トム・ハルマンのワコーYKC 最新のフライト・レポート
穏やかな朝の気流を予想して、私は午前8時をまわった頃、小さなフィールドに到着しました。早速飛ばす準備に取りかかり、数回のグライドテストを行いました。そしてこの穏やかな条件の中で私はゆっくりとゴムを巻き始めました。最初は500回、最終的には2400回まで歯を食いしばって巻き込みました。小さなフィールドですからゴムのトルクも弱めの物を使い、デサマ・タイマーは短めにセットし、機体を無くさないよう注意しながら安全に飛行させました。それでもこの機体は、ちょっと疲れ気味のゴムですが2400回巻き込んで1分でデサマが効いた後、着地まで1分15秒で降りてきました。最後の30秒間は風に流されながらフィールドの端まで行ってしまいました。少しプロペラのスラストと重心位置を調整しただけで満足な飛行をするようになりました。上昇時には少し頭上げの状態がきつくなりますから、風が強くなった時の発航には注意が必要だと思います。この古い図面から作った20インチの機体はゴム無しで26グラム、8インチのペックプロペラを付け、5.5ミリの75センチワンループのゴムを2600回まで巻き込みます。ジェネセオ(ニューヨーク州)の大会ではもう少しデサマの時間を長くするでしょう。
生地完でお休みしていたスタリオンの紙貼りを始めました。今回はエサキの白を貼って、ブラシ塗装仕上げ、デカールはアルプスで作る事にしました。さて、使う糊は「アクアピット」液体のりで、普通に文具屋さんへ行けば買えるものです。ビミョーに使い心地が良いのと、薄めるとき水に反応が早く、気の短い人向きなのでしょうか。そのまま使えばかなりトロトロですが、おおむね1:1で薄めています。先ずは指先の感覚がよみがえる?まで簡単な尾翼で練習します。フラットな部分で糊の濃さと紙の引っ張り具合を確認、乾燥するまで待って仕上がりを見ます。問題なければ次に主翼の裏側を貼ります。ここまでは平らな部分への紙貼りですが、次はちょっと面倒な胴体を貼ります。通常、角胴機の場合(主翼がどこについていようとも)底面を残して周りを貼るのがセオリーです。底面を残して貼り終わった胴体の紙のテンションによるへこみや胴体のねじれを底面から修正します。すべては下(底面)からバルサの筋交いを追加したり、ストリンガーの弱い部分はもう一度湿らせてゆるめ、その間に修正を施します。しかし今回はやや丸胴に近い角胴でもあり、挙げ句にストリンガー大量使用の胴体ですから、ここは底面から貼って様子を見ます。
下面は紙1枚で貼る事も出来ますが、途中3本のピアノ線が飛び出していますから、前後に分割します。先ずはピアノ線の位置を測って、紙の前後3カ所にピアノ線が入る切り込みを入れます。その部分にピアノ線がピッタリ納まるように紙を置き、爪楊枝で糊をつけて貼り付けていきます。コーナーは均一に引っ張っても必ずしわが出ますので胴枠のある部分で剃刀を使って切り込みを入れ、その部分で紙が重なるように貼っていきます。この状態では霧吹き等で紙を伸縮させないようにします。部分的に紙にテンションをかけると歪んだりしますから、全体が貼り終わってから紙のシワやたわみを少しずつ消します。
胴体底面の後部を続けて貼ります。ここも両側は前部と同じように切り込みを入れてシワが出ないようにし、紙が重なる部分は糊をつけながら慎重に貼っていきます。胴体底面を貼り終わったら気分転換に主翼の上面を貼ります。ねじれに注意しながら余分な力で引っ張らないようにします。ふんわり乗っている状態でなおかつシワが出ていない・・・・が理想です。この時点で飛行させる時の旋回方向を考えて、たとえば右旋回なら、右側の翼のねじり下げを左側の翼よりも少な目にするとか・・・ちょっと頭に入れておきます。
次に胴体側面を貼ります、そして、上手くいけば胴体上面も同じ紙で中央部まで貼ってしまいます。最初に胴体下部のエッジ部分だけ糊をつけて貼ります。それ以外はまったく糊をつけません。貼る紙をあらかじめ下部のラインに沿って図面上で切っておく方法もありますが、今回はそのまま貼って、乾いたら余分な部分を折り返して剃刀で切り落としました。次に窓枠部分と胴体上部の数カ所に糊をつけて貼り付けていきます。上部も下部と同じように胴枠部分で切り込んでシワが出そうな所は紙を重ねて貼ります。ノーズ部分の曲面も同じ方法でシワが出来そうな箇所を修正します。
昨年修理したシーラスですが、ちょっと横滑りした弾みでまたもや亀裂が・・・・・。このままだましだまし瞬間で修理すれば使えそうなのですが、胴回りの90%近く亀裂が走っていましたので、ここは慢性疾患になる前に補強工事をする事にしました。前回亀裂に沿って貼り付けたカーボンはエポキシの30分を使ったのですが見事に剥がれて浮いていました。完全に食いついていなかった様です。そこで今回は胴体を切り離して作業をしやすくしましたので、切り口から10センチほど中までケブラーの繊維が出てくるまでサンダーで表面を削り落としました。巾6センチ長さ20センチのカーボン・クロスを、10時間硬化タイプの低粘度エポキシを使って見事復活!でも今度剥がれたら・・・・・もうあきらめます。
今週はお仕事のついでに馬篭へ行って来ました。先日購入しましたニコンP-80のテストショットを兼ねて、お相手はペンタックスK100Dです。馬篭は江戸へ八十里半、京へ五十二里半の所にある中山道の宿場、しっかり観光化されていますから日本はもとより最近では海外からの観光客も多い様です。当日もドメスティックよりインターナショナルの方々が圧倒していました。その中には中国からの修学旅行生も含まれています、凄い馬篭に来るなんて!強い日差しの中、800メートルほどの美観地区?いわゆる宿場町再現ストリートを往復、土産物屋とお食事どころが大半を占めています。まあ昔の街道をしのぶ意味ではこれで良いのかな、ちょっと綺麗すぎる感はありますが・・・・・
Nikon P-80
PENTAX K100D