10年の時をへてよみがえった 文翔館 @山形
Glay 追っかけついでに東北あちこちレンタカーの旅。 まずは 山形文翔館 -山形県旧県庁舎および県会議事堂。
予備知識なく、車でぶらっとでかけたら目についた建物。
大正5年に完成、昭和50年まで県庁として使用されていた建物で 英国近世復興様式を基調。 第2次大戦中は、金属供出で時計塔の銅板はお上にさしだされ、 鉄板に・・ 建物 内のシャンデリアは蛍光灯に。 当時は贅沢は敵ですからね。(それが理由かどうかは知らないけど) オリジナルとは違った簡単なつくりになり ずっと使用されていたそうで。 役目を終えたあと 国の重要文化財に指定されたのをきっかけに r元の姿に復元すべく 昭和61年より10年かけて修理。
在来の材料と、従来の工法をできるだけ用い 建てた当時の姿を復元を目指したそうな。
漆喰天井は 数年かけて微細な模様で美しい模様を再現。ひとつひとつ「こて」でたんねんに模様をつくったそうです。 天井に漆喰をぬるだけでも大変なのに。 現代の職人さんの誇りと意地、気概を感じた次第。
漆喰天井
寄木細工やリノリウムの床。リノリウムは現在日本では製造されておらずドイツからの輸入。寄木細工の床は、釘を使わず木材をパズルのようにはめ込んでつくった もの。 使用できるものはそのままで 修復が必要なところだけはめかえて修復。食堂で寄木細工の床が用いられているのは 床に声が反響してよくきこえるよう にとのこと。
時計塔の時計装置は当時のものをそのまま使用。今でも5日に1度、職人さんがきて時計のねじをまくそうです。札幌の時計台と同じしくみとか。
時計塔
建物の素晴らしさもさることながら 修復にかけた莫大な時間と労力はすごい・・ そのエネルギーを感じました。 現代でも素晴らしい職人さんが数多くいることを実感。
ギャラリーやコンサートホールとして今も現役で活躍する建物の内部は無料で見学可能。ボランティアの方の案内もあります。
第二に人生で活躍する建築に建物は飾りではなく、使ってこそ価値があがるんだとも実感できる場所でした。
この青空に おもわず BGM は Glay の Beautiful Dreamer で決まり。