平成29年4月15日に神奈川県横浜市青葉区の青葉公会堂で、
公益社団法人日本吟道学院公認 修神会(会長井上邦神)春季吟道大会が開催されました。
「胡隠君を尋ぬ(高啓(明)作)」の合吟を紹介します。
吟者は、大陽日酸教場 平原正州、奥田寛吟、小林幸子
日酸TANAKA教場 柳田泰吟、指方順龍です。
私たちがみんなで取り組んでいます練習順序は、
①素読、②作者の気持ち・詩の心、③吟詠 の繰り返しです。
胡隠君を尋ぬ 高啓(明)
水を渡り 復 水を渡り 花を看 還 花を看る
春風 江上の路 覚えず 君が家に到る
1.読み
みずをわたり また みずをわたり はなをみ なた はなをみる
しゅんぷう こうじょうのみち おぼえず きみがいえにいたる
2.詩のこころ(日本吟道学院範典より転記)
胡隠君(胡某という隠れ人、姓は胡、名は不詳)
水を渡り(川を渡りの意、蘇州の辺りは川が縦横に流れる水郷地帯)
江上の路(川のほとりの道)、覚えず(知らず知らずのうちに)
題意からして、高啓が春の一日に同じく隠者の胡某を尋ねた時の作です。
頃は明代の初期ですが、政変の直後のこととて、乱を避けて、世を隠れ住む人が多く
作者も官を捨てて、故郷に帰っていたのです。
以上の気持ちを持って5名で合吟に取り組みました。
では合吟の吟声・映像をご覧下さい。
私たち5名 平原正州、奥田寛吟、柳田泰吟、小林幸子、指方順龍の意見、反省そして思い入れは、
昨年秋季吟道大会の際、柳田泰吟さんに書いてもらった同じ気持ちですね。
『私達は、会社OBと中途障害者(片麻痺)と現役の詩吟仲間です。それぞれ詩吟キャリアはまちまちですが、
例えば片麻痺グループ(福祉吟詠)の練習は、①発声練習《お口の準備運動/「あめんぼ赤いな・・・」北原白秋)》
➁吟道精神唱和他に時間を多く使います。
その後、詩吟練習へと順次行う方法で鋭意練習継続中です。合吟は独吟に比べワクワク感が強く有ります。
合吟特有の楽しさがあることを再認識しました。
今後合吟の機会に備えて、皆んなで総括をし、創意工夫して「進化した合吟…」に挑戦できる様に、
楽しみながら練習に精進します。
【胡隠君吟じ合う夢春霞】(柳田泰観)
とにもかくにも、この度の合吟は如何でしたでしょうか?』(この『』内は柳田泰吟 記)
私たち(このブログ作者、指方順龍ほか仲間全員)はこれからも詩吟の世界を探究していくつもりです。
皆様からの批評をお待ちしております。
ではまたお会いしましょう。