スマート詩吟は面白い

スマート詩吟及び福祉詩吟は私の造語です。それらの普及を図っていきたいと思います。

福祉吟詠の「夜墨水を下る」(服部南郭)(5回連載の最終5回目)として修神会秋季吟道大会の一こま

2016-11-05 09:00:00 | 修神会大会2018(H30)年以前

福祉吟詠の「夜墨水を下る」(服部南郭)を5回連載として、7月20日に第1回目を公開し、4回目を8月20日に公開しました。

今回、第5回目を最終回として、実際の合吟の様子を公開したいと思います。

 

私たちは平成28年秋季吟道大会で「夜墨水を下る(服部南郭)」合吟を計画しました。

 

平成28年10月22日に神奈川県横浜市青葉区の青葉公会堂で、

公益社団法人日本吟道学院公認 修神会(会長井上邦神)秋季吟道大会が開催されました。

 

「夜墨水を渡る(服部南郭)」 吟者大陽日酸教場 矢崎隆洲、平原正州、小林さちこ、

日酸TANAKA教場 柳田泰吟、指方順龍です。

練習順序は、①素読、②作者の気持ち・詩の心、③吟詠の繰り返しで取り組みました。

 

       夜墨水を下る    服部南郭

金龍山畔 江月浮ぶ    江揺ぎ 月涌いて 金龍流る

扁舟住まらず 天水の如し  両岸の秋風 二州を下る

読み

きんりゅう さんぱん こうげつうかぶ  こうゆらぎ つきわいて きんりゅうながる

へんしゅう とどまらず てんみずのごとし りょうがんのしゅうふう にしゅうをくだる

詩のこころ

美しい墨田川の夜景です。作者は小舟に揺られて、波にくだける月影を追いながら、

流れを下る爽快さを味わっています。

金龍山:::隅田川のほとりにある小高い山で、聖天様が祭ってあります。

扁舟:::小さな舟

住まらず:::水の流れに従って、とどまることがなく

天水の如し:::大空もまた水のようで空とも水とも解らない

二州:::武州と総州、江戸時代墨田川は武蔵国と下総国の境界でした

以上の気持ちを持って5名で合吟に取り組みました。 

では合吟の吟声・映像をご覧下さい。


私たち5名 矢崎隆洲、平原正州、柳田泰吟、小林さちこ、指方順龍の意見、反省そして思い入れは、

柳田泰吟さんに代表で書いてもらいました。 

   

 『私達は、会社OBと中途障害者(片麻痺)と現役の詩吟仲間です。それぞれ詩吟キャリアはまちまちですが、

例えば片麻痺グループ(福祉吟詠)の練習は、①発声練習《お口の準備運動/「あめんぼ赤いな・・・」北原白秋)》

➁吟道精神唱和他に時間を多く使います。

その後、詩吟練習へと順次行う方法で鋭意練習継続中です。合吟は独吟に比べワクワク感が強く有ります。

合吟特有の楽しさがあることを再認識しました。

今後合吟の機会に備えて、皆んなで総括をし、創意工夫して「進化した合吟…」に挑戦できる様に、

楽しみながら練習に精進します。【合吟やワクワク感に柿たわわ】

とにもかくにも、この度の合吟は如何でしたでしょうか?』(この『』内は柳田泰吟 記)

 

 私たち(このブログ作者、指方順龍ほか仲間全員)はこれからも詩吟の世界を探究していくつもりです。

皆様からの批評をお待ちしております。

 

私が思っている福祉吟詠とは

自分のできる範囲で、

原作をできるだけ理解して

作者の気持ちにできるだけ溶け込み

自分が感じたままの朗詠(朗読・吟詠)を通して

聴く人にその感動を与えることで

周りを豊かに・幸せにしようとするものです。

だから福祉吟詠では、上手下手を問いません。

詩文、朗読そして吟詠に感情をこめた深みを、大事にしたいと思います。

福祉吟詠の「夜墨水を下る」(服部南郭)(5回連載)はこれで終わりです。

長い間お付き合い頂きましてありがとうございました。

新しいシリーズも並行しています。色々お楽しみ下さい。

ではまたお会いしましょう。

 

コメント
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