とうとう風邪を引きました・・・毎年12月と3月は定番でした。昨年の12月は無事に乗り越えましたが、ちょっと無理したらやられました。36時間連続睡眠で何とか復活しそうです。
ちょっと気分転換にて、スケール機の図面からスケール機じゃないモノを作るとこうなります。机の上にあったピスタチオの14ビスとボアザン水上機の図面から、複葉を単葉にして面積を増やし、ちょっと胴体のばして、こんなもんかな的滞空機です。CFFC(中部フリーフライトクラブ)で行われている10センチペラを使った機体の滞空競技で、難しいルールは無し、市販の10cmペラをそのまま使うなら、サイズ・重量の制限は無く、ゴムは露出でもそうでなくてもOKです。過去の実績では軽量機で7g前後で、飛行時間は90秒あたりまでは簡単?に出るそうです。それ以上はサーマルの助けが必要で、記録は機体回収が条件なので、視界ボツは無効だそうです。うーんデサマ必要ですね・・・・
機長215mm(ペラ除く)・翼幅265mm・主翼コード48mm・重量3.6グラム(ゴム無し)
でもどうして突然作り出したの?赤い10センチペラを見つけたから・・・
あのコードロンC.460レーサーのレプリカ機が飛行に成功したニュースから。
今から・・・何年前なのか忘れましたが大昔、この機体をピーナッツで作りました。やけに小さくテーパーのきつい主翼でした。しかしその胴体は長くゴムを積むには有利な機体でした。低翼機で、しかも小さな主翼、これは何か細工をしないと・・・
そこで思い浮かんだギミックは左旋回で上昇時、エルロンを右にきって巻き込みを制御。ゴムが緩んできたらエルロンは正常に戻してクルージング。グライド滑空時は徐々に緩やかな左旋回に入って着陸・・・うーん素晴らしい。モーターペグ(ゴムかけ)の穴を片方だけ長穴にして、ゴムのテンションでゴムかけのアルミパイプが前後に動く動作を利用し、両エルロンを可動にしました。初飛行はエルロンを動かさずに旋回調整して、いざ本番!絶妙?に調整された機体は美しい弧を描いて上昇します・・・
そろそろ動き出すぞアレが・・・と思った瞬間、機体は常識では考えられないようなアクロバット飛行に入りました、「オイ誰か乗ってるぞ!」
ゴムのテンションとエルロンの舵角が変わるタイミングが狂っていたのですって言うか、そこが時間制御出来ないんです。エルロンを動かすリターン・スプリングの強さは何度も調整しましたが非常に微妙で、ゴムが緩み始めてペグが動き出しエルロンがゆっくり動き出す位置を制御する事は大変でした。機体が反トルクで右に突っ込まない程度に弱まった頃にじわりとエルロンが動き出さないといけない訳です。後から考えれば左旋回の機体ですから右エルロンだけをほんの少しだけ制御した方が良かったのカナ?でもその動作を見ていると実に面白くて舵角変化を大きくしてしまいました、「見せ物的」にした分、気持ち大き過ぎた様です。小さなコイル・スプリング1本にこの大仕事をさせるにはちょっと荷が重たすぎたのでした。
こちらはEAAのニュースサイトです。一番下の「YouTube」からビデオを見ることが出来ます。
チェコのアダム・イェニークさんから6月に開催されるインドア・スケール競技会の案内が届きました。過去にも行われていますが、今回はピーナッツ、ピスタチオにラジコンのミニスケール機もカテゴリーに追加されました。開催は6月26日・27日の2日間です、お暇な方はどうぞ!ガスパリン氏は当然参加、マイクロインベント社のお膝元、オーストリアのライナーさんも来るでしょう、なにか面白そうな機体を一杯見ることが出来そうな予感・・・
2007年、2008年の競技はこちらから見ることが出来ます。
http://www.minimakety.cz/peanuts/reports/2007/Teplice_F4F/index.php
http://www.minimakety.cz/peanuts/reports/2008/F4F_Teplice/index.php
ピーナッツではこんな機体が見られそうです。
ピアッジョP.180はデザインこそイタリアでスタートしましたが、製造にはシコルスキー社が関わっていましたし、アメリカでの販売を成功させるためにリアジェット社とは共同開発と販売の契約も数年間ではありますが結ばれていましたから、エンジンを含めもはやイタリア一国で完成に至ったメイド・イン・イタリーではなくグローバルな機体と言えます。そこへもってきて同時期に同じ様なコンセプトでビーチクラフト社が開発を進めていたわけです。特異な形態のビジネス機がそれほど売れるとは思われませんし、ここはスターシップの一人勝ち?を想像するのですが現実はその逆で、P-180は2006年までに100機が販売されましたが、スターシップは53機が製造されましたが、販売されたのは数機という結果に終わってしまいました。莫大な開発費と引き替えに機体コストは上昇し、販売価格は390万ドル(1889年当時)にもなってしまい、ジェットエンジンのセスナ・サイテーションやリアジェット31と同価格になってしまいました。性能においてもサイテーションより165キロも遅く、リアジェットより230キロも劣っていました。同じクラスのターボプロップ機であるパイパー・シャイアンが290万ドルですから営業的にはどう見たって勝ち目はありませんよね。「スタイルが美しいから買おう!」というにはちょっと高い買い物ですし・・・ちなみにP.180の737kmに対してスターシップの620kmでここでも惨敗、P.180の高翼面荷重?にはかないません。
ピアッジョ社と言えばスクーターの「ベスパ」が有名ですが、スーパーカブ全盛の頃一番欲しかったスクーターです。「ラビット」じゃなくて「ベスパ」なんです、でも高かった・・・
もう一つ、ピアジョとくれば水上スキーを履いたピアッジョ・ペグナPC7(1929)。ノーズが異常に長くてプロペラとスクリューを持つレーサーですが、モデルビルダー誌にピーナッツ図面が出た頃、これにピーナッツで挑戦した羽村市在住のHさんがいました。凝りすぎて?ちょっと重めでしたが「出来」は素晴らしかった。彼の名言に「この胴体さー、曲面出したかったからストリンガー入れすぎてさー、ストリンガーとストリンガーの間にストリンガーが入らねェーんだよ・・・。」
プランクしろよ・・・
Olympus E-300 40-150mm F3.5-4.5