・・・
1907年フランス航空界のパイオニア、ヴォアザン兄弟の機体を購入したのがきっかけで、後に多くの機体を弟モーリス・ファルマンと共にフランスの航空機産業が国有化される1936年迄に200種近い航空機を開発製作したファルマン。
ピーナッツ・スケールにも数多くのファルマンが図面化されていますが、ほとんどの機種において水平尾翼の面積が10~20%が大きく描かれています。これは実機が如何に小さな尾翼容積で作られているかを物語っていますが、よくまあこんな小さな尾翼で飛んでましたネ!って感じの機体が一般的です。
一組の図面、実機写真、三面図等がフランスのロジェ・エメさんから送られてきました。見たことあるような、無いような。いかにも飛びそうで、それでいて調整は難しそうな・・・
ねぇねぇ見ました三面図の水平尾翼? 垂直が小さいことは言うまでもありませんが。くくっ・・・あの2年前ジャビれなかった「ファルマン・ジャビル」を嫌でも思い出しちゃいますネ。本人(本機)に自立安定の自覚が無く?、右旋回させたい製作者の欲望と、「俺は左へ飛ぶゼ!(たぶん)」という強引な機体の意地がぶつかり合って、結果ヘロヘロ飛行しか出来なかったあの機体は、特別清算事業団?行きの予定でしたが、製作者が折れて左旋回にすればもしかすると「日の目を見る」可能性もあることが解り、2年間放置後!現在細部の化粧直しに入りました。
話を戻します・・・今回の図面実は昨年末に届いていました。まだジャビル症候群が残っていたのか、「ファルマン?」そして「この尾翼?」を見た時、そーっと引き出しの中、それも奥の方へ引き込まれて行きました、ま、自分で引き込んだんですが。
しかし、最近になってもしですよ「アレ、どうなった?」ってロジェさんから聞かれたどうしよう!って小心な僕は恐怖心を持つようになってしまったのであります。
図面は「ご指名」ですから名誉なことですし、やまびこナッツも終わった事ですし、今なら惰性で1機くらい作れそうですし、そろそろバルサに触りたくなって来た頃だから、アンザニ3気筒のエンジンもネットで何か良い写真でも見つかれば、スイスイと完成出来そうな予感・・・
それなら、いざ! 軌道に乗って主翼、尾翼、胴体と進んだ3日目、ロジェさんからメール。
「今、何作ってる?」
「セーーーーーフ!」でありました、フーッ。