風評被害拡大中

　ところで。
　前回エントリの続きっつーか関連なんだけど。

【政治】　岡田幹事長と福島県知事が会談　まったくかみあわず
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110403/plc11040318380013-n1.htm

「福島県は震災、津波、原発事故、風評被害の４重苦にある」

　とした福島県知事が言うところの「福島４大苦行」の１つである「風評被害」は、結果として民主党の責任であろう。
　まず最初に、福島県産全てを一度、出荷停止にした事。
　そして次に、「このままでは何も食うものがなくなる」とか煽り文句を言って、出荷可能な放射能値を緩和した事だ。

　これでは消費者が

「普段は絶対に店頭に並ばない放射能汚染レベルの高い野菜が店頭に並んでいるかも。特に福島県産は超危険だ」

　と考えるのは、無理もない。
　俺も、最初に政府がとった「福島県産を一時出荷停止」という策は、そんなに間違ってはないと思ってた。しかしそれは、問題が極めて短期間に収束する事が前提だ。
　少なくとも俺は、福島産野菜が出荷されれば、「被災地を支援しよう」という気持ちから、野菜を買っていた可能性は高い。正直、当初の福島県産野菜の放射能汚染レベルも、東京の水道水の汚染レベルも大したことなかった。大人なら、年単位で毎日食っても問題なさそうだった。
　同じような事を考えている人が、全国にいるのではないかと思っていると、ロケットニュースでこんな記事が紹介されていた。

【ロケットニュース】連日完売！ 福島・茨城の農産物販売「買いたくても買えなかった」
http://rocketnews24.com/?p=85256&utm_source=feedburner&utm_medium=feed

会場に用意されていた放射線測定器（ガイガーカウンター）で、放射線反応がないことを確認した人たちは、安心安全を自ら確かめることができ、喜んで野菜を購入して行ったのである。

　これはいいアイデア。
　政府は福島県産の野菜を入荷してくれるスーパーに対し、ガイガーカウンターを政府の責任で格安に提供できるようにするべきなんじゃなかろうか。
　ガイガーカウンター完璧だろ。

　ちなみに、ガイガーカウンターで測定できない放射能もあったりするが、そんなもんは出荷すらできない範疇外なので、完全に問題外。高ぇんだよガイガーカウンター。



放射線測定器ガイガーカウンター放射レベル警告あり

岡田さんが息をしてないの

　俺は鳩山の政権交代の時、結構民主党を恐れていた。
　特に恐れていたのが、菅と岡田で。こいつらなら、平時の実務ベースは無難に、んでもって、「博士の独り言ブログ」さんとこで言う「闇法案」を、有権者に知れないように、こっそりと通していくと思っていた。
　なんせ衆院３分の２を持っているんだ。圧倒的だ。

　でも、鳩山が最初に普天間基地問題でコケてくれて、だいぶ安心できるようになった。
　それでも、菅とか岡田は鳩山みたいなアホではなく、まだ現実路線でいくんじゃないかなーと思っていたので、さっさとアホの鳩山と交代し、無難に政権運営できる可能性を考えては震えていたのだけど。

　今にして思えば、何を恐れていたんだろうな。俺。
　菅は、想像以上に実務に弱かった。
　で、岡田。こいつも…今となっては、民主党で一番マシな男だと思っていたコイツからも、最早何か新しいものが生み出される気配がない事がわかってきた。

【産経】岡田幹事長、福島知事とかみあわず　「現行法で対応する」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110403/plc11040318380013-n1.htm

「福島県は震災、津波、原発事故、風評被害の４重苦にある」

とした上で、助けてくれと明確にサインを送っている福島県に対し、

「当面は現行法でしっかり対応し～」

　と、完全に真正面からお断り。元通産省官僚とは思えない。こやつの有り様は、与謝野と同じ、財務官僚じゃないか。
　自由な気風でアイデア勝負の通産省…白洲次郎やら吉田茂が在籍した省出身とは、とても思えない。



まあ、会見後の重苦しい表情から、こいつも言いたくて言ったわけではないのはわかる。常識人として、そして度を越した、金持ちのくせに居酒屋ですらキッチリ割り勘する几帳面さ故に、現在の財政状況からできるだけ出費を抑えようと考えているのであろう。

　今は、出し惜しむ時期ではなかろう。致命的に空気が読めておらん。

【時事】首相交代「国民から見放される」＝岡田氏
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011040300194

　故に、こんなセリフも出てくる。どうやら、民主党はまだ国民から見放されていないとでも思っているらしい。
　今回行われる統一地方選で、何故ゆえに、民主党候補者が次々と離脱して減税日本やらみんなの党からの出馬に切り替えたり、無所属で出馬したりしていると思うのだろうか。

　まあな。俺も、菅や岡田は「平時の宰相」だと思っていたので、こんな有事に宰相が務まる器だとは考えてはいなかったが。
　俺は、定期的な政権交代は、お肌のターンオーバーみたいなもので、有用ではあると思っているので、理想を言えばこの機に民主党が実務を学習し、次回衆院選で負けすぎず、次々回衆院選では多少マトモな「左派政党」に成長する…ってのがよかったんだが。
　これは…さらに民主党が衆院選以降、消滅する公算が高まったな。

　社会党と同じ運命を辿る。か…。
　一時期、２００議席以上あった社会党が、急激な議席減で消滅し、その受け皿の民主党も、いまや消滅寸前。今の流れからすると、減税日本とか大阪維新の会等の地方政党が受け皿となるか…。歴史は繰り返すねぇ。

　そろそろ消滅してもいいと思うんだけどなぁ。日本の左派を名乗る極左連中は。



岡田語り。