Dr. 讃井の集中治療のススメ

集中治療+αの話題をつれづれに

気になる用語の使い方:酸素需要と酸素必要量

2021-05-08 21:54:30 | 呼吸

若いスタッフのプレゼンで、(呼吸状態が悪化して、同じ動脈血酸素飽和度(SaO2)を維持するための)投与している酸素流量が上がったときに「患者さんの酸素需要が上がった」や「患者さんの酸素需要が大きくなり、吸入酸素濃度(FiO2)を上げました」というプレゼンを聞くことがあります。

正しい表現でしょうか。

酸素需要は、英語で言えばOxygen Demand ですから、身体がどの程度酸素を欲しているかを意味していると思います。酸素供給量(Oxygen Delivery: DO2)が十分な(=嫌気性代謝が亢進していない)場合、身体がたくさん酸素を欲している(=酸素需要が大きい)なら、たくさん酸素を使える(=酸素消費量(Oxygen Consumption: VO2)が大きい)はずです。すなわち、酸素供給が十分なら、酸素需要は酸素消費量と同量になるでしょう。酸素需要は、実は医学用語かどうか定かではありませんが、酸素供給、酸素消費と同列の概念なのです。「酸素需要が上がる」のは、例えば「発熱した」「興奮した」「敗血症になった」場合ですよね。

一方、酸素必要量は、Oxygen Requirementであり、低酸素血症を防ぐために(=適切なSaO2を維持するために)必要な酸素投与量のことで、患者がどの程度の流量・FiO2の酸素投与を必要としているかを表します。したがって「酸素必要量が上がった」は「肺の酸素化能力が落ちた」ことを意味し、裏を返せば、酸素必要量は、肺機能(=肺を通過する血液を十分に酸素化する力)の低下の程度を意味する用語になります。

したがって、SaO2が低下して酸素流量を上げた場合に、「酸素需要が上がった」「大きい」などと表現するのは明らかに誤用だと思うのです。SaO2が低くて酸素流量を上げないとならない場合、「酸素必要量が上がった」「大きい」などと表現すべきです。一方、「患者さんの酸素需要が大きくなり、FiO2を上げました」は、確かに酸素需要の増加に伴って低酸素血症をきたすことがあるので完全な間違いとまで言えませんが、「患者さんの酸素必要量が大きくなり、FiO2を上げました」の方が、よりプロフェッショナルな表現と感じられます。

重要臓器に過不足のない酸素を届けることが、急性期重症患者管理に関わる全てスタッフの仕事の大きな部分を占めるので、少なくともプロフェッショナルを目指してトレーニングしている間は用語にこだわり、正しく使い分けることをお勧めします。


人工呼吸器呼吸セミナー基礎編・応用編開催のお知らせ

2017-09-06 22:09:08 | 呼吸

東機貿人工呼吸器呼吸セミナー初級編に続いて、東京慈恵会医科大学葛飾医療センター 臨床工学部 奥田晃久 さんにご協力いただき、基礎編、応用編を開催します。

通常の講義に加えてグループでディスカッションしていただいたり、クイズの時間があったり、より実践的に学びます。

お時間のある方はどうぞ。

基礎編:10月28日土曜 10時30分-17時

  • 人工呼吸用語の徹底理解
  • 各種病態における初期設定
  • ARDSとは何か、その標準的換気法
  • 呼吸器離脱の標準
  • アラーム対処法の基本
  • グラフィック・クイズ正常編
  • 人工呼吸器患者の急変対応
 

応用編:12月3日土曜 10時30分-17時

  • ARDSの徹底理解
  • 重症ARDSに対するオプション治療の最新知識
  • 呼吸器離脱困難・遷延患者への対応
  • グラフィック・クイズ異常編
  • シナリオで学ぶ重症患者の呼吸器管理

会場は、東京シティ競馬から徒歩1分です。残念ながら両日ともに開催日ではないようですが。。。すみません。

 


初心者向け呼吸セミナー

2017-04-25 21:20:03 | 呼吸

恒例の東機貿人工呼吸器呼吸セミナー(初級編)を今年もやります。

人工呼吸器セミナーと言っても、初級編は呼吸不全の評価と初期対応、酸素療法などを含み、通常の講義に加えて演習形式で実践的に学びます。

今週末の開催ですが、急遽キャンセルが出て席に少し余裕があるようですので、お時間のある方はどうぞ(ちなみに7月30日にも同じ内容ですが.....)。

 

 


今年もやります

2016-04-08 16:08:57 | 呼吸

今年も、慈恵医大臨床工学技士の奥田晃久さんと一緒にやります。

東機貿人工呼吸器セミナー

http://www.tokibo.co.jp/files/uploads/whatnews/pdf/171/seminer_2016_1_ventilator_tokyo_160307_3web.pdf

レクチャーだけでなく、クイズ、グループディスカッション形式で呼吸不全患者の呼吸の評価と初期対応や人工呼吸器の初期設定を学ぶことができます(COI:講師謝礼)。

まずは初級編ということで、若手のコメディカル、初期研修医が対象です。ご興味のある方は是非。

 


Intensivist Vol. 5 No. 4 急性呼吸不全 刊行されました

2013-10-17 02:30:05 | 呼吸

諸事情で一ヶ月あまりさぼっていました。すみません。

お陰様でIntensivist Vol. 5 No. 4が,10月15日に刊行となりました。

世界標準の集中治療の紹介を、そして、まとめて教科書として活用できるような集中治療のレヴュー雑誌を、という主旨で始まったIntensivistもおかげさまで創刊からまる5年。第1号から数えてちょうど20号が揃いました。

今回は,東京ベイ浦安・市川医療センター 呼吸器内科・集中治療科の則末 泰博 先生をゲストエディターにお迎えして、272ページと過去最大のページ数となりました。ICUで頻繁に見かけるARDS以外の急性呼吸不全をきたす疾患に関して、集中治療医が知っておくべき知識がちりばめられています。則末先生の熱い思いが詰まった特集です。

呼吸で始まり呼吸で終わる(いや終わりません、区切るが正しい。Intensivistはまだつづきます。2014年の特集テーマも決まりました)。集中治療の花形の呼吸の特集としてARDS、呼吸器離脱につづく第3号目です。感慨深いものがありますね。

しかし、しかし........。

実は、そんな悠長なことも言っていられず、来年1月号の特集「鎮痛・鎮静」の編集が佳境に入ってきました。こちらも乞うご期待です。

Intensivist Vol. 5 No. 4
特集 急性呼吸不全

本特集は肺炎,心不全,ARDS“以外”の急性呼吸不全を診断し,対応できる集中治療医になるために役立つ知識を提供することを目的としています。例えば,胸部画像にて両側肺浸潤影を呈する急性呼吸不全に遭遇したとき,多くの集中治療医は上記の三病態に関しては,診断および治療を進めていくことができると思います。しかし,それら以外の病態をもつ患者に遭遇したときに,他の鑑別疾患が頭になければ,正しい診断および治療計画を立てることはできません。場合によっては「ステロイド反応性の肺疾患」として盲目的にステロイド治療を始めてしまうこともあるかもしれません。また,びまん性肺疾患の増悪による急性呼吸不全など,集中治療医が診ることの少ない疾患を中心に,呼吸器科医のバックグラウンドをもたない若手集中治療医が苦手と思われる部分を補うことができるような内容を目指しています。

第1章 呼吸器疾患総論
1. ベッドサイドで使える低酸素血症の呼吸病態生理学:
 呼吸不全診療で着目すべきポイント
 則末 泰博 東京ベイ・浦安市川医療センター 呼吸器内科・集中治療科

2. 急性呼吸不全の疫学:ICUで遭遇しやすい原因疾患に焦点をあてて
 岡本 賢太郎 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
 藤谷 茂樹 東京ベイ・浦安市川医療センター/聖マリアンナ医科大学 救急医学

3. 急性呼吸不全の画像診断:どのように鑑別疾患を絞り込むか
 中本 啓太郎・皿谷 健 杏林大学医学部 呼吸器内科

4. ARDS以外の人工呼吸器管理:閉塞性肺障害および拘束性肺障害を中心に
 牧野 淳 Mount Sinai大学病院 集中治療室
 讃井 將満 自治医科大学附属さいたま医療センター 集中治療部

第2章 呼吸器疾患各論
5. 慢性閉塞性肺疾患
Part 1:COPD急性増悪
  大西 尚 明石医療センター 呼吸器内科

Part 2:気管支喘息重積発作:薬物療法と気道確保の有効性の検討
  天谷 文昌 京都第一赤十字病院 麻酔科
  橋本 悟 京都府立医科大学 麻酔科・集中治療部

【コラム】気管支喘息重積発作およびCOPD急性増悪に対するステロイド:
     エビデンスから考えるその適正量と減量法
     瀬尾 龍太郎 神戸市立医療センター中央市民病院 集中治療部

【コラム】COPD急性増悪には全例抗菌薬が必要か?:何を指標として投与を行うか
     北薗 英隆 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科

6. びまん性肺疾患
Part 1:総論と診断の進め方:実臨床で注目するべきポイント
  喜舎場 朝雄 沖縄県立中部病院 呼吸器内科

Part 2:特発性肺線維症の急性増悪の診断と治療:実践可能な方法の検討
  一門 和哉 済生会熊本病院 呼吸器科

Part 3:ICUで遭遇する可能性のある特発性肺線維症以外のびまん性肺疾患による
  急性呼吸不全の診断と治療
  小倉 靍志 神奈川県立循環器呼吸器病センター 呼吸器内科

【コラム】特発性肺線維症の急性増悪に対するPMX-DHP療法:
    有用性,安全性,そして今後の展望
     橘 和延 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 呼吸器内科,
         呼吸不全・難治性肺疾患研究部
     井上 康 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 呼吸器内科
     井上 義一 国立病院機構近畿中央胸部疾患センター 呼吸器内科,
          呼吸不全・難治性肺疾患研究部

【コラム】特発性肺線維症急性増悪の治療:エビデンス不在の領域
     則末 泰博

【コラム】特発性肺線維症の急性増悪により急性呼吸不全をきたした患者は
     挿管されるべきか?
     金城 紀与史 沖縄県立中部病院 総合内科

7. 神経筋疾患─謎の低換気:急性呼吸不全と神経筋疾患
 蘇原 慧伶,皿谷 健 杏林大学医学部 呼吸器内科

8. 気管支肺胞洗浄,肺生検:これらは治療方針を変え得るか?
 西田 功史 University of Utah Division of Pulmonary/
       Critical Care Medicine

9. 肺高血圧症に伴う右心不全:
 その基礎的病態と利用可能なエビデンスに基づく治療の原則
 齊藤 茂樹 Section of Pulmonary Diseases, Critical Care and Environmental
       Medicine Department of Medicine, Tulane University School of
       Medicine

10. びまん性肺胞出血:困難な診断・治療に対するエビデンスからの検討
 永田 一真・富井 啓介 神戸市立医療センター中央市民病院 呼吸器内科

第3章
11. 急性呼吸不全の鑑別とマネジメント
Part 1:症例ベースで学ぶ急性呼吸不全の初期対応
  仁科 有加 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
  則末 泰博

  Part 2:症例ベースで学ぶ非代償性右心不全
  則末 泰博

Part 3:症例ベースで学ぶ治療抵抗性肺炎
  北村 浩一・平岡 栄治 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科

12. 「特集 急性呼吸不全」解説:ARDSという言葉の魔力
  則末 泰博

【連載】
■Lefor’s Corner
 第9回:Ventilator Management:
 Part V. Patient Care after Liberation from the Ventilator
 Alan T. Lefor Department of Surgery, Jichi Medical University

■ICUフェローからのメッセージ
 第21回:0から始めるオーストラリア留学
 岡田 一宏 St. Vincent’s Hospital ICU

■集中治療室目安箱:ナース/ME,私の言い分
 第16回:臨床工学技士が集中治療室に常駐する意義について考える
 上岡 晃一 東京医科大学病院 臨床工学部

■え?知らないの? CRRTの膜素材の特徴
 林 久美子 岡山大学病院 高度救命救急センター 臨床工学部

■集中治療に関する最新厳選20論文
 柳井 真知 聖マリアンナ医科大学 救急医学
 藤谷 茂樹 

■JSEPTIC-CTG活動報告
 第4回:重症急性膵炎に対する局所膵動注療法についての後向き多施設観察研究への
お誘い
  堀部 昌靖 多摩総合医療センター 消化器内科
  佐々木 満仁 国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科
  讃井 將満 JSEPTIC-CTG/自治医科大学附属さいたま医療センター 集中治療部

■JSEPTIC簡単アンケート
 第10回:感染に起因するDIC,ICUにおけるチーム医療,脳外科ICU
  内野 滋彦 東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部


Intensivist ECMO特集

2013-05-04 21:17:40 | 呼吸

Intensivist ECMO 特集

私たちJSEPTICの中心メンバーの一人、尊敬すべき横浜みなと赤十字病院救命センターの武居哲洋先生が中心になって作りました。すでに書店に並んでいますが、GW前半は遊んだので後半は勉強してみようと思う方は是非どうぞ。エクスパートにいろいろな視点から執筆していただきましたので、現在の日本のECMOの現状がよくわかる内容になっています。

今号は、最初からなかなかつらい思いもしましたし、個人的に思い出深いものになるでしょうね。

執筆者の諸先生方、ありがとうございました。

以下コンテンツ。

INTENSIVIST vol.5 no.2

【特集】ECMO
本特集では「ECMO」を,VV ECMOやVA ECMO(いわゆるPCPS)を包括した概念と考えます。元来,VV ECMOとVA ECMOを一概に論ずることは困難ですが,カニュレーション,合併症など共通の項目も多く,海外ではこれらを合わせてECMOあるいはECLS(extracorporeal life support)として施設集約化されています。一方我が国では,特に心肺蘇生や循環器領域におけるVA ECMOがさかんに行われている現状にありますが,年間施行数・治療成績・合併症などは十分には明らかにされていません。成人の重症呼吸不全に対するVV ECMOが再び脚光を浴びており,我が国もECMOについて標準化やアウトカム評価を目指すべき時期に来ているとも考えられます。そこで本特集では,これまでに出揃ったエビデンスを概観し,問題点や今後のECMOの進むべき方向性を浮き彫りにすることを目指しています。

1. 我が国のECMOの現況
  武居 哲洋 横浜市立みなと赤十字病院 集中治療部

2. ECMO総論
Part 1. ECMOの生理学:心肺補助における呼吸循環生理の理解が不可欠
  赤嶺 斉,新見 能成 板橋中央総合病院 麻酔科
Part 2. カニュレーションのすべて
  奈良 理 手稲渓仁会病院 救命救急センター
Part 3. デバイスの原理とその進化
  百瀬 直樹 自治医科大学附属さいたま医療センター 臨床工学部
Part 4. 機器トラブルとその対応:必要な予防策を実施し,チームで安全意識を高める
  安野 誠 群馬県立心臓血管センター 臨床工学課
Part 5. ECMO管理中の合併症:患者関連,回路関連ともに十分な理解と対策を
  方山 真朱 東京女子医科大学 麻酔科学教室・中央集中治療部
Part 6. 新生児・小児領域のECMO:歴史的背景と今後の課題
  中川 聡 国立成育医療研究センター 集中治療科

【コラム】生命倫理と経済的側面:PCPSの施行や中止の判断をいかに行うか
  浅井 康文 函館新都市病院

【コラム】SAVE-J研究にみるECMOの費用
  渥美 生弘 神戸市立医療センター中央市民病院 救急部

3. respiratory ECMO
Part 1. 成人の適応疾患とその効果に関するエビデンス
  片岡 惇,安田 英人 武蔵野赤十字病院 救命救急センター
Part 2. VV ECMO導入から離脱までの管理方法
  青景 聡之,竹田 晋浩 日本医科大学付属病院 集中治療室

【コラム】我が国のECMOプロジェクト:設備,人材,組織,あらゆる面での整備が急務
  竹田 晋浩 日本医科大学付属病院 集中治療室

【コラム】pumpless ECLA:iLA Membrane Ventilatorの有用性とその可能性
  今井 寛 三重大学医学部附属病院 救命救急センター

4. VA ECMO
Part 1. 成人の適応疾患とその効果に関するエビデンス
  福田 龍将 東京大学大学院医学系研究科 救急医学
Part 2. 施行中の管理方法
  佐々木 勝教 帝京大学医学部 救急医学講座
  森村 尚登 横浜市立大学大学院医学研究科 救急医学講座

【コラム】VADをめぐる現状とその可能性:患者およびタイミングに応じて適応を判断する
  志賀 卓弥 東北大学大学院医学系研究科 外科病態学講座 麻酔科学・周術期医学分野/東北大学加齢医学研究所 心臓病電子医学分野

5. 症例編
Part 1.VV ECMO:ECMOの導入により重症呼吸不全を改善し得た3症例
  市場 晋吾 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 地域医療学講座
  Giles J. Peek East Midlands Congenital Heart Centre, Paediatric & Adult ECMO Programme, Glenfield Hospital
Part 2.VA ECMO:心停止症例に対するECPR
  渡邉 和宏,長尾 建 駿河台日本大学病院 循環器科

【連載】
■集中治療室目安箱:ナース/ME,私の言い分
 第14回:救急外来トリアージシステム構築に向けた取り組み
  西塔 依久美 武蔵野赤十字病院 救命救急センター

■ICUフェローからのメッセージ
 第19回:医学シミュレーションの実際
  鹿瀬 陽一 東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部

■Lefor’s Corner
 第7回:Ventilator Management:Part III. Modification of Ventilator Settings
  Alan T. Lefor Department of Surgery, Jichi Medical University

■え?知らないの? ETCO2モニターの使い方
  木下 亮雄 東京ベイ・浦安市川医療センター 臨床工学室

■「中小病院へのRRS(rapid response system)導入セミナー」の開催
  小池 朋孝,藤谷 茂樹,藤原 紳祐,森安 恵実,安宅 一晃,太田 祥一 
  日本臨床救急医学会 院内救急対応システム検討委員会

■集中治療に関する最新厳選20論文
  柳井 真知 聖マリアンナ医科大学 救急医学
  藤谷 茂樹 東京ベイ・浦安市川医療センター/聖マリアンナ医科大学 救急医学

■JSEPTIC簡単アンケート
 第8回:気管支鏡,経皮的人工心肺補助法,循環器診療
  内野 滋彦 東京慈恵会医科大学 麻酔科 集中治療部

 


簡単アンケート「人工呼吸器の設定と離脱」サブグループ解析結果

2012-12-05 12:16:12 | 呼吸

10月25日に終了した簡単アンケートの「人工呼吸器の設定と離脱」サブグループ解析を行いました。

医師、ナース、CEで人工呼吸器の設定と離脱に関して見解がどのように違うかみたかったからです。

まず以前お知らせした 全体結果でも

  1. PC好きが多い(質問2~5)。
  2. SIMV好きが多い。初期設定でも(質問2、3)、離脱を考慮したときにも(質問7)。とくに自分で設定する時よりも施設のプラクティスがそうなっている(質問2と3の比較、質問6と7の比較)。
  3. ARDSでは初期設定からBIPAPやAPRVなどの特殊モードを用いることが多い(質問4、5)。
  4. SBTよりもPSVによるウィーニングを用いるコトが多い(質問8、9)。

などの特徴が浮き彫りになりました。今回の職種別サブグループ解析でわかったのは、

  1. ナースにはSIMV好きが多い(質問2、6)。
  2. CEには比較的A/C好きが多い(質問2、4)。
  3. ARDSの初期設定でBIPAPやAPRVを使用したいのはナースに多い(質問4)。

ちなみに、全体の人数比は 医師:ナース:CE=4:2:1 でしたので、職種別の傾向が全体に強い影響を及ぼしたという印象はありません。

このような日本の人工呼吸器設定の傾向は、

Intensivist 2012年第4号 呼吸器離脱の拙文「6ml/kgとSBTの間には」の抜粋

  • 実際に、米国のARDS networkと呼ばれる多施設研究グループによる2008年の報告では、2005年の段階で、ARDSの初期モードとして80 %以上の症例で従量式のA/Cが用いられ(この研究ではA/Cと単純に呼ばれた)、同期式間欠的強制換気±圧支持(SIMV±PS)、従圧式のA/C(この研究ではPCVと呼ばれた)を合わせると、90%程度に調節換気モードが用いられていることがわかった。
  • また、調査年が2000年と古いが、北米、南米、スペイン、ポルトガルの412のICUにおける術後患者を含む一日調査(66%の患者が急性呼吸不全)でも、A/Cが47%、SIMV±PSが31%、従圧式の調節換気が7%、PSVが15%であった。
  • さらに、急性呼吸不全ばかりでなく、術後を含む55箇所の内科系・外科系ICU患者を対象とした2009年の豪州・ニュージーランドの一日調査(80%の患者が急性呼吸不全)では、従量式のSIMV+PSが41%、従圧式の調節換気(SIMV、A/C、BIPAPを含む)が17%であり、残り41%はPSVが占めた。
  • ちなみに、この研究では、急性呼吸不全の患者、重症度が高い患者では、従量式にくらべて従圧式の調節換気が用いられるオッズが高かった(それぞれのオッズ比4.7、1.7)。このように地域によって違いはあるが、急性期には調節換気が用いるのが標準的であることを裏付けるデータである。

でわかる世界の呼吸器設定事情に比べると、かなり異なることがわかります。

今回の結果は、個人的には「CEにA/C好きが多い」(なんか、少し嬉しい)以外は予想通りで、驚かされて面白かったというより、予測が的中し(ただけにいろいろなことを考えさせられ)て面白かった、のが第一の感想でした。

 


人工心肺後に再膨張性肺水腫は起こるか?

2012-11-19 23:48:11 | 呼吸

某病院の臨床工学技士の方からご質問をいただきました。とても良い質問だったのでご紹介したいと思います。それと、いろいろ異なるご意見などもうかがいたいですし(コメント、ご質問のある方は、コメント欄に是非)。

 

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讃井先生

チーム医療CE研究会・東日本主催 臨床セミナーのときは、CO2産生量に関しての質問を受けていただきありがとうございました。

またひとつ質問させてもらってもよろしいでしょうか。
再膨張性肺水腫に関してですが、心臓外科OPでの長時間人工心肺中の
換気停止によるそのような弊害は起こりえるのでしょうか?
よく長期の気胸時に起こると聞きますが、どのくらいの時間で起こりえるのでしょうか?
当院では人工心肺中、術野操作の邪魔にならないように人工呼吸停止中でもCPAPを3~5cmH2Oくらいはかけてもらえるように麻酔科Drにお願いしています。

お忙しいところ、大変恐縮ではありますがよろしくお願いします。

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私の回答

先日はご参加いただきありがとうございました。

とってもよい質問ですね(つまりは、うっ、すぐに答えられない、ちょっと調べてみよう、という意味です)。

一つ目は、人工心肺後に再膨張性肺水腫が起こるか、というご質問ですね。

典型的な再膨張性肺水腫は、気胸や胸水などで3日以上の肺の虚脱がある場合に、2000cc以上の容量を、1時間以内の急激なドレナージしたときに起こる血管透過性亢進型の肺水腫と言われています[1]。

また、その提唱されている機序として、虚脱の時間が長くなることにより肺微小血管の内皮と基底膜が厚く、固くなり、結果として再膨張時の機械的ストレスによって傷害を受けやすくなることが指摘されています。それに加えて虚血再還流障害も関与するだろうと[1](注1)。

したがって、短時間の人工心肺中の虚脱では再膨張性肺水腫は起こりにくいのではないでしょうか。

さらに、(おそらく短時間では起こらないと思いますが)もし仮に人工心肺中の虚脱により肺微小血管に対する障害が進んだとしても、その後すぐに陽圧換気を行いますので、肺水腫に対する対症療法をしていることになり、臨床的にはわかりにくくなるでしょう。逆に、人工心肺の炎症による肺傷害や静水圧性・心原性の肺水腫も起こりやすい状況なので、さらに原因を単一なものに決めつけるのは難しい。

結論として、人工心肺後に再膨張性肺水腫は起こらない、でいいんじゃないでしょうか。


もう一つの質問は人工心肺中に、肺を完全に虚脱させておいても構わないか、低圧のCPAPなどで肺胞を開いておくべきか、という質問ですね。

PEEPは虚脱肺胞を防ぐまたは再開通させ、換気血流比不均衡に拮抗する効果があります。しかし、そのような効果はPEEPをかけている間は持続しますが、その原因(筋弛緩薬、全身麻酔、各種の肺疾患など)が除かれない限り、止めてしまえば失われるのは、みなさんご存知の通りです。

人工心肺中のPEEPは、上記のような人工心肺中の虚脱や人工心肺自身による肺傷害に対し拮抗する方向に働くはずですが、臨床的に認められる唯一の効果は人工心肺立ち上がり直後の酸素化の改善くらいで、たとえば人工呼吸器時間が短くなる、ICU滞在時間げ減る、などの患者に対する利益は現在のところないと考えてよいと思います[2]。

というわけで、(ECMOなどと違い)通常の手術中の人工心肺であれば、PEEPをかけてもかけなくてもどちらでもよいでしょう。かける場合には、術野の邪魔にならないように十分注意をすべきと思います。

私の個人的な成人心臓手術中のプラクティスとしてはこの件に関する強いオピニオンがなく、現在は心臓麻酔を日常的にやる環境にないので、現役エクスパートの意見(というか好み)を聞いておきますね。

以上、私の回答でした。

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ここ数年、JSEPTICメーリングリストの盛り上がりが今ひとつですし(注2)、是非このような「どこにも書いてない、だれも教えてくれない臨床的疑問」があれば、どしどしお寄せ下さい( http://www.jseptic.com/contact/ )。無記名で構いません。その筋のエクスパートの意見を聞いてお答えします。

 

注1:その一方でARDSのような炎症が起こっていない正常な肺で、人工呼吸などで肺傷害を増悪させる要因がなければ、長時間虚脱させておいても固くなって広がらなくなってしまうような臨床的に有意な変化は起こらず、(長時間虚脱していても)その後きれいに広がる、という見解もありますし[3]、自分の臨床的経験でもそうです。逆に炎症が進行してしまった肺は何をどうやっても広がらない印象があります。

注2:2008年にMLを始めた時には盛り上がっていましたが、松江赤十字病院の橋本圭司先生のおかげだっただけかもしれませんね。IDATENメーリングリストの盛り上がりに比べると集中治療の層の薄さを痛感します。

 

文献:

1. Sohara Y. Reexpansion pulmonary edema. Ann Thorac Cardiovasc Surg 2008;14:205-9

2. Schreiber JU, Lance MD, de Korte M, Artmann T, Aleksic I, Kranke P. The effect of different lung-protective strategies in patients during cardiopulmonary bypass: a meta-analysis and semiquantitative review of randomized trials. Journal of cardiothoracic and vascular anesthesia 2012;26:448-54

3. Tremblay L, Valenza F, Ribeiro SP, Li J, Slutsky AS. Injurious ventilatory strategies increase cytokines and c-fos m-RNA expression in an isolated rat lung model. J Clin Invest 1997;99:944-52. あんまり良い論文が見つからない。見つけたらお教えします。知ってるかた教えて下さい。

 

 


簡単アンケート「人工呼吸器の設定と離脱」の結果

2012-10-28 21:11:43 | 呼吸

JSEPTIC簡単アンケート「人工呼吸器の設定と離脱」の結果が出ましたので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

さすが、集中治療の花形、人工呼吸関連の話題は回答者が多いですね。過去の簡単アンケートの中で3番目に多い回答者数でした。この場を借りて感謝申し上げます。

http://www.jseptic.com/rinsho/questionnaire.html

http://www.jseptic.com/rinsho/pdf/questionnaire_121025.pdf

VCV vs. PCV論争がJSEPTIC-ML( http://www.jseptic.com/mailinglist/toroku.php )をにぎあわせておりますが、それ以外にもかなり興味深い結果を見ることができます。またフリーコメントもたくさんいただきました。こちらも興味深いものばかりです(注1)。

まず、ご自分がやりたいプラクティスと施設で行われているプラクティスが、結構違いそうだということに気づきます。これは、予想どおりの結果と言え、呼吸管理も主科が行っていることが多いことを反映するのか、回答者のうち看護師と臨床工学技士が合計で40%を占める(宣伝、回答いただいた方、ありがとうございました。アンケートいかがでしたか?)ことを反映するのか、このように自分と施設のプラクティスを分けて回答いただくように設定したことがバイアスになったのか、この結果からは不明ですが、少し面白いのでサブグループ解析してみたいと思います(解析協力者募集中)。

件のVCV vs. PCV論争について少し言及します。もちろん結論は「どちらでもよい」ですが、肺に問題のない人にここまでPCVが使用されていることに、びっくりしました。

確かに以下に述べるように、自分でもPCVを用いる場面は多いです。1) 圧が制御できるという利点はもちろん、2) フローが呼吸器と患者のインターアクションで決まるので、吸気の特に始まりの自由度が大きくフロー不同調が少ないという利点は大きいと考えています。さらに3) 吸気時間を長めに設定すれば、与える容量が同じVCに比べて肺胞リクルートが進み平均気道内圧が上がって酸素化が良くなりやすい、という利点もあります。

実際に、マスクを使ってグラフィックを見ながらVCとPCの体験をしてみると、特にこの2)のVCによるフロー不同調、PCって意外にラクということが理解できると思います。

ただし、PCの欠点によって足元を救われる場面があります。圧を設定する場合には量をモニター、量を設定する場合には圧をモニターすることは基本中の基本で、PCV時は特に分時換気量に注意を払います。個人的に、レジデントやナースに分時換気量を見ろ、見ろと教えるのは、リアルタイムのPaCO2のモ二ター、呼吸性アシドーシスのモニターとして、分時換気量の他に変わる良いものがないからです(ICUでは、ETCO2でPaCO2を予測しようとしてもしばしば騙されるコトが多い(注2))。

とくに、重篤な低酸素血症や、ショックを合併し大量のカテコラミンが必要、代謝性アシドーシスを合併している、腎傷害があって腎性の代償が効きにくい場合など、クリティカルな患者さんでは、分時換気量に対するこれ以上ない注意が必要と思います。このような患者は、PCVでは、たとえ分時換気量アラームをうまくこまめに設定したとしても換気量の急激な低下に対する対応が一歩遅れる経験が多い。痰が気管チューブ内に上がってきて急激に換気量が下がる場合もあるでしょう。もちろんアラームは正しく設定されていたとしても、看護師、医師も他の重症患者がいる場合には、対応がどうしても一歩遅れる。それに、鳴るべき時に鳴って、鳴って欲しくない時に鳴らないように、アラームをうまくこまめに設定するのは意外に難しい。そのような時に換気量を保証してくれる従量式換気の安心さは捨て難いものがあります。

さらにいえば、個人的には、このような場合には肺保護よりも分時換気量を維持することを主目的において、高いプラトー圧を仕方なく許容することもあります。実際に米国で研修中に、重症のARDSの患者で夜の当直フェローであった私が、pH 7.1から良くて7.2、PaCO2 70mmHg、混合性アシドーシスを気にしてA/C(VC)で設定し、プラトー圧 40cmH2Oを許容していたのを、朝回診に回ってきたアテンディングがプラトー圧 30cmH2Oにしないと、と言ってA/C(PC)にして少しずつプラトー圧を下げていこうとして、1時間後にアシドーシスの悪化で心停止に至った亡くなった経験など、恐い思いは少なからずしてきました。

もちろん、この患者さんは、もともと状態が極めて重篤であって、呼吸器の設定変更云々で患者さんの運命は変わらない、不可逆的といっても良い状態で、日単位の運命が時間単位に変わったと冷めた見方もできるでしょう。ただ、家族のココロの準備ができていない、家族の到着を待ちたい、などの場面も多いですし、少なくとも強調してし過ぎることはないPCVの注意点でしょう。

 

以下、私の個人的プラクティスを中心に感想を。

質問2、3。肺に問題のない患者に対する初期人工呼吸モード:

自発呼吸が十分でないときはA/C(PRVC)に、自発呼吸が十分ならPSV、またはPSVも必要なければCPAP5cmH2O(+PS 5cmH2O)にすることが多いと思います。ちなみに、PRVCは、PCとVCの良いとこどりをした圧も容量も設定できる自動制御調節換気モード。

 

質問4、5。 ARDS 患者に対する初期人工呼吸モード:

A/C(PC)にすることが多いでしょうか。コンプライアンス、PaO2、血行動態などから複合的にPC圧、PEEP、FiO2を決めてます。最初は一回換気量を8cc/kg程度を目標に、その後にPEEPを十分に高く、プラトー圧をできれば30cmH2O以下に、pHをみながら、一回換気量6cc/kgを目指して行く。PCの吸気時間は、フローがゼロになる点を基準として、患者−呼吸器同調(特にサイクル不同調)、血行動態、PaO2、auto-PEEP、分時換気量などを見ながら決めていきます。換気回数は患者の自発吸気が30回以上あることが多いので、それを活かし、それをA/Cでフルサポートする。

しかし前述のように、分時換気量に細心の注意を払った方がよい場合には、A/C(VC)でフロー波形を漸減波に設定するかA/C(PRVC)にし、多少高いプラトー圧を許容します。アラーム設定にも注意します。

 

質問 6、7。ARDSが改善しつつあるがSBTにはまだ早そうな患者の呼吸器管理:

この問題は、その他の回答が多い(7~10%)。これは、設問にFiO2に関する事項をいれなかったことが一つの原因だと思います。もうしわけございませんでした。シナリオに「FiO2を先に下げるとして」などのただし書きをつけるべきでした。ちなみに私もFiO2をまず下げると思います。

では、次にどうするか。迷うところです。問題は2つ。コンプラインスも改善していませんし、PEEPも高くPC圧も高いので、 1) もう少しPCVのままいくかPSVにするか、2) PC圧(PS圧)から下げるかPEEPから下げるか、でしょうか。

ちなみに個人的には可能ならばPSVにすることが多く、下げるのはPS圧から下げることが多いです。自発を活かして患者に横隔膜を少しでも使ってもらいたく(注3)、肺内水分量が減るまではPEEPを維持して再度の肺胞虚脱を防ぎたいからです。

 

質問 8、9。人工呼吸離脱をどのように行うか:

このシナリオからすると、個人的にはCPAP5cmH2O(+PS 5cmH2O)でSBTを行うタイミングです。しかし、状況によってはさらにわざわざTピースまで行って痰の量が増えないか、敢えて負荷を与えて患者さんが耐えれるか、確認してから抜管する場合もあります。

 

質問10~13。カフリークテスト、浮腫予防の目的のステロイド:

これらの検査、処置を知っているか否か、行うか否か、この症例を対象とするか否かで回答が別れるので、回答から何かを考察することは難しいですが、これらの処置に対する認知度は「それなり」にあることが確認できたと思います。

 

以上、個人的プラクティスを中心にアンケートに対する感想を述べましたが、呼吸器離脱の方法として「SIMVの回数を下げていくのは離脱プロセスを遅くするので用いるべきではなく、条件を満たせば毎日自発呼吸トライアルを行って離脱の可能性をチェックすべき」以外は、何ひとつとして「絶対コレ」というものがありませんので、私のプラクティスは単なる個人的プラクティスに過ぎないことをご理解いただきたいと思います。

それに、患者の顔、首、胸、横隔膜、お腹を見て、触り、バイタルサイン、SpO2、呼吸器の観察値、グラフィック、血ガスデータなどを参考に、ベッドサイドでいろいろなトライアル設定を行って、最善な設定にすることが多く、その際には最初から「この設定しかない」「テキストブック的にはこう」と決めつけないようにして、「結果的にその設定になった」「今は◯◯を優先するからXXを我慢しよう」という場面も少なくありません。

従圧式全盛のようですが、COPDなどの閉塞性肺疾患患者の初期には個人的にVCVを多用しますが、これも結果的にその設定が最も合う、理にかなっている、からそうなった場合が多いです。

キマリがないから「◯◯流」が生まれやすいのですが、他の人の「XX流」を知ることは悪いことではなく、さらにそれをしばらく(30例くらい)試してみて評価すると「臨床家としての引き出しが増えて」患者さんの役に立つ場面がありますので、お若いかたは是非広いココロでたくさん試していただきたいと思います(注4)。

 

注1:個人的に大変嬉しかったのは「今までにない面白いアンケートでした」というコメントで、人はこういうちょっとした一言に乗せられて気分が明るくなり、1年間(!?)頑張ったりする単純な存在であることを再認識しました。といってもアンケートの責任者は私の同僚の先生ですので、ときどきこういう嬉しいコメントをいただけると、私の同僚の先生ももっともっと面白いアンケートを作って下さると思います。お願いします。

注2:野本 功一他. ETCO2不要説:ETCO2モニターはICUに標準装備すべきか? Intensivist 2011 第2号 特集 モニター

注3:人工呼吸誘発性横隔膜機能不全(ventilator-induced diaphragmatic dysfuction: VIDD)については、Intensivist 2012 第4号 特集 呼吸器離脱(10月31日発行)で複数の執筆者に言及していただきました。

注4:http://blog.goo.ne.jp/jseptic/e/d9d92b2b0490f4fb6e5fa25f3c29b28f #mce_temp_url#

 


12月15日JSEPTICセミナー呼吸器離脱 申込開始しました

2012-10-24 02:49:30 | 呼吸

第16回JSEPTICセミナーの参加募集を開催しました。

テーマ:呼吸器離脱

開催日:2012年12月15日(土)13:00~18:10

会 場:世田谷ビジネススクエアヒルズ-5階

〒158-0097 東京都世田谷区用賀4-10-2

東急田園都市線「用賀」駅徒歩2分

参加希望の方はすぐに申込手続きを!

http://www.jseptic.com/index_in.php

ついでに。

遠方の方、お時間の取れない方、前回・前々回のセミナーをもう一度見たいという方はお得なJSEPTIC Clubに是非どうぞ。

http://jsepticseminar.kenkyuukai.jp/about/

 

以下内容です。

13:05 ~ 13:55

グラフィックから見る呼吸器離脱と新しいモードの徹底理解 

木下 亮雄(東京ベイ・浦安市川医療センター) 

 

13:55 ~ 14:50

経皮的気管切開のすべて

武居 哲洋(横浜市立みなと赤十字病院 救命救急センター) 

 

14:50 ~ 15:00

JSEPTIC CTG 委員会報告

 

15:10 ~ 16:00

長期人工呼吸病院の現状と今後

岡村 篤(医療法人平成会病院) 

 

16:00 ~ 16:50

呼吸仕事と呼吸筋疲労

竹内 宗之(大阪府立母子保健総合医療センター) 

 

17:10 ~ 18:00

Problem-based learning discussion 形式で人工呼吸器離脱を学ぶ

讃井 將満

 

18:00 ~ 18:20

The 質問タイム “ 人工呼吸器離脱のことに何でもお答えします ”

木下 亮雄、武居 哲洋、岡村 篤、竹内 宗之、讃井 將満