自治医科大学附属さいたま医療センター麻酔科・集中治療部 今年度3回目のオンライン説明会を開催します。
9月5日(土) 14:00〜 1時間半程度 です。
兼ねてよりJSEPTIC-CTGでサポートして参りました慶應義塾大学消化器内科の堀部昌靖先生を中心として行われた重症急性膵炎に対する局所膵動注療法についての後向き多施設観察研究(SAP-CRAI)の主論文がPancreasに掲載されたことはご報告いたしました(PMID: 27977624)。
今回、そのデータベースを利用したPost hoc解析の一つとして、高トリグリセリド血症関連急性膵炎に対するplasmapheresisの有用性がないかもしれないことを示し、前向き試験の仮説作成の元になるデータを示すレターがIntensive Care Medicineに掲載されました。ファーストオーサーの宮本恭兵先生(和歌山医大救命センター)ご苦労様でした。
重症膵炎に対する多施設前向き研究である
急性膵炎の前向き多施設観察研究「SANADA」study (multicenter proSpective cohort in pAtieNts with severe And milD Acute pancreatitis)
も始まります。
引き続きご協力お願いいたします。
例年のごとく敗血症のセミナーをやります。
ICU・救急病棟入室~退室までの患者さんの経過に沿って解説!
場面別に学ぶ 重症集中ケア
~最新のガイドラインにもとづいた治療・ケアの考え方~
敗血症性ショックの患者さんが入院して人工呼吸器離脱するまでを経時的に追い、場面ごとに重要なポイントを解説します。
ナース、研修医、コメディカルに最適な、比較的基本的な内容ですが、出来立てホヤホヤの最新のSurviving Sepsis Campaign Guidelines(国際的敗血症ガイドライン)、日本版敗血症ガイドラインの内容をたくさん盛り込んでいます。
お誘い合わせの上、是非どうぞ。
第3回 PAN Network研究会(PAN network:Perianesthesia Nursing Network)が開催されます。
本研究会は、周麻酔期看護師の継続教育を主眼とする研究会として運営して参りました。一方、その教育・実践に関わる医師や歯科医師、興味のある看護師や薬剤師など、関連職種にとって知識のアップデートになるようなオープンな集まりになるよう心がけています。
また、周麻酔期看護の現状と今後の方向性に関する情報交換の場ともなりますので、ご興味のある方は是非お越しください。
場 所: 聖路加国際大学 大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センター 地下1階 日野原ホール
日 時: 2017年2月25日(土) 10:00~17:00
参加費: 5000円
事務局: 聖路加国際大学大学院 周麻酔期看護学
詳細はポスターをご覧ください。
JSEPTICのホームページに英語ページが出来ました。
トップページの右上にあるEnglshi Pageをクリック下さい。
現在まで、international nutritional surveyの日本窓口である東別 府直紀 先生(神戸市立医療センター中央市民病院麻酔科・NST)や、やLung SAFE studyの日本窓口である倉橋 清泰 先生(横浜市立大学附属市民総合医療センター 麻酔科/集中治療部)のお手伝いをさせていただきましたが、今後、海外からの国際的研究の依頼の窓口になれば、という淡い期待を持ったことがきっかけです。
また、海外の方にこんなことやってます、という自己紹介する時の材料にもなると思いました。
内容を見て、なんだあ、と残念がらないで下さい。あくまでスタートとして。
細川 康二 先生
Department of Intensive Care
Erasme University Hospital, Universite Libre de Bruxelles
からの情報です。
みなさま是非ご参加ください。
ちなみに多施設RCT「血管内カテーテルコロニゼーションに対するクロルヘキシジンの有効性の検討:JSEPTIC-CRBSI」もデータ収集を終え、現在論文執筆中です。
http://www.jseptic.com/rinsho/index.html
以下細川先生メールの引用です。
以下の国際アンケート調査が始まったようです。SCCM、ESICM等に告知され、10の言語で実施されています。
「ICUにおける中心静脈ライン関連血流感染 (CLABSI) 予防:国際調査」
日本語
https://limesurvey.wiv-isp.be/index.php?sid=75546&newtest=Y&lang=ja
英語
https://limesurvey.wiv-isp.be/index.php?sid=75546&newtest=Y&lang=en
ICUで働く医師、看護師が対象です。日本語訳の監修を頼まれて知りました。日本のみのデータでのサブ解析も楽しみです。
女子医大の小谷 透 先生からいただいた情報です。
中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に関する各種の関連情報が呼吸療法医学会のHPにまとめられています。
http://square.umin.ac.jp/jrcm/
http://square.umin.ac.jp/jrcm/contents/mers/page05.html
多くの方に役に立つと思いますので共有させていただきます。
さいたま市周辺のドクター、コメディカルの方々
今週金曜で直前ですが、第13回さいたま感染症勉強会のお知らせです。
東京都保健医療公社豊島病院 感染症内科 足立 拓也 先生による「シエラレオネにおけるエボラ出血熱対策」の教育講演に加え、症例検討が2題あります。
多数のご参加お待ちしています。
以下プログラムです。
第13回さいたま感染症勉強会のお知らせ
さいたま市周辺エリアを中心に初期研修医、レジデント、感染症に興味のある医師・薬剤師・検査技師など医療従事者を対象に、感染症の診断と治療の基礎知識を学んで頂く機会として 「第13回さいたま感染症勉強会」を開催させていただきます。
日常診療でしばしば見かける病態について、症例を通してみんなで勉強していく”肩のこらない”会にしたいと考えております。議論の内容は”初期研修医が十分ついてくる事ができる”レべルに設定いたします。また、毎回テーマごとに感染症のプロをお招きしコメントと総括をお願いする予定です。
第13 回は「どうする? 感染対策」をテーマに、教育講演2題の症例検討を予定しております。今回は教育講演とコメンテーターを足立拓也先生(豊島病院)にお願いしました。専門医の立場から分かりやすく、明日からの臨床に生かせるような、ためになる話をしていただけると思います。ご多忙とは存じますが、是非ご参加下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
第13 回当番幹事 東京医科大学病院 感染症科 中村 造
ケータイゴングに参加いただくため携帯電話をご持参ください
(携帯電話が゙なくても聴講は可能ですが゙選択肢の回答には参加できません)
記
日時:平成 26 年 11 月 21 日(金)18:50-22:00 場所:大日本住友製薬(株)埼玉支店7階会議室
さいたま市大宮区宮町 2-35 大宮MTビル7階
048-649-7011(大日本住友製薬 埼玉支店)会費:1,000 円
ご参加の際には会場設営準備のため、大日本住友製薬株式会社 岩本宛 kazunori-iwamoto@ds-pharma.co.jp にメールをいただけますと幸甚です。
*当日は軽食をご用意しております
*ICD 認定更新点数(2点)が得できます。
共催:さいたま感染症勉強会 大日本住友製薬株式会社
以下 プログラム
「製 品 紹 介」
18:50-19:10 「ポリエンマクロライド系抗真菌性抗生物質製剤 アムビゾーム」
大日本住友製薬株式会社
ケータイゴング説明
テーマ「どうする? 感染対策」
総 合 司 会:東京医科大学病院 感染症科 中村造先生
「症例検討会」
コメンテーター:東京都保健医療公社豊島病院 感染症内科 足立拓也先生
症例1 19:10-20:00
自治医科大学附属さいたま医療センター 呼吸器科 岩井悠希先生
症例2 20:00-20:50
東京医科大学八王子医療センター 感染症科 佐藤昭裕先生
休憩(10分間)
「教 育 講 演」 21:00-22:00
「シエラレオネにおけるエボラ出血熱対策」
「キミの将来を思って」
という言葉には思惑が入りやすい、と常々思ってきました。
少なくともこの言葉を吐く個人の思惑が入りますよね。どんなに真剣に、自分の都合を考えずにその人のことだけを考えた結果言う場合ですら、その思惑からは逃れられません。聞く方は注意が必要です。
思惑には個人レベルだけでなく、地域の、病院の、医局の、など各レベルのものが入り込みやすい。
だんだん年取ってきて、若者に対してこの言葉を吐く機会が増えるようになりました。言わないと動かないせっかくの素晴らしい能力が開花しないままの人、ここを直せばもっと得するのにと思う人が結構いるからです。自身の歴史を振り返っても、ガツンと言われて始めて動き出すこと、修正することが幾度となくありました。「ボクの将来を思って」言ってくださって本当に感謝しています。
自分が言うときには、できるだけ“思惑”が入らないように、純粋に「キミの将来を思った」結果を話すようにしていますが、自信がありません。医局というのはいろいろな指向を持った人の集合体なので、メンバー全員の願いを100%叶えることも難しいからです。どうしても我慢してもらうこと、すなわち医局レベルの思惑が生じます。
我慢を最小限に、かつ我慢してもらうからには何か必ず個人が成長する収穫があるように心がける、ことで対応しようと考えています。
一般に、年取ると違う考え方を受け入れるのにより労力が必要になるというか、受け入れられなくなると言われています。いわゆる頑固になると言いかえることができる。これはおそらく気づかないうちに忍び寄り自分の中に定着する思考回路・行動様式なのでしょうか。
自分はそうなりたくない、と思います。ならないためにはどうしたらよいのでしょうか。
最も簡単なのは、新しい考え方を受け入れざるを得ない、新しいことをせざるを得ない状況に追い込むことかもしれませんね。環境因子がでかいでしょう。生きることに本当に困ったらいくらエスタブリッシュされたひとでも変わらざると得ません。環境は人を確実に変えます。
しかし、よくよく考えてみると違う考え方を受け入れられなくなるのは年寄りの特権(あるいは属性)でしょうか。
若いうちは若いうちで年寄りに反発したくなるものです。そのココロは、例えば誰か年寄り(直近では親)とは違う別な考え(一般には自意識というのでしょうか)に染められてしまった自分がいて、年寄りの意見を真っ向からぶつけられると、染められた自分が否定されたような感じがしてむきになって歯向かってしまう。若さゆえの頑固さ、と言ってもよいかもしれません。
それがあまりに強い人は歯向かったまま、もしかしたら年取ってもそのまま変わらないという人もいるでしょうね。このように若さ故の自意識が強い人は、年取ったときの頑固さが表に出る人だったりして。
あるいは、若いころ歯向かった経験のある人ほど挫折するので、そこから学びバランス感覚が優れた人になったり、その歯向かいココロがわかるので、年取ると(気持ちがわかるとか言って)若い人の味方になるかも。
あるいは、若い頃に我慢に我慢を重ねて自我を抑え素直に上の人の言うことを聞き続けたがために、年取って解放されわがままになるという人もいるかもしれません。
こういう若いころの歯向かいと年取ってからの頑固さの、同一人物内の歴史的な関連データなんてあるのでしょうか。本当のところはわかりませんね。
もう少しよく考えると「若い頃の歯向かい」は、面と向かって反論するだけではなく、「自分にはできません」と開き直る、または「できませんとあきらめる」のも含まれているような気がします。とすると、年取って頑固予備軍は実は結構いるということになるか。しかも、それは若いときに形成された、程度の差はあれ、三つ子の魂ということかもしれない。面と向かって歯向かうわけではない、いわば内向きの抵抗な分、より頑固なのかもしれません。
たとえば若い頃カラオケというものにどうしても馴染めずに嫌いになりました。なぜ大音量の中にじっと耐えていなければならないのか、下手な歌を聴かなければなならいのか、大声を出さないと人としゃべれないのか、強要されて下手な歌を歌わなければならないのか。今でもやっぱり嫌いです。
話は変わりますが、自分の歴史上、後になって振り返ると年寄りの教えはやっぱり正しかったと思うことが多いのですね。このような経験を重ねると、ある程度結果の予測が立つけれども、どうしてもそのようにしか思考・選択・行動できない自分がいて、基本スタイルは年取っても変わらないのかもしれません。
目指せ、柔軟な年寄り。老後のためにカラオケ練習するか。