パールは一命をとりとめました。
少しずつ食欲が出てきて、ドッグフードも食べるようになりました。
足も日増しにしっかりしてきています。
歳が歳ですから、この先何があるかはわかりませんし、覚悟も必要ですが、飼い主だって同じこと。
生きとし生けるものの宿命です。
年末ですが、パールの看病疲れを少し回復させねば。大晦日から年始にかけての孫たちの来襲に備えて、体力を温存させておきたいので、大掃除も年賀状書きもサボろう。
著者は、「黄昏のロンドンから」で1977年に「大宅壮一ノンフィクション賞」を受賞して、その頃テレビ出演も多く一世を風靡した感があります。
その後、エッセイストグループを主宰して、エッセイの書き方について多くの著作を世に送り、エッセイを書きたい人々を応援する活動をされています。
エッセイというのは、所詮、自慢か自虐だ、と言われたりして、その傾向はなきにしもあらずか、とも思いますけれども、やはり上手なエッセイは、そこからうまく外れています。
何度も何度も読んで年季のはいったこのエッセイ集は、日常生活、家族、旅などエッセイの王道ではありますが、なにか一味違う。さりげない日常生活を描きながら、時代を行き来し、世相を論じ、豊富な知識を披露してくれる。上等なエッセイのお手本のよう。
ちなみに「モンテクリスト伯」のこの上ない面白さをこの本の中で教えてもらい、老後の目標である、世界名作長編小説への挑戦のひとつ目として今読んでいるところです。